2019年11月18日

長野市長沼地区のいま?台風19号から1ヶ月

今週は、台風19号で大きな被害を受けた、長野県長野市、長沼地区からのレポートです。

北陸新幹線が水没した映像、みなさんもご覧になったはずです。千曲川の堤防の決壊で、大規模な浸水被害を受けたこの地区は、隣接する豊野地区、古里地区と合わせて、1000軒を超える住宅が、全壊・大規模半壊の判定を受けています。

本当に被害は甚大だったのですが、実際には同じ地区でも、被害に大きな差があることが分かりました。長沼地区 住民自治協議会会長・柳見澤宏さんのお話です。

◆復旧にも差が
長沼地区は4つの地区に分かれる。その中で特に報道されている長野市の穂保、そして津野地区が堤防が決壊した場所。決壊した川の流れの強さで家屋が壊れ、津波のあとのような被害状況なんですね。そういう地区もあれば、リンゴの葉摘をして赤いリンゴに挑戦してる者もいるんですよ。それから下のほう、赤沼地区は水位が高かった。その分土砂が堆積しちゃった。だから4つの地区で被害状況が違うんですね。そんな状況で、回復の度合いに差が出ているところが非常に地域の中では難しさを私は感じているんですね。


人口およそ2300人の長沼地区は、過去の水害経験から、住民の防災意識が高く、多くの方が早い段階で避難したそうですが、それでも逃げ遅れた方も多く、2人が亡くなりました。柳見澤さんのお話です。

◆「このくらいなら、いいや」
過信してたと言うとまずいんだけど、小さい頃から水に対する備えというか、恐れ、準備というものは本能的に持っていましたよね。今までも水かさが増えたことがあったんですけれども、今回の千曲川は急に水が上がったんです。それはやはりここでの雨量ではなく佐久市とか上流の雨量が非常に多かったものですから、それで避難しなくて、「このくらいならいいや」と思っていた人が慌てて2階に上がったというケースが結構あって、ヘリコプターで救出された方もいたのはそんな背景があったのかなと思っていますけどね。










※「津波のような被害」という言葉のとおり、水の力の凄まじさが分かります。

また、柳見澤さんご自身も被災され、親戚の家に身を寄せながら、自治会長として、長沼地区の復旧復興に奔走しています。また、長沼地区は10月末にようやくボランティアのサテライト拠点ができたばかり。これは被害がひどく現地に人がなかなか入れなかったためで、本格的な復旧はまさにこれからとなります。今後は片付けのボランティア、被災された方の心のケア、生活再建への支援・・・様々なサポートが必要です。 

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN