サカナクション流『合唱』のコツ (副担任's)


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江島「はい、授業を始めますから席に着いて下さい。」

草刈「マンガを読んでいる生徒はマンガをしまいなさい。」

岡崎「Twitterを開いている生徒はTwitterを閉じなさい。」

岩寺「授業が始まりますよー。」

今回のサカナLOCKS!は、山口一郎先生が引き続き「全国音楽教育方針取決委員会 秋の梨狩り大会」のため、今週もお休みということで、サカナクションの「副担任's」4人による授業です。ドラムの江島啓一先生、ベースの草刈愛美先生、キーボードの岡崎英美先生、ギターの岩寺基晴先生、よろしくお願いします!


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江島「山口先生は、まだ行っているらしいですよ、梨狩りに。」

岩寺「長いねー。」

江島「そろそろ良いんじゃないかと思っているんだけどね、こっちとしてはね。」

岩寺「ふふふ(笑)。こっちとしてはね、そろそろ狩っていただかないと……。」

草刈「代わりにエジー、狩ったら良いんじゃない?」

江島「あ、狩ります?」

岩寺「狩る?(笑)」

江島「"言葉"という名の梨を?」

全員「(笑)」

草刈「エジーの梨も見てみたい!(笑)」

江島「ま、そういうね。変わるタイミングなのかな。今は、じゃあ。」

岩寺「ふふ(笑)。まあ、もうちょっと待ってみますか。」

江島「はい、そうですね。」


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今回は、SCHOOL OF LOCK!~ サカナLOCKS! presents『サカナクションと合唱ライオット』supported by カンロ ボイスケアのど飴、こちらの授業をお届けしたいと思います。まずは既に参加表明してくれている生徒からのメッセージを紹介していきます!




一時は部員が3人の時もあり、廃部の危機にあった私たちの部活。しかし、1つ上の先輩が、コンクールやイベントへの出演など、活発に活動の幅を広げてくれたり、部員の勧誘を必死にしてくれたおかげで、今では12人で賑やかに全員仲良く楽しくやっています。
この流れを途切れさせないように、私たちも合唱に青春をかけるつもりです。仲間と絶妙にハモったときの、言葉では表しきれない程の喜びは、私たちの宝物です。いっぱい歌っていっぱい思い出作ります!

りんり
女/17/秋田県




岩寺「お、(3人から)12人に増えて。すごいね、4倍だね。青春だねー。」

江島「青春だね。12人だと結構できるんじゃない?ハモとか。」

岩寺「いや、余裕で出来るでしょう。」

草刈「4パートずつ作って3人ずつ……充分だよね。」

江島「問題なく歌えると思います。人数的にも。」

岡崎「うん。」

江島「頑張っていただきたい!」



私はSCHOOL OF LOCK!でサカナクションと運命の出会いを果たしました。今では、毎日サカナクションを聴いています。
そして、私は歌が本当に大好きで高校では音楽部で合唱をしています。部活のみんなに猛烈にアピールしてサカナクションをみんなで歌いたいです。待っててください!

れいんがーる
女/16/岩手県




江島「待ってます!」

草刈「まってます。……曲決めね。これはなかなか戦いがあるでしょうね。」

岩寺「うん。」

江島「やっぱあれなのかな?多数決とかで決めちゃうのかな?」

草刈「まあ、学生時代はそうなるんじゃない?」

岩寺「これはね。投票とかね。」

江島「みんなで持ち寄るんだよね。「私は歌いたい!」「俺はこれが歌いたい!」みたいな。」

草刈「頑張ってアピールして。」

岡崎「自分が歌いたいのをね。」

江島「説得してもらってね、部活のみんなを。」

岡崎「説得してね。」

草刈「そうですね。是非、合唱ライオットに参加していただきたいです。」

江島「このように、合唱ライオットの【参加表明】をまずしてください。参加表明をしてくれた人、先着100組に、"カンロ ボイスケアのど飴"をプレゼントします。合唱の練習をして喉が痛くなる前に、"是非、カンロ ボイスケアのど飴"で癒して欲しいと思います。もちろん、そのあと合唱の音源も送ってください。」


