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2024.05.18
08:25 地震で下水道が使えなくなった時に起こる事


今朝は、
「地震で下水道が使えなくなった時に起こる事」と題してお届けします。

能登半島地震では、
広い範囲で断水が続いて水洗トイレが使えない状況が続き、
改めて災害が起きた時のトイレの備え等について
考えるきっかけになった方も多かったのではないでしょうか?

地震が起きた後、下水道が復旧するまでどの位の時間がかかるのか。
水ジャーナリスト・橋本淳司さんの解説です。

「東日本大震災の被災自治体を例にとると、下水道の仮復旧までに
平均35日、最大4か月以上かかっているんですね。
長い日数がかかる、水道と下水道の差は菅の太さ、
2階建ての建物がすっぽり入る。
簡易トイレを準備する事が大切になってくると思います」

東日本大震災では、発災から3時間以内に、
3割の方がトイレに行きたくなったとう報告もあります。
また災害用トイレとして、真っ先に思いつくのが「仮設トイレ」ですが、
避難所にすぐに届くとは限りません。東日本大震災で、
避難所にいきわたるまでに3日以内と回答した自治体が3割という
データがあります。

災害時には、携帯トイレ、簡易トイレ、
マンホールトイレも使いながらトイレ環境を確保する事が大切です。
携帯トイレは、1人、最低でも15回から35回分は備蓄しておきましょう。

マンホールトイレは、避難所のマンホールの上に便器や仕切りを設置する
だけで使用できるトイレの事です。東日本大震災や熊本地震では実際に
使用されました。また、訓練の一環としてイベントで使われていたりもします。
橋本さんは、私たちに向けてこう話します。

「仮設のトイレを使うとか、簡易トイレを使用する事になる、
一度練習すると良いと思う。隔離された空間が必要。
トイレの役割は衛生を保つ為だけでなくて、
自分達の尊厳の問題でもあるんだよ。という事で準備しておくとよい」

防災訓練等に参加してどんな災害用トイレがあるのか、
どのように使うのか考えてみる事もおすすめです。


音声ファイルはこちら


2024.05.11
08:25 災害が起きた時の水の備え


『災害が起きた時の水の確保』について考えます。

東京都が発表している
首都直下地震の被害想定では、
上水道の断水率は、都心で34.1%
復旧までおよそ17日かかると想定されていますが、
浄水施設に被害があれば、
さらに復旧までに時間がかかる可能性があります。

また、住宅内に設置された受水槽や給水管などの設備が
被害を受けた場合も断水被害は拡大する可能性があります。
特に高架水槽を設置しているマンションは、停電によって
ポンプで水を揚げられなくなってしまいます。

私たちは、1日におよそ250リットルの水道水を使用しています。
飲み水、食事の準備や後片付け、お風呂にシャワー、洗濯やトイレなど。
17日間、蛇口から水が出てこないという事は、想像以上不便さがあります。
また、能登半島地震の様に、何か月の断水が続く事も考えられます。

水の確保として、
『水の備蓄』はもちろん『災害時給水ステーション』や
給水車から水を貰うという事が考えられますが、
その他にどういう可能性が考えられるのでしょうか?

水ジャーナリストの橋本淳司さんに聞きました。
能登半島地震の事例を元にこう解説します。

『自前の井戸を活用する人たちが現れましたね。
元々、酒造とか醸造所が多い地域であったという事も
あるんですけれども、その人達が普段使っている井戸を、
この周囲の人に開放している。こういう事がありました。
防災用の井戸が残っている公園もありますから、
公園等にいった時に、いざという時に確認しておくと良い。
あと、雨水ですね。雨水は、汚いイメージを持っている人も
多いかもしれませんが、実際に降り始めて30分くらい経った雨は
綺麗、雨をどうやって貯めるかも重要ですね』

例えば、練馬区には、『防災井戸』以外に、
各学校に学校防災井戸が置かれている他、
ミニ防災井戸という、
深さおよそ8メートルの手動ポンプ付きの
浅井戸が区内のおよそ500か所に設置されています。
各自治体のHPには防災井戸の情報が載っています。
さて先ほどのお話の中にあった『雨水』を貯めるポイントについて
橋本さんはこう話します。

