来週9月21日月曜日から30日 水曜日までは「令和8年 秋の全国交通安全運動」期間。
今週は、その大切なポイントの前編。
警察庁 交通局 交通企画課 安全係 係長 川村 泰弘さんにお聞きしました。


まず、今年上半期の交通安全の状況を見ると
全国の交通事故死者数は1,162人で前年と比較して1人増加。
状態別に見ると、全年齢では「自動車乗車中」が最多ですが、
65歳以上では「歩行中」が最多となっています。

歩行中の死者数のうち約7割が65歳以上の高齢者です。
交通事故の類型別に見ると、歩行者が「付近に横断歩道がない場所を横断中」に
被害に遭っている場合が多くなっています。

また、自動車やバイクを運転中の携帯電話等使用による死亡・重傷事故は、
令和3年以降、増加し続けています。運転中にスマホを使用することは危険。
絶対にやめましょう。


令和8年 秋の全国交通安全運動の重点ポイントは3つ。

(1) 歩行者の安全確保と反射材用品の着用促進

(2) 夕暮れ時の早めのライト点灯と飲酒運転や「ながらスマホ」の根絶

(3) 自転車・特定小型原動機付自転車の交通ルールの理解・遵守の徹底


歩行者が道路を横断する時は、横断歩道を渡る、信号に従うといった
基本的な交通ルールを守ることが安全に繋がります。
特に高齢の歩行者は、加齢に伴う身体機能の変化に応じた、
適切な交通行動をとる必要があります。
誰しも、年齢を重ねると、かつてのように体は動かなくなります。
イメージの中では間に合うと思っても、実際には間に合わないことが多々あります。
そうした危険を自ら招かないために、道路を横断する時は無理をしないで下さい。


日が暮れるのも早くなっているこれからの時期、反射材の使用が安全確保に繋がります。
反射材の着用有無でクルマを運転するドライバーからの視認性はかなり変わります。
年齢に関わらず、夕暮れ時から夜間に外を歩く時には、明るい目立つ色の服装を着用し、反射材を身につけるようにしましょう。

最近は歩きながらスマホを見ている人もよくいます。
これはかなり危険です。やりがちなことの1つが地図アプリを見ながらの歩行。
これも安全な場所に止まって地図を確認した上で歩くようにして下さい。

9月1日から、改正道路交通法施行令が施行され、
生活道路における法定速度が、60km/hから時速30km/hに引き下げられました。
対象となる生活道路は、主にの日常生活に利用される中央線などがない道路です。
特に多くの歩行者や自転車が利用する通勤・通学時間の朝夕には、
いつでも停まれる速度でクルマを走行させることが事故回避に繋がります。
いつもの道こそ「少しゆっくり」「安全に」を意識して下さい。
小学生ぐらいまでのお子さんがいる方は、
「道路を渡る時は、横断歩道を渡りなさい」
「赤信号は渡っちゃダメ」といった交通ルールを伝えていると思います。
それでは、お子さんは、その“ルール”について、どう捉えているでしょうか?

今回は『こども道路交通法』の著者 山﨑聡一郎さんに、
子どもと道路交通法についてお話を伺いました。

山崎さんが、この本を出した意図は、子どもは家庭や学校で交通ルールのことを
聞いても、それが法律だということを認識していないケースが多いから。
本の帯には「自転車に乗れるようになったら 交通事故の被害者にも
加害者にもならないために」とあります。

ひとりで外出する年齢になった子どもたちに、
交通ルールは守る義務がある法律で、守ることで事故に遭わないように、
また、自転車に乗っている時は、事故を起こさないようにと伝えたかったのです。

『こども道路交通法』は二部構成で一部は条文編。
道路交通法を子どもにも、なるべくわかりやすいように噛み砕き、
漢字にはルビでふりがなをつけて紹介しています。
イラストによる図解もわかりやすくて、描かれているのは人ではなく動物たち。

      
この一部 条文編で山崎さんが特に子どもに知っておいてほしいのは、
1つは第2条のいろいろな言葉の定義の中にある「車両」という言葉。
この中には子どももよく乗る自転車も含まれているのが大きなポイントで
道路交通法で車両が守るルールは自転車にも該当しますが、
今年の道路交通法改正で、もっと強く守らせようという動きが
強まっているということこと。

もう1つが、第38条の横断歩道は歩行者優先というルール。
基本的に道路は歩行者が優先で、それは反対に横断歩道が近くにある時は、
横断歩道を渡る義務があり、それによってクルマのドライバーに視認され、
自分の身を守ることに直結するということです。