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『サカナクションと合唱ライオット』Supported by カンロ ボイスケアのど飴


そして今回はバンドの中でも実際に合唱を担当している副担任'sの4人から、合唱ライオットに参加する生徒に向けて、サカナクションの合唱のコツを教えてもらいます。合唱ライオットに参加しようと思っている生徒、既に参加表明してくれている生徒は、ぜひ参考にしてみてください。


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草刈「まずは、「Aoi」。」


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「Aoi」(アルバム『sakanaction』収録)


草刈「これを歌うときのコツは……モッチ、どんな気持ちで歌ってるの?」

江島「やっぱり歌詞に影響されて歌い方変わるの?」

岩寺「もちろん、もちろん。歌を歌う時はコーラスでも歌詞の事を考えて歌うよ。」

江島「……素晴らしい。ふふふ(笑)」

草刈「このときに気を付けたのは、合唱がメインだったから、人数が多いと、歌詞がボケるんですよ。」

江島「聞き取りづらくなるんだ。」

草刈「うん。聞き取りづらくなるんです。だから、"子音"を、例えば、"青さ"の「さ」とか、この「S」の音をしっかり出す。あと、発音をしっかり、ですよね。口をしっかりその形にして。「あ」「お」「さ」って。」

江島「口角を広げる感じですね。」

草刈「そうそう。そうすると、歌詞がしっかり出ます。テンポも速いし、この曲の場合は、しっかり口を開けて、子音もしっかり出して歌うと良くなりそう。」

岩寺「いちばん複雑なのは、「ナイトフィッシングイズグッド」。」


「ナイトフィッシングイズグッド」(アルバム『Night Fishing』収録)



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岩寺「メインのメロディーとは全然違うメロディーをハーモニーで歌う。」

江島「実はこれ、僕のコーラスデビューです。」

全員「(笑)」

草刈「エジーには、最初"バス"のパート、1番低い所をお願いしました。」

江島「見た目だけで、なんか低い声出んだろ、みたいな感じで、低いパートを歌わされたんですけど。僕、意外に低い声でないんですよ(笑)。」

全員「(笑)」

草刈「しばらくした後に、実はエンジェルボイスだっていうことが発覚するっていう(笑)。」

江島「これ、多分、コーラスをやったことがある"ドラマーあるある"だと思う。」

岩寺「"ドラマーのイメージあるある"ね(笑)。」

江島「ドラマーは低い声出んだろ、みたいなね。」

岩寺「ドラマーはキャッチャーやってたんだ、とかね。」

江島「そうそう。キーパーだ、キャッチャーだ、ドラマーだ……って、みんな同じカテゴリーに入れてるから。体が大きい人とか、ドラマーとかがみんな低い声が出るとは思わないでください。」

岩寺「はい、すんません。見た目で判断しちゃいけないってことだね。」

江島「そうそうそう。でも、これからね、どんどん僕も歌うようになったんですよ。」

草刈「エジーに高いパートを任せると、モッチ1人だけではなくて、すごく音に厚みが出る。」


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岩寺「そう。合唱っていうと、やっぱり人数が欲しいわけですよ。でも実際にコーラスを録音している、ほぼ7~8割は俺と草刈。あとの3割位を補佐とか倍音を足すのでエジーとザッキーに手伝ってもらって入れるっていうのが割と多いんだと思うんだけど、最近。」

江島「はいはい。」

岩寺「4人だと、割と合唱感に限界があるわけですよ。」

江島「ゴージャスにはならないってことだよね。」

岩寺「例えば、俺が100回歌って100個重ねたとしても、本当に100人が歌っているようには絶対聞こえない。ただ、どんどんぼやけていくだけ。」

草刈「モッチがいっぱいぼやけていくだけ(笑)。」

岩寺「そうそう(笑)。なんか、得体の知れない大きい俺、みたいな状態になっていくだけなの(笑)。」

全員「(笑)」

草刈「それを避ける工夫としては、声質を少しずつ変えたものを重ねていく。」

江島「ちなみにさ、「Ame(B)」って、あれはモッチだけだよね?」


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「Ame(B)」(アルバム『シンシロ』収録)


