2012年2月6日
2月6日「郷土芸能復興支援プロジェクト(1)」
東北各地に根付く「郷土芸能」の多くが、昨年の震災で大きな被害を受けました。
その復興・再生へ向けた動きを全日本郷土芸能協会事務局・小岩秀太郎さんに伺いました。
◆被害を受けた郷土芸能
郷土芸能協会でまとめたものでは、宮城、岩手の被災地では200くらいずつ、福島県では原発の被害があり、沿岸、内陸も合わせると300のうち、7〜8割は被災しているということになる。
郷土芸能は、衣装があり道具があり、太鼓や笛、獅子舞、伝統を守るうえで必要な巻物などが流された。人的被害もあった。人が亡くなると、その人が持っていた歌がなくなる。
モノもそうだが、伝承もなくなるという言い方ができる。
例えば岩手県大船渡市の「浦浜念仏剣舞」や「鹿子おどり」は、亡くなった方や先祖を供養する、お盆の行事として沿岸部に伝わってきたもの。
また、秋には、大槌や釜石などに伝わる、虎の被り物で踊る「虎舞」、宮城県石巻市雄勝地区、南三陸の「法印神楽」といったものも被害を受けています。
実はこうした郷土芸能は、国や県の指定を受けていないものもあり、すべてを把握するのが難しく、過疎化や高齢化によって伝統を受け継ぐ人も減っていました。
そこに震災が追い打ちをかけた形となっています。
この震災を契機に、生まれ育った地域の伝統を守ろうという声が高まっています。
◆伝統を守ることで出来る意味
活動再開したい、道具1つあれば何かやると言っている人は6割から半分。
沿岸部では、郷土芸能をやらなければいけないと思っている人たちが多かった。お祭りも、若い人たちがずいぶんやっている。「虎舞」も若い人たちが盛んにやっており、それを観る小さな子どもたちもカッコいいと言っている。地域がバラバラになった中、郷土芸能やお祭りをやると人を集めるきっかけになる。物はないが、お酒を飲む場になりたばこを吸う場になり、集まった中で話が広がる。
芸能だけでなく地域のコミュニケーションづくり、公民館を立て直そう、NPO法人を作ろうというところまで話が広がる。そういう意味では生活の一部としても大事で、地域が保たれていく意味でも大事だということに気づかされた。
【社団法人全日本郷土芸能協会】
その復興・再生へ向けた動きを全日本郷土芸能協会事務局・小岩秀太郎さんに伺いました。
◆被害を受けた郷土芸能
郷土芸能協会でまとめたものでは、宮城、岩手の被災地では200くらいずつ、福島県では原発の被害があり、沿岸、内陸も合わせると300のうち、7〜8割は被災しているということになる。
郷土芸能は、衣装があり道具があり、太鼓や笛、獅子舞、伝統を守るうえで必要な巻物などが流された。人的被害もあった。人が亡くなると、その人が持っていた歌がなくなる。
モノもそうだが、伝承もなくなるという言い方ができる。
例えば岩手県大船渡市の「浦浜念仏剣舞」や「鹿子おどり」は、亡くなった方や先祖を供養する、お盆の行事として沿岸部に伝わってきたもの。
また、秋には、大槌や釜石などに伝わる、虎の被り物で踊る「虎舞」、宮城県石巻市雄勝地区、南三陸の「法印神楽」といったものも被害を受けています。
実はこうした郷土芸能は、国や県の指定を受けていないものもあり、すべてを把握するのが難しく、過疎化や高齢化によって伝統を受け継ぐ人も減っていました。
そこに震災が追い打ちをかけた形となっています。
この震災を契機に、生まれ育った地域の伝統を守ろうという声が高まっています。
◆伝統を守ることで出来る意味
活動再開したい、道具1つあれば何かやると言っている人は6割から半分。
沿岸部では、郷土芸能をやらなければいけないと思っている人たちが多かった。お祭りも、若い人たちがずいぶんやっている。「虎舞」も若い人たちが盛んにやっており、それを観る小さな子どもたちもカッコいいと言っている。地域がバラバラになった中、郷土芸能やお祭りをやると人を集めるきっかけになる。物はないが、お酒を飲む場になりたばこを吸う場になり、集まった中で話が広がる。
芸能だけでなく地域のコミュニケーションづくり、公民館を立て直そう、NPO法人を作ろうというところまで話が広がる。そういう意味では生活の一部としても大事で、地域が保たれていく意味でも大事だということに気づかされた。
【社団法人全日本郷土芸能協会】