2018年8月22日

土砂に埋め尽くされた集落 広島県呉市安浦町市原地区


山あいにある24世帯の小さな集落が、今も土砂に埋め尽くされています。
広島県呉市安浦町の市原地区。複数の土砂崩れが発生し、住宅や農地は岩や流木、土砂に埋もれ、3名のかたが犠牲となりました。

今月17日、自治体による「復旧計画」についての住民説明会が開かれ、住民からは「この地区に住み続けられるか」不安の声が多くあがりました。

市原地区の住民の一人、ご主人を亡くした加川泉さんのお宅を訪ねました。

◆この先を相談したい相手が亡くなった
小さい砂防ダムから土砂が流れて何軒か流されているし、離れと納屋の間に囲まれているこの母屋はなんとか免れたんです。この度は主人が消防団で亡くなったので、それだけよく降ったということでしょうね。皆さんに朝から避難するように声かけて歩いて、土のうも積んで、消防団だからやることをやってたんですが、結局車の中で見つかったと言われたので。濁流にのまれたというんですね。
もう頭はワケ分かりません。書類書いて出したり今やりよるんですけどなかなか進まない。ショックが大きすぎて書けんでね、家の方もこうしてボランティアさんに来てもろうてようやくいう感じでね。母屋がガードされとったから、ここを住めるようにしたらどうかという話があるんですけど、地域の皆さんは帰ってくるとかいろんな考えの人があって、皆さんは相談し合いっこができるんでいいんですけど、私は相談したい人が亡くなったから、どうしようかな〜思って、まだあーしようかこーしようかって揺れています。


母屋は残りましたが、暮らしていた家と納屋、田んぼ、車が濁流にのみ込まれた加川泉さん。消防団だったご主人を亡くし、この地で暮らしを取り戻せるのか、もがいている姿がありました。

パーソナリティ 鈴村健一

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