2013年12月16日

12月16日 サントリーの被災地支援 釜石東部漁協の復興

今朝は、『東北サンさんプロジェクト』をはじめ、被災地支援に取り組む、サントリーの活動のレポートです。

サントリーは漁業の復興支援、子どもたちの支援、文化・スポーツを通じた支援を柱に、様々な活動に取り組んでいます。その中で今日ご紹介するのは、「漁業の復興支援」。サントリーは、漁業の再生が被災地の復興に不可欠と考え、被災地の漁師さんや養殖を営む方の、復興のための支援を続けています。

この支援を受けて、いち早く漁業を再開したのが、岩手県・釜石東部漁協。この地域の漁師さんたちも、津波で大きな被害を受けたといいます。

◆漁船のほとんどを失った
波を見た瞬間に逃げたが、湾の手前のところにいくと20メートルを超える高さ。なんにしろ、上から波がくるような状態で間一髪で私も助かった。震災前は全部で715隻の漁船があったが、その中で被害を受けなかった漁船は9隻。あとの706隻は沈没、流出、損傷を受けているという状態だった。


お話は、釜石東部漁協の久保正明(くぼ・まさあき)さんです。この地域は16m〜20m近い津波の被害で、715隻あった漁船のうち、706隻が沈没・損傷。しかし現在は、423隻まで復旧しています。そのほとんどが、サントリーの支援によるものとなっています。

◆支援による復旧と課題
船もすべてほとんどが流れたが、なんとか修理する漁船は修理して、新造する船は作ると早い取組をしてきた結果、震災の年から定置網も再開、アワビも再開した。翌年にはウニも再開して震災前と同じような操業形態になった。これからの時期は、アワビの漁期。天然のアワビが獲れている。自分でも獲ります(笑) 漁師であれば、やっぱり生のものをかぶりついて食べるのが一番おいしい食べ方。近海だと鮭、するめいか。今のイカは身が厚くなって脂も乗って美味しい。マグロもたまに獲れるが、今の時期は脂がのっているので食べてみたい。震災後、みなさんのご支援があって復旧に至っている。本当にありがたいと思っています。ようやく復旧して、復興へ向かって漁業者も一生懸命頑張っている。漁船や施設はそろったが漁村は半壊している。ほとんどの方がまだ避難所暮らしをしているので、この地域から離れて、仮設住宅から漁業をしている状況。今後は漁村の形成のほうに力を入れて早く回復させたい。


サントリーの被災地支援の取組みについてはこちらをご覧ください。

2013年12月13日

12月13日 三陸ジオパーク4

火曜日から、「三陸ジオパーク」のガイドツアーの模様をお伝えしています。

大槌町の地下から出る湧水・湧き水や、ひょこりひょうたん島、津波の被害を受けた町役場。どれも、「ジオパーク」という新しい視点で見ると、改めて学ぶこと、気づくことの多いツアーでした。

そして、このツアーをガイドしてくれたのが、小林寿美さん。大槌町で生まれ育った、まだ10代、高校生の女の子です。彼女がガイドをやろうと手を上げた理由を教えてもらいました。



◆本当の現状を自分の声で
わたしはずっと前まで文句しか言っていない高校生で、町に対して「町長さんは何やっているんだ」とか「なんで防潮堤が高いんだ」とか文句しか言っていなくて、ある日、町長さんとお会いしてお話しする機会があって、自分が持っている問題意識をぶつけて、返ってきた答えには町としてちゃんと理由があった。自分は文句しか言っていなかったなあと思って。ニュースやメディアでは、被災地ががんばっている、復興が進んでいるという良いことしか言っていないと思った。だったら自分が大槌町の本当の被災地の現状を自分の声で、県内外の人に伝えていきたいなと思って、高校生ガイドの話を聞いて参加しました。

(今日ことみちゃんのガイドを受けてすごく熱いものを感じたんですけど、ガイドでは何を一番お客さんに伝えたいですか)
町の復興計画の現状も伝えたいが、当たり前のことが実はあたりまえじゃなくて、今生きていることも、ご飯を食べていることも自分の力ではなくて、さっきのひょうたん島のおじいさんのように誰かに助けられて生きている。みんな生かされているということを伝えたいと思ってガイドをしています。

(大槌町が復興する中で、大槌町で暮らす中でどんな街になってほしいと思いますか)
綺麗なお店が欲しいとかは全く思わないんですけど、住民が愛着のもてる町、海が見えて、海の匂いがするね〜とか建物とかじゃなく、体で感じられる部分を失いたくないなって思います。


ことみちゃんは現在、このガイドを務めながら、高校生だけの「こども議会」という活動にも参加。将来の街づくりのことを、真剣に考えています。彼女の将来の夢は 「大槌にかかわる仕事をすること」。

一方、三陸ジオパークは今後、より認定基準が厳しく認定されれば世界にアピールできる「世界ジオパーク」の認定も目指すということです。


来週は、岩手県・釜石から、釜石東部漁協の復興と、支援の動きについてお伝えします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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