2019年5月14日

水本匡起さん?

今週は、僕らが暮らしている地域の「地形」から考える「防災」・・・ということでお届けします。

お話を伺ったのは東北学院大学、中央学院大学講師、東北福祉大学では 防災士の養成研修講座の講師をしている、理学博士の水本匡起さん。



山や谷、平野など「地形」の成り立ち、活断層の動きを解明する研究者で、防災士の研修講座の講師も担当している方です。

水本さんは自然災害について、“我々は認識を大きく変える必要がある”とおっしゃっています。まずはこのお話から。


●「自然災害とは地球の自然の営み」

「防災を考えるときには最初に考え方をガラッと変えることが大事だと思っているんですね。そもそも自然災害とは地球の自然の営みでもあると思うんですよね。地震とか洪水とか、火山の噴火もよくよく考えると自然の営みである。自然の営みに人間活動というのが加わった結果として出てくるものであると。だから人間がいないところでどんなに大きな洪水が起こったとしてもそれは自然災害にはならないと言うことですよね。自然の営みとは人間の活動にかかわらず昔からずっと続いているので、未来も続くんだと思えると思います。今は人間活動がとても大きくなってきちゃったので自然災害の種類も増えて来ちゃったんですよね。それから影響も大きくなって来ちゃったんです。でも昔は人間活動は自然に合わせざるを得なかった。そういう生活をしていたわけです。今みたいに科学技術が発達していなかったから。でもその分、自然と向き合う時間が昔は長かったので自然の恩恵をたくさん感じていたし、あるいは畏敬の念みたいなものを感じていたわけです。ですから現代に生きる私たちが肝に銘じなければならないことは、“地球は人間活動だけではない”と。自然の営みというのが自然災害になっている。言ってみれば人間は自然の一部と言うことで人間を含めた地球と言うことを知ることが大事であって、自然の営みを知ることから防災が始まるのではないかなと思います。」



そもそも、地震も津波も、火山の噴火も台風も、人間の存在と関係なく、ずっと、なんども繰り返し起きてきたもの。「自然の営み」がプラスに働けば“恵み”となるが、それがマイナスに働けば“自然災害”となる。そう考えましょうということ。ではその「自然の営み」と、どう向き合えばよいのか。あした以降、地形の専門家・水本さんに解説して頂きます。

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN