2019年7月22日

ふくしままっぷ(1)

東日本大震災のあと福島県の広報課が制作した冊子「ふくしままっぷ」が密かな話題を集めています。表紙には、なにやらユーモラスな赤い動物のキャラクターが描かれています。

制作にあたった、福島県総務部広報課の藤田尚将さんに話しを聞きました。


◆写真を一切つかわない、福島の総合情報誌
震災後初めて福島県で総合情報誌を作ろうということになりまして。当時、福島のイメージがネガティブになってしまっていた部分があったので、郡山出身のクリエーター箭内道彦さんに相談をしました。箭内さんから出てきたアイディアが、「写真をいっさい使わないで作ってみよう」ということと、普通なら針金とじにする冊子を「開いていくごとに少しずつ大きくなって、最後は一枚のポスターになるようなものにしたら面白いんじゃないか」という提案でした。まずは手にとったときに、「なんだこれ!」と思ってもらえるようなものにしたいなあという想いがあったので、表紙にインパクトのある「ベコ太郎」というキャラクターが超ドアップで描かれています。福島には「赤ベコ」という民芸品があって、「ベコ」は福島では牛のこと。福島の顔として「ベコ太郎」を表紙に描きました。

表紙を開くと、福島の基礎情報として「県の花」や「県の鳥」が視覚的に目で見て楽しめるように描いてあります。

そしてもう一頁開くと縦型になり、そちらには震災以降に、あのときいろんな感情を持っている方がいて、その気持ちをそのまま届けたいという想いから、県内外の人が福島に対してどんな感情を持っているか、というのを載せました。読んだ方が同じ目線で福島について考えてくれたらという気持ちから、さまざまな人の福島に対するメッセージを掲載させえていただきました。


全国の人に、福島について知ってもらいたい!そんな想いから誕生した「ふくしままっぷ」は福島県庁のHPからダウンロード可能です。

また「日本橋ふくしま館 MIDETTE」でも手に入れることができます。

明日も藤田さんのお話をお届けします。

2019年7月19日

水害で命を失うことはない「備えができる災害」 土屋信行さん(10)


二週にわたり「リバーフロント研究所」土屋信行さんに「水害への備えや避難」について伺ってきました。

水害は浸水や生活への影響だけでなく、命を奪うこともあります。昨年の西日本豪雨では、200人を超える犠牲者が出ました。水害で二度と命を失わないために、わたしたちにできることとは。

◆水害で命を失うことはない「備えができる災害だ」
実は水害に関しては、起こる場所が特定されています。地震のように日本中どこで起こるかわからない、起こっても受け止めなければならない、というものではないんですね。水害は起こる場所が特定されていて、そこに住んでいることを認識していれば、絶対に水害で命を失うことはない「備えができる災害だ」と僕は思っています。
住んでいる場所が海抜ゼロメートル地帯ならゼロメートル地帯で、早く逃げる。「ここにいてはダメです」という江戸川区の水害ハザードマップのようなシグナルをきちんと受けとめて、早めに逃げていただきたい。地震のときもしかして堤防が壊れたら洪水になってしまうというゼロメートル地帯、またゲリラ豪雨のときは昔の川筋にいてはダメだという場所も、あらかじめわかることです。
また、最近は人工衛星による気象の観測網が発達しています。いざという時にはスーパーコンピューターで進路予測から台風の大きさ、台風が成立する時間まで非常に高い精度で予測してくれます。だから、気象庁の事前の情報は必ず、自分たちの住んでいるところと照らし合わせて、危ない情報はきちんと「危ない」と受け止めることが大切。正常性バイアスに陥って「たぶん大丈夫」「たぶん自分にはたいしたことがないだろう」という「たぶん」は忘れて、気象庁から出る情報を的確に避難に結び付けてほしい。はっきり言えば、「自分の命は自分で守る」。そのための避難情報だし、避難の準備だと考えてほしい。もう二度と、日本で水害で命を失わない。そういう日本人になろうではありませんか。


「自分の住んでいる場所について知る」「早く逃げる」、水害対策をきちんととれば命を失うことはない、備えができる災害として、この2つを突き詰めるとが大切です。

土屋さんのお話は、著書の「首都水没」、そして今日発売される「水害列島」でも詳しく読むことができます。

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パーソナリティ 鈴村健一

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