2019年1月22日

宮城県亘理町 FMあおぞら2

昨年11月、宮城県亘理町にコミュニティFM「FMあおぞら」が開局しました。
前身は、2011年3月に開局した、亘理町の「臨時災害FM」。代表の吉田圭さんも東日本大震災の津波で自宅が浸水し、一時避難を余儀なくされました。
その避難先での出来事が、「ラジオとの出会い」に繋がりました。

◆臨時災害FMの立ち上げは偶然が重なった
2011年3月11日、わたしは逃げ遅れて、自宅の2階からいろんな大きなものが流れてくるのを見て呆然としていました。その夜はそのまま自宅で娘と母と過ごしていました。もう二人家族がいたんですが連絡はとれなかったんです。次の日外に出てみたら、道路はめちゃくちゃ、側溝のふたは外れているし、公衆電話も水浸し。どうやって情報を手に入れたらいいんだろうと。それが4日間くらい続きました。
ようやくお隣の方が「車が動くよ」と言ってくれたので、その車に乗せてもらってお隣の町、山元町の山側に住んでいる知り合い方の家を頼っていってみようと行ってみました。その人は本の読み聞かせの指導をしてもらっていた方で。もともとその方は仙台の大きな放送局にお勤めの方で、「こういうときには臨時災害放送というものを立ち上げるはずだから、ぼくそれをやってみるから」とおっしゃって。実際に山元町の役場で放送を始められたのをわたしもお手伝いしていました。それでお手伝いをしていたら、役場に町の方がいろんな届を出しにくるんですね。それで来た時に、「え、ラジオやってるの?」と言って、周波数を紙や手にメモして帰っていく姿を見て「そうか、情報がなくて困っている人は、わたしだけじゃないんだ!」と思ったんです。でも山元町はいいよね。亘理町には臨時災害FMがない。わたしは亘理町の人間だ。亘理町はどうなっちゃうんだろう。相変わらず亘理町の人は、「水はどこにいけばもらえるの?」と、自宅避難で不安に思っている人がいっぱいいるんだろうなと思ったときに、「亘理町にも臨時災害FMが欲しいよね」と思ったんです。


こうして隣町の山元町で、臨時災害FMの立ち上げをお手伝いした吉田さん、「亘理町にも臨時災害FMをつくってくれないか」と役場に相談したところ、「手がまわらないから、あなたがやってください」と言われ、それならと、自ら「臨時災害FM」を立ち上げたそう。亘理町の臨時災害FMは元町の立ち上げから、わずか2日後だったというからすごい!「命が助かり、家族も無事だった。なにか自分ができることをしなければ!」そんな必死の思いが吉田さんを動かしたとのことです。

明日も続きをお伝えします。

宮城県亘理町のラジオ局 FMあおぞらの公式ホームページ
FMあおぞら公式アプリ

パーソナリティ 鈴村健一

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