『雨水を貯めるっていう事でいうと、屋根の雨水を貯めるのが一番いいんですよ。
雨を貯める場合、面積を広い所で貯めた方が、沢山の雨水が貯められる。
バケツを直接置いておくと、バケツの入り口の面積分の雨水がたまるわけです。
雨どいに切り込みを入れて、プラスチックのようなもので雨水を引き寄せる装置を入れる、
例えばポリ袋のようなものを入れておくだけで雨水はたまります』


一度、梅雨の時期に実践してみるのも良いかもしれません。
災害に備えて1人、9リットル、
生活用水として使用するお水を、
水道水の汲み置きやお風呂の残り湯なので備えましょう。
今日お伝えした、「防災井戸」や「雨水」についても覚えておいてくださいね。

音声ファイルはこちら


2024.05.04
08:25 能登半島地震 輪島市 被災地の今 


能登半島地震から4か月が過ぎました。

私は、先月、2か月ぶりに
能登半島地震の被災地に取材に行きました。

『能登半島地震・輪島市 被災地の現状』についてお伝えします。

輪島市内の様子は、
2か月前に取材に訪れた時と何も変わらない景色が広がっていました。

倒れた木造家屋や建物、焼けた朝市通りの建物、
多くの家屋に貼られている、応急危険度判定の『危険』と書かれた赤い張り紙。
その張り紙の色は薄くなっていたり、ボロボロになっていたり。

『張り紙』が、時間が経ってもそのままの状態である事を教えている様でした。
市内の変化というと、道になだれ込んでいた家屋は撤去され、
一部更地になっている所もありました。

また、市内の空き地には仮設住宅の建設が進んでいました。
「仮設住宅」では、被災地ではこんな問題が出ています。
能登半島地震での県内の住宅被害は7万件を超え、
市や町からの応急仮設住宅の要望は、2月時点で
およそ7800戸に上っていますが、一方、土地や人手が足りず、
発生から3か月で完成したのは3割弱にとどまっています。

輪島市内をまわると、こんな光景が見えました。

時間の経過とともに、避難所の数が少なくなっているという事です。
まだ開設されている避難所にいけばいいのでは?と思いますが、
既に、避難所避難所でコミュニティが作られていて、
その中に今から入る事をためらう方がいます。
そうした状況の中で、避難所にはいかず、
応急危険度判定の黄色の張り紙「要注意」の張り紙がしてある、
家屋で生活をしている方が増えているという事です。
黄色の「要注意」は、
建物に立ち入る場合は十分な注意が必要とされている建物です。

輪島市役所によると、
避難所は、輪島市では最大154か所ありましたが、
現在では、49箇所。およそ1228人の方が避難所で生活しています。
避難所に残っている方の中には、仮設住宅への入居をまつ人や
自宅の修理をまっている方など生活再建の先行きが見通せない人が多くいます。
そんな状況の中、先月末で避難所の運営をサポートする職員の派遣がなくなった自治体もあり、
継続的な支援が課題となっています。

輪島市で、来月で応援職員による避難所支援が終了する予定で、
今後、避難所を住民の自主運営に切り替えてる事になっています。

また、取材に行った際に仮設住宅の建設が進んでいましたが、
8月までには、被災者の住まいがほぼ確保できる事や
断水解消が進む事を理由に市内の避難所を、8月末をめどに閉鎖する方針です。

応援職員の避難所支援がなくなってから閉鎖するまでの3か月間
そして、住民が仮設住宅に入居できるまでの
細かいサポートも今必要となっています。


今朝は、『能登半島地震・輪島市 被災地の現状』についてお届けしました。


音声ファイルはこちら


2024.04.27
08:25 3つのタイプの地震


去年2023年に日本で、
震度1以上を観測した地震は、241回。
最近、地震が多いと感じている方もいらっしゃると思いますが、
年間でこんなに地震は起きているんです。

今朝は、『3つのタイプの地震』についてお届けします。
地震・火山地質学が専門の
鹿児島大学の井村隆介先生に伺いました。

井村先生はこの様に解説します。
ニュースになる地震以外にも日本では
こんなに地震が多く起きているのだという事です。
さて、地震には3つのタイプがあります。
過去の地震、
そしてこれから起こるであろう地震を交えて解説してもらいました。
まず、熊本地震などに当てはまる『内陸型の地震』=直下型の地震、
そして・・・井村先生の解説です。