岩寺「そう。あれは俺だけだね。」

草刈「そうです(笑)。」

江島「あれは、30人くらい?」


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岩寺「まあ、40~50人いるんじゃない?」

江島「じゃあ、声色を変えて歌ってみて!ほら!」

草刈「うわー無茶振りだー!(笑)」

岩寺「うーん、高いのだと……"♪~くれた傘っ"(高音で歌う)」

江島「あー!……低いのだと?」

岩寺「"♪あーーー"(低音で歌う)」

全員「(爆笑)」

江島「あー、なるほどね。それを重ねると合唱っぽい感じになるんだ。」

岩寺「うん。低い声でも、出し方の違う声を重ねるとちょっと膨よかになる。」

江島「それは曲によって変えているの?」

岩寺「だいたい、その曲によってテーマがあるんだよね。」


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草刈「うん。オペラっぽくしたいっていう場合は裏声で柔らかい発声の仕方で重ねるし、ゴスペルっぽくしたいっていう時は、イメージとして、元気のいいものを。裏声のパートもあるんだけど、地声で頑張って歌っているパート、リズム感もはしゃいでいる人がちょっといたりする。そういう重ね方をしています。」

江島「でも、これはみんなが送ってくれる時には、忠実にその感じを再現しなくても別に良いんだよね?」

岩寺「もちろん。例えば、女子しかいない合唱部もあるだろうし。」

江島「だとしたら、低い声は難しいもんね。」

岩寺「でも、和音は出せるから、それはそれの形にはなる。それも聞いてみたいな。」

草刈「うんうん。曲のキーを変えちゃっても良いですし。みんなが声を1番出しやすい、サビで1番声を出したいパートとか、このパートが1番声が出るぞっていうところにキーを合わせて。合唱部全体の割合でとってさ。女の子が多かったらこの辺まで上げよう、とか、男の子が多かったら原曲のままでいくか、もうちょっと低くした方がパワーが出るんだったらもうちょっと低くしてみるとか。伴奏者の人に協力してもらってそういうのを探すのも良いかもね。」

岩寺「うん。」

江島「ちなみに、岡崎さん的にオススメの曲ってあります?」


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岡崎「自分が歌っていて気持ちよかったのは、「スローモーション」だったんだけど……」


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「スローモーション」(シングル『ルーキー』収録)


岩寺「お、良いね。」

草刈「あれは隠れた合唱の名曲と言える。」

岩寺「俺も合唱の中であれが1番好き。」

草刈「私も1番好き。」


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岡崎「おー。」

江島「そうなんだ。」

草刈「実は。」

岡崎「(合唱の部分は、)このまま行くんだよね。」

岩寺「この、上がっていく感じがね。」

江島「はいはいはい。」

草刈「ちょうど良い高さだったのもあったの。私とモッチの。」

江島「あ、元気よく歌える高さだったんだ。」

岩寺「そう。だから、良いゴスペル感になったんだよ。」

草刈「うん。元気に張って歌う感じでしたね。これ、やりたいんだよー(笑)。」

岩寺「ははは(笑)。これ、"SAKANA TRIBE"(ライブ:SAKANAQUARIUM 2014 "SAKANA TRIBE")でやるかもって話してたじゃん。」

江島「1回あったね。」

草刈「すごい頑張んなきゃいけない、これはね。ただ、そのギリギリ感が詰まっている良い曲だっていうのもあるんだけど。」

江島「ちょうどいいキーっていうのがあるんだね。」

岩寺「うん。」

草刈「あとオススメする曲は……。モッチとエジーが2人で"第9" (交響曲第9番)を研究して作った曲があります。」

岩寺「あー、「INORI」だ。」

江島「あ、「INORI」ね。そうだ、そうだ。」


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「INORI」(アルバム『sakanaction』収録)


