2019年6月25日

大船渡「スリーピークスワイナリー」の及川武宏さん?

今朝は引き続き、岩手県大船渡市に「スリーピークスワイナリー」を立ち上げた、及川武宏さんのお話しです。



大学卒業後にワーキングホリデーで訪れたニュージーランドでワインツーリズムの魅力を知り、衰退していく大船渡でこれが出来ないか?と考えていた及川さん。震災で故郷が大きな被害を受けたのを機に、東京からUターンして、2013年にワイナリーを立ち上げました。

ただブドウは畑を作っても収穫できるまでは何年もかかります。しかも大船渡というブドウづくりが盛んとはいえない土地で。難しさもとうぜん、あったと思うんですが・・・


◆敵は「やませ」

「そうですね、うちの畑があるあたりは、それこそシカの被害とかそういった被害だけで、とくにそこまで課題はないかなと思うんですが、いちど海の近くに植えたことがありまして、その時は“やませ”が吹いて、“やませ”が吹くと日照時間がけっこう減少しますので、そこであまり育ちが悪かったなっていう印象がありますね。その畑は3年でやめて移し替えたり廃棄したりっていう感じにはしましたね」



 

シカや虫の被害、それに大船渡特有の気候も何とかクリアしてブドウを収穫。去年完成したばかりのワイナリーで仕込み、立ち上げから7年目にしてようやく、“完全大船渡産”のワインが初出荷されました。限定100本の“初モノ”は即完売でしたが・・・。

昨日のコメントの中で、“ワインの出来は良い”と話していた及川さんですが、初出荷を終えて見えてきた課題、そしてこれからについて聞いてみました。


◆「いつか『甲州』をやりたい」

「去年の反省点としては、ブドウに関してはどうしても糖度が上げきれなかったっていうところがありますし、シカですとかハチですとか、そういった被害を防げなかったっていうのがあるので、その対策を今年もう既に始めていたりしています。あとはブドウの収量がどうしてもまだ少ないので、で、栽培面積もまだまだ足りないので、今年はちょっと難しいんですけど、来年、出来れば2倍3倍ぐらいまで広げてきたいなという風には思っていますね。やっぱり僕自身、どうしても“甲州”をやってみたいという思いがあってですね、やはり日本の品種ですので甲州の畑を大きめに作りたいなというふうに考えてます」



 

畑を広げて、日本産ワインのエースの品種である「甲州」を育てて、まずは自社製品のラインナップや生産規模を拡大していきたい。そしてワイナリーでは製品の展示、販売のほか、地元の子供たちなどへ向けた“工場見学”をすでに始めている。これもじつは及川さんが“ワイン文化”を地域に根付かせるため、やりたいと言っていたこと。それらすべての先には“大船渡、東北沿岸にワインツーリズムを広めたい!”という及川さんの思いがあります。



そんな「スリーピークスワイナリー」の商品は、オンラインでも購入できます。ぜひ「スリーピークスワイナリー」のオフィシャルサイト、チェックしてみてください。

パーソナリティ 鈴村健一

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