【素材02 50秒】

『プレート境界の地震』にあてはまるのが、
東日本大震災や南海トラフ巨大地震。

プレートは、年間で数センチほど動いていて、
ほかのプレートとの間でたえず摩擦が起きています。
摩擦が限界に達すると、一方のプレートが
跳ね上がったり、引きずり込まれたり、ずれたりして、地震が発生します。
震源が海底でなおかつプレートの跳ね上がりが鯨飲で発生した地震は、
津波の危険があり、その地震の規模が大きいほど津波も大きくなります。

そして、先週起きた愛媛・高知の豊後水道を震源とする地震。
これの地震の特徴について、井村先生の解説です。

『内陸直下の地震』『プレート境界の地震』
『沈み込んだプレートの中で起こる地震』
3つタイプの地震があるんだという事を頭の片隅に入れておいてくださいね。


音声ファイルはこちら


2024.04.20
08:25 愛媛県・高知県で震度6弱 専門家が解説


今朝は、今週17日(水)に
愛媛県と高知県で震度6弱を観測した地震について、
東京大学 地震研究所 特別研究員の
佐竹健治さんの解説を交えてお伝えしていきます。

四国や九州では、
海側のフィリピン海プレートが陸側のプレートに沈みこんでいます。
南海トラフ巨大地震は、プレートの境界部分で発生すると想定されて
いますが、今回の地震について、佐竹さんはこの様に解説します。

南海トラフ地震とは、場所もタイプも違うという事です。
佐竹さんは、関東の地震に例えてこう説明します。

今回の地震は、『沈み込んでいるフィリピン海プレートの中で起きた地震』です。
プレートの中で起きる地震について特徴はあるのでしょうか?
佐竹さんのお話です。 

一方、今回の地震では、けが人がでた他、
水道管の破裂や住宅の損壊、電線が切れるなどの被害も発生。
またコンクリートの塀が倒壊したところもありました。
佐竹さんは、能登の地震の様に新耐震基準前の建物やブロック塀が
くずれるなどの被害がでている。

改めて自分の住んでいる家や近所に
どんな危険があるか確認して欲しいと話します。

気象庁は、
揺れの強かった地域では、
今後1週間ほど最大震度6弱の地震に注意が必要としています。
日本に住んでいる以上、どこで地震が発生してもおかしくありません。
家具の固定やいざという時の避難先、連絡手段の確認、必要な備蓄について
見直しましょう。


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2024.04.13
08:25 熊本地震からまもなく8年


熊本地震発生から
来週16日でまもなく8年です。
このでは、「災害関連死」が大きな問題となりました。

災害関連死とは、
地震や津波などによる直接的な原因ではなく、
災害によるけがや避難生活によって、
健康状態の悪化が原因で亡くなる事を言います。
熊本地震では、
亡くなった方の8割が
この「災害関連死」と言われています。

災害関連死については分析が進められていて、
亡くなった方の多くが、「呼吸器の疾患」
そして、心不全などの「循環器系の疾患」というデータが出ています。
なぜ、この2つの疾患が多いのでしょうか?

影響が大きいと言われているのが、「トイレ」です。
断水で、水洗トイレが使えなくなって
「トイレの衛生環境が悪化」すると
トイレ行く回数を控えたくなりますよね。
その為に、水分を控える事により脱水症状がおこります。
その結果、口腔内の細菌が増え、
それが原因で「誤えん性肺炎」を引き起こしてしまうという事です。

また、偏った食事や避難所での雑魚寝も要因の一つと言われています。
「栄養不足の偏り」が起きる事で、高血圧が進行する人が増え、
循環器系の疾患に繋がりやすくなります。

また、床で寝る事へのストレスで睡眠不足に陥り、
その結果、体力や免疫力が低下し
呼吸器系の疾患を起こしてしまうという事です。

専門家の中で、南海トラフ地震が起きた際、
災害関連死が最大7万人を超える可能性も指摘されています。
この事を受け、静岡県は、去年、
「地震・津波対策アクションプログラム」を策定。

熊本地震を教訓に、
被災者の健康被害等を少なくする事を減災目標に加えました。
津波避難施設の雨よけ・風よけ設置、避難所のトイレ、キッチン、
ベッド整備をすすめるなどしています。

災害関連死を巡っては、能登半島地震でも、
被災者をどう守るか議論されています。

今週月曜日には、宮崎県で震度5弱の地震がありました。
いつどこで大きな地震が起こるかわかりません。
災害が起きた時、そしてその後の避難生活についても
自分事として考えていきましょう。