岩寺「そうそう。「INORI」は、パソコンで第9のいろんな動画を見ながら。」

草刈「ふふふ(笑)。」

岩寺「これはオペラ風。」

草刈「そうだね。裏声が基本で。」

岩寺「で、メイン(のパート)が多くて。結構これもいろんな声色を使って厚みを出していった。」

草刈「これは良いけど、ここしか歌う所がないか~(笑)。」

岡崎「そうだね(笑)。確かに。」


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草刈「1曲通して……1曲通して面白いのは何だろう?」

岡崎「何だろうね。」

草刈「あ、「目が明く藍色」とかかな?あれは面白いよね。ストーリーもあるしね。」


「目が明く藍色」(アルバム『kikUUiki』収録)


江島「あー、思い出すなー。」

岩寺「でも、「目が明く藍色」を1曲通して合唱アレンジとかにしてしまっても面白いかもしれないしね。」

江島「いいかも。」

草刈「すごい楽しそう。コンクールで受け良さそう(笑)。」

江島「そうね。ピアノの伴奏だけでも成立しそうだよね、この曲だったら。」

岩寺「サカナクションを(合唱で)やるんだったら、どうしても全部を合唱アレンジしていかないといけないことになるよね。」

草刈「この曲の場合は、主旋律をまず歌い始めて、1つ目のサビは"♪フー"とかいうコーラスだけ乗っけるとかにして、"♪光は……"の時に全員で一斉に同じパートを歌うとか。」

岩寺「はいはいはい。」

草刈「で、最終的に合唱で"♪ラララララー"でしょ。」

江島「あ、なるほどねー。」

草刈「いいかも。」

江島「アレンジしてもらっても、問題ない!」

草刈「問題ない!ふふふ。好きに。」

岩寺「そうだね。」

江島「じゃあ、顧問の先生とかに協力してもらって、考えてもらった方が良いのかな、もしかしたら。」

草刈「それもいいかも。」

江島「みんなで輪になって、1つのマイクに向かって歌ったり。」

草刈「あれも、合唱良いと思うよ。「潮」……それこそ、ハンドクラップしてさ。ゴスペルっぽいよね、終始。」


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「潮」(アルバム『kikUUiki』収録)


江島「だから、マイク1本で録っても全然良いんですよ、みんなで。」

岡崎「ワイワイ。」

江島「そう、ワイワイ。手拍子とか入れてもらっちゃっても構わないし。」

岩寺「うん。」

江島「合唱ライオットは、皆さんが送って来た音源の中から、グランプリ1組を決定して、見事受賞を獲得したグループには、"プロによるレコーディング権"をプレゼントします。」

岩寺「ほう。」

江島「プロです。是非、この合唱ライオットに参加してください。」

草刈「合唱ライオットに参加します、というエントリーは、【特設サイト】から。先着100組様に"カンロ ボイスケアのど飴"をプレゼントします。」

江島「是非のど飴ゲットしてください。」

副担任'の4人がお届けして来た授業も、ここで終了の時間となりました。

江島「今回は急遽でしたけど。本当だったら(山口一郎先生は)梨狩りから帰って来ているはずだったので。」

草刈「合唱に直接関わっている私たちがしゃべれてよかったかも。合唱ライオット。」

岡崎「そうだね。」

草刈「ちょっと、すごいね、楽しみなの!本当に。」

江島「うん。楽しみ、楽しみ。」

岩寺「聴きたいよね。」

草刈「合唱大好きですから(笑)。」

江島「あ、先生方も、あれですよ。山口先生が帰って来た瞬間に僕らも合唱をするんですよ。」

草刈「あ、そうですね。」

岩寺「しますねー。」

江島「タイムリーですね、すごい。」

岡崎「そうだ。よかった。」

草刈「私たちも、みなさんに負けないように頑張ります。」

岡崎「頑張ります。」

江島「はい、頑張ります。頑張って、良い合唱を届けたいと思います。ということで、今回の授業はここまで。音で学ぶ、音を学ぶ、音に学ぶ音学の授業。サカナクションの江島啓一と、」

草刈「草刈愛美と、」

岡崎「岡崎英美と、」

岩寺「岩寺基晴でした。」

『サカナLOCKS! presents サカナクションと合唱ライオット supported by カンロ ボイスケアのど飴』の特設サイトは[ →コチラ ]!


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サカナLOCKS! 放送後記

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  • 宮世琉弥

    宮世琉弥

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    乃木坂46(井上和)

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