そして、二部は判例篇。
実際に起きた過去の事故を四コマのマンガで説明し、
その事故についての刑事裁判や民事裁判の判例をわかりやすく解説しています。

この点で特に山崎さんが伝えたかったことは、
1つは11歳の男の子が自転車で事故を起こしてしまった事例。
保護者に9,500万円賠償命令が出た判例を掲載していますが、
子どもが責任を取ることができない年齢の時には、
保護者が損害賠償を払わなければいけない場合もあります。
一方で14歳の子どもに賠償責任が課せられた判例もあります。
18歳に満たなくても責任を負うことになるのです。

また、8歳の子どもが2人乗りをして交通事故の被害に遭った事例では、
そこに違反があったので、事故を起こしたトラックドライバーの刑は軽くなる、
あるいは損害賠償額が軽減されるといったルールもあるということ。

山崎さんが保護者に交通安全教育について伝えたいことは3点ありました。
1つは「法律にあるからダメ」と言うのではなく、それを守らないことで
どんな危険が生じうるのかを、被害者になりうる点と、
事故を起こす加害者になりうる点から考えさせるようにする。
2つ目は、大人が交通ルールを守っている姿をきちんと背中で見せること。
3つ目は、もしもの時にどうするか、事故に遭った時、事故を起こした時の
シミュレーションを一緒にしておくことが大切とのことでした。

山崎総一郎さんが書いた「こども道路交通法」、
ご家庭での交通安全教育に役立ててはいかがでしょうか。
9月になって季節は夏から秋、そして冬へと移ろっていきますが、秋や冬は、西日が眩しい季節。
また、最近ありがちな急な天気の変化で、豪雨や霧が発生して、
運転中の視界が突然悪くなることもあります。

これからの時期は、夏よりも太陽の高度が低く、地平線近くを移動します。
午後の早い時間から夕方にかけて、太陽の光が斜めに差し込んでドライバーの目に入り、
眩しさが運転に支障をきたすことも珍しくありません。

今回、お話を伺った日本自動車ジャーナリスト協会 会長
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員の菰田潔さんは、
昼間だとほとんどサングラスをかけて運転しているとのこと。

偏光サングラス、ポラロイドサングラスと呼ばれてるものですが、
レンズの色が濃くないので、曇りでも運転しやすい。
ポラロイドは、反射した光をカットしてくれるので、雑光がなくなるのでオススメとのこと。
一方、クルマのサンバイザーは、前方が全ては見えなくなってしまう。
そのあたりが気をつけなければいけないことです。

そして、眩しい状況では危険の視認も遅れるかもしれません。
速度を落とし、車間距離をしっかり取りましょう。
また、汚れたガラスは光を乱反射させ、眩しさを増幅します。
キレイにしておくことを心がけましょう。


次に日中に気をつけるべき視界の問題はトンネルに入る時・出る時。
トンネルの中で出口が明るいなと感じたら、早めに外を見ましょう。
逆にトンネルに入るときには、少し早めに目を細めておいて、
トンネルの中に入ったら大きく目を見開くと
照度に対応する時間が短くなり、運転しやすくなると菰田さん。

次に日中に突然、霧に見舞われてしまった場合。
霧の場合、ヘッドライト点灯が基本になります。
ロービームがいいです。リアフォグランプが点いている車であれば、点灯しましょう。

自分の車がリアフォグランプが点いているか分からない・・・
そんな場合には、取扱説明書を読んで確認しておいて下さい。

霧が出た時は、ボンネットの先を見ながら走り、
センターラインがあれば、跨いで左右のヘッドライトの間にセンターラインを挟んで走る感じ。
対向車が来たらすぐに左に避けます。
対向車が来たというのはヘッドライトが目印になります。
霧の中の道路上で停まっているのは危険です。
後続車があなたの車を発見してもブレーキが間に合わなくて衝突することが考えられるからです。

最後に、突然に日中の豪雨に見舞われて視界を奪われた時の対処法。
豪雨ではワイパーを最速にしても視界が悪いことも多いので、まずスピードを落とすことが大事。
追突されないように、ゆっくりスピードダウンします。
もう1つ大事なことは、ヘッドライトを点灯して自分を目立たせること。
前方で車が詰まっている状況なら、少し手前で停止すること。
後方からの追突を免れるためには、後ろのクルマからよく見える位置に止まることが大事です。

視界不良に関しては、きちんとどんな時に起こる可能性があるのか?
その状況をご自身の中で落とし込んでおいて、実際にそうしたシーンに遭遇してしまった時は、
落ち着いて対処するようにしましょう。

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