そして、日本と同じ、地震が多い台湾。
現在、TOKYO FMをはじめ、JFNに加盟する全国のFM局では、
4月3日に発生した台湾の東部沖を震源とする地震で被災した方々を、
救済・支援するための「JFN募金」を受け付けています。

あなたから寄せられた募金は、全額を台湾政府等(被災地)へ送り、
被害に遭われた方の救済、支援活動に役立てられます。

JFN募金は、銀行振り込みと郵便振替、
Yahoo!ネット募金で受け付けています。
銀行は、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の3行に
口座を用意しています。
Yahoo!ネット募金は、
T-POINT、または、クレジットカードで募金できます。

くわしくはTOKYO FMトップページにある
「JFN募金」のバナーからご覧ください。



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2024.04.06
08:25 3日(水)に発生した台湾東部の地震について


今週、3日(水)に台湾東部で、
マグニチュード7.7、最大震度6強の地震が発生しました。
この地震で、沖縄本島地方など一時、津波警報が出されました。
台湾の消防当局によると、4日時点で10人の方が亡くなり、
1000人以上の方が怪我をしているという事です。
台湾と日本の共通点の一つは、
「プレート境界に位置していて地震が多い」事です。
台湾は、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートなどの境界部分に位置しています。
日本も複数のプレート同士が接している所がありますが、
台湾で起こる、規模の大きい地震の多くは、東部から東方沖で発生しています。

台湾の内陸部では、過去に大きな被害がでた地震が発生しました。
25年前の1999年9月21日に台湾中部で発生した、
921大地震「きゅうにいちおおじしん」です。
この地震では、亡くなった方は2400人以上。
負傷者は1万1千人以上に上りました。
日本と同様に地震の多い、
台湾では、2016年から日本の「緊急地震速報」にあたるものが
テレビ等で流れる様になっています。
地震の情報を自治体やメディアに送ったりする取り組みは、
日本の地震や防災の取り組みを参考にしているそうです。
また、スマートフォンにも地震や津波の情報が届くようになっています。
震度の階級も日本の震度階級を取り入れたと言われいて、
台湾の階級は、震度「0」から「5弱」「6強」など10階級で設定されています。
これは、日本の気象庁の地震階級とほぼ同じです。

海外でおきた地震であっても、今回の様に日本で津波が観測されたり、
津波警報等が出される可能性があります。


台湾の気象当局は、今後数日間、
マグニチュード6.5から7の地震が発生する可能性があるとして、
引きつづき警戒を呼び掛けています。

改めて、『津波避難』について確認です。
地震の揺れが収まったらすぐに避難を開始しましょう。
沿岸や河口近くにいたらすぐに逃げる必要があります。
津波は想像以上の速さ、そして想定を上回る高さで迫ってきます。
津波の避難は、『遠く』よりも『高い所』をめざし、
高台や津波避難ビル・津波避難タワーに逃げましょう。
旅行先で津波警報が出た時に、慌てないように
事前にリスクを確かめておくことが大切です。
全国ハザードマップで全国各地の津波浸水深、
そして先ほどお伝えした、
高台や津波避難タワー等がどこにあるか知っておく事も大切です。
海外で起きた地震だからと思わずに最新の情報を確認しましょう。
さて、
TOKYO FMをはじめとするJFN加盟38局では、
今週3日に発生した、
台湾東部沖を震源とする地震で被災した方々を支援する為の
JFN募金を受け付けています。
あなたから寄せられた募金は、
「JFN募金」事務局が取りまとめて全額を被災地に送り、
被害にあわれた方の救済・支援に役立てられます。
詳しくは、TOKYOFMのトップページにある、
「JFN募金」のバナーからご確認ください。


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2024.03.30
08:25 ご家庭でできる水の備え


今朝は、『ご家庭でできる水の備蓄について』お伝えします。
首都圏で大規模な地震が起きた場合、
水道の復旧にどの位の時間がかかるかご存じでしょうか?
東京都が発表している被害想定では、
東京都の上水道の26.4%で断水が発生し、
復旧まで17日かかるという想定が出ています。

私たちは、日常1日一人当たり、
250リットルの水を使っていると言われています。
非常時でも1日、最低15リットルほどの水が必要と言われています。
給水車などの支援が始まるまで3日かかると言われています。

