ワクチンを打ちたくても打てない人がいるということを知ってほしい。
2022
放送後記

ワクチンを打ちたくても打てない人がいるということを知ってほしい。

こもり校長

毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

今夜、声を届けてくれるのは…!

凍えるれい

宮城県 14歳 中学2年生 RN 凍えるれい です。
私は、アレルギーを持っています。そのアレルギーと言うのは、薬やワクチンに対して、過剰な反応が出てしまうというアレルギーです。

3歳の時、インフルエンザの予防接種を受けて、具合が悪くなったり、病院で処方してもらったお薬が体に合わなかったことから、かかりつけ医とも相談して、それ以来、ワクチンは打っていません。そして、病院で薬をもらう時は、なるべく漢方にしてもらっています。
もちろん、「新型コロナウイルス」の予防接種も受けられていません。ワクチンを打ちたい気持ちはありますが、親とも相談し、アレルギー反応が起こる可能性があるため、打ちたくても打てない状況です。

私は、ワクチンを打てなくても、手あらいやうがい、マスクなど、自分のできる行動は精一杯やっています。それでも友達は、私がワクチンを打っていないせいで、「近寄らないで」とか「周りの人を守る気がないの?」など、心無い言葉をかけてきます。

言われた時は、正直、辛かったです。友達に、アレルギーのことを説明しても、なかなか理解してもらえません。
ワクチンを打ちたくても、様々な理由で打てない人がいる、ということをみなさんに知って欲しいです。

こもり校長
こもり校長

「ワクチンが打てない」というのは、今の世の中がすごく過敏になってるから浮き彫りになってくる話なのかなと思う。

校長先生もアレルギーがあるから、インフルエンザの予防接種とか打ったら、すごい副反応が出ちゃう。

熱が出たり具合が悪くなったりするから、毎年毎年時期をうかがって、仕事がない日に打って…って今までやってきたけど、特にこのコロナ禍になって、“新型コロナウイルスに感染したらお仕事を休まなきゃいけない”とか、守るものがあるのも確かで。自分の中にそういう正義があったから、いろんなことがあったけど、ワクチンは打った。

でも、打ちたくても打てない人って、もちろんいると思うのよ。

ぺえ教頭

そうだね。そういうところも分かち合っていきたいよね。

こもり校長

だから、これはすごく難しい話だと思う。“正義がどこにあるか”によって、見え方が変わってくる話だから。

ぺえ教頭
ぺえ教頭

やっぱりどうしても、ワクチンに対して“打たなきゃいけない”っていう無意識の圧力みたいなものは感じるよね。

こもり校長

特に今は、新型コロナウイルスで「マスクがどうだ」みたいな話がすごく出てるじゃない。

最近、「学校の体育の時間はマスクをしなくてもいい」という国の方針が出たってニュースになってたけど、でも、日本でマスクを外している人がどれだけいますか?っていう。 世界を見たら、ほとんどの国では外してるのに。

ぺえ教頭

そうだよね。

こもり校長

それはなぜかと言われたら、国民性もあるだろうけど、多分、日本人(の多く)が感じている正義を信じているからやっているだけであって。だから、教頭が言ったみたいに、自分が信じているものも大事だし、周りが信じているものも大事だから、そこのバランスがうまく取れる世界になればいいのにな。

ぺえ教頭

人ぞれぞれの理由を、しっかり共感し合いたいよね。

こもり校長

そうだね。でもこうやって話を聞かせてくれることで「そうなんだ」とわかることもあるから、またみんなの世界が広がったと思う。話してくれてありがとう。

『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!

2022.5.23ワクチンを打ちたくても打てない人がいるということを知ってほしい。
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