2018年8月10日

被災地で気をつけたいポイント「心のケア」

西日本豪雨の被災地で自宅の片づけをする方、そしてボランティアで活動する方へ、「夏の被災地で気をつけたいポイント」をお届けしています。

お話は、関西福祉大学教授で感染症のスペシャリスト、勝田吉彰さん。
今日は、「被災者の心のケア」について。

◆“サバイバーズギルト”必要のない罪悪感
どうしても自分の知ってる人が亡くなってしまった人で、必要以上に自分を責めてる人はでてきます。“サバイバーズギルト”と言って、必要のない罪悪感のことです。まずお話を聞いてあげて、その上で、あなたがあの時に誘ったら助かったとかそういうことではないので、「是非とも一緒に今喪失の冥福をお祈りしましょう」でもいいし「何かして別の支援活動で一緒に何かやりませんか」でもいいし違うことを提案してあげると良いと思います。

もう一つは、打ちひしがれてる人がいて、どう声をかけていいかわからない。ついつい辛くなってしまう、という方が多い。是非とも覚えて欲しいのは「黙ってそばに座っていてあげるというのはとても有効」ということです。メンタルが悪くなるのは孤独感・見捨てられ感が因子の一つ。ところが取られて誰かがこっちの方をじっと見て黙って座っててくれれば、それはもうすごく緩和できるんです。だから無理に何かは喋らなくちゃいけないってことは全然ないので、黙って座ってあげる。
それでも何かして喋りたいと思ったら、参考になる資料ネット「サイコロジカル ファースト エイド」を検索してください。兵庫県こころのケアセンターっていうやつが一番上に検索で出てくる。ダウンロードして活用可能。「どういう状況のどういう人には具体的にどう声をかけるのか」が書いてあります。非常にわかりやすく、一般の方向けのガイドです。


“サバイバーズギルト”とは、「生き残ったものが感じる罪悪感」のこと。家族や知人を亡くした人が、「自分は助かってしまった・・」と自分を責める気持ち。そのようにつらい思いをしている方には、「ただ、黙ってそばにいる」だけでもケアになる、ということでした。そして、無理に話を引き出そうとしないこと。

またお話に出てきた「心のケア」の手引きのサイトは、「サイコロジカル・ファースト エイド」(兵庫県こころのケアセンター)コチラのサイトををご覧になってみてください。

パーソナリティ 鈴村健一

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