それまでの間の水の確保について、
水ジャーナリストの橋本淳司さんに伺いました。
日頃、あなたができる水の備えについてこう話します。

断水が長期化すると、徐々に不衛生な環境になって、
それがきっかけで感染症が発生するケースも想定されます。
「飲料水」がはじめに頭に浮かぶと思いますが、
合わせて生活用水をどう確保するかという事も非常に大事です。
東京都の多くの自治体では安全な建物に住んでいる場合は、
在宅避難が推奨されています。

家で避難生活を送る上でも、
【水道水をためておく事が非常に大切】です。
水道水を自宅で貯める為には、まず、
10リットルのポリタンクを両手に持つイメージで、
この10リットルのポリタンクをいくつか用意します。
そして、道水をためておく時、
抑えて貰いたいポイントがあると言います。
橋本さんの解説です。


ポリタンクに入れた水道水は、
およそ1か月経ったら使って、
また入れ替えるという事を繰り返します。
また、タンクの外側に水をくんだ日も書いて貼っておきましょう。
この様に、日常の中で繰り返すと無理なく
『水』の準備をする事ができます。

給水車の応援や、給水スポット整備されていますから、
そこに水を貰いに行く事もできますが、
個人、個人で水をどう確保するか考え、
日頃から実践しておく事は、避難生活を余儀なくされた時
あなたの、命や心を守る事に繋がります。

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2024.03.23
08:25 能登半島地震 被災地の声〜輪島の海女さん


今朝は、能登半島地震の被災地の声をお届けします。

40年近く海に潜り漁をしてきた輪島市に住む
ベテランの海女さん、早瀬千春(はやせ・ちはる)さんの声です。
輪島市にはおよそ130人ほどの海女さんがいます。

能登半島地震で、海底が隆起して、港から漁船を出せなくなっています。
先月10日に取材に伺った時、早瀬さんは
「海が隆起してしまった事で、輪島の漁業を生業にしている者は、
いつ海で仕事ができる様になるのか?」不安を口にしていました。
その後、先月下旬に、再び、早瀬さんにお話しを伺う事ができました。
現在、この様な話が進んでいるそうです。

7月から国からの事業で、海中の漁具撤去や海中調査を
輪島の海女さんが請け負う形ではじまるそうです。
その仕事がスタートする前に、
始めなければならない事があると早瀬さんは話します。

早瀬さんは、ウエットスーツが必要な海女さんに、
スーツを届けられるように準備したいと模索しています。
輪島の海女漁の技術は、重要無形文化財に指定されています。
この技術と文化が受け継がれていく様に、早瀬さんはこう話します。

本来なら、この時期は、わかめ漁がはじまり
7月からはアワビとサザエの素潜り漁が解禁されます。
早瀬さんは、少しでも、早く漁を再開させたいという思いを胸に、
日々過ごしています。





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2024.03.16
08:25 津波から生き抜く じぶん防災プロジェクト


「津波から生き抜く じぶん防災プロジェクト」という冊子をご紹介します。

この冊子の制作に携わった
東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授にお話しを伺いました。
東日本大震災から13年、今村さんはこう話します。

「津波から生き抜く じぶん防災プロジェクト」の冊子を開くと、
第3章に分かれています。
まず、第一章は、
【東日本大震災を津波災害の視点から振り返る】
岩手、宮城、福島での津波被害について振り返る項目です。

第2章は、津波の基本、メカニズムについて書かれています。
津波はそもそもなぜ発生し、
どんな性質をもっているのか等詳しく書かれています。
例えば、津波の速さ、強さはどれくらい?という
トピックについてご紹介しましょう。

津波は、海が深いほど早く伝わる性質があります。
水深5000メートルの沖合いでのスピードは、
ジェット機に匹敵する800劼梁さ、
水深が浅いところでは、遅くなるものの、
それでもオリンピックの短距離走選手並みの速さで陸上に押し寄せてきます。

水深が浅くなるほど津波の速度は遅くなるため、
陸地に近づくにつれて後から来る波が前の津波においついて波の高さは早くなります。

津波の性質として、水深が浅くなるほど津波は高くなります。
ですから、海の近くにお住まいの方は特に、津波避難ビルや
3階以上の鉄筋コンクリートの建物がどこにあるか確認する必要があります。
冊子では、津波避難についてこんな事も書かれているそうです。



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