2012年6月20日

6月20日「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(3)」

今週は「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク」の河崎健一郎弁護士のインタビューをお送りしています。


国から避難指示は出なかったものの、比較的線量が高いとされる地域では、住民の間で“自主避難”を巡り、様々な葛藤が続いています。

河崎弁護士をはじめとした「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク」は、ある考え方を提唱、国に働きかけています。

◆避難する権利、残る権利
 避難は義務ではなく一人一人が判断する権利。残るという判断があっても良いし、避難する選択も十分に合理的なもの。それに対して「逃げるのか」「風評をまき散らすな」というプレッシャーが加わる現状があり、それは間違っている。避難する権利について、日本の法律に直接的な規定はない。ただし憲法が定める「健康で文化的な最低限の生活」という意味では当然認められる権利。
 国会に働きかけ、チェルノブイリで作られた避難の権利、日本版チェルノブイリ法案が国会に提出されている。チェルノブイリ原発事故5年後、「一定の放射線被曝以上の地域に関しては、避難の権利がある」と明確に認め、避難をする権利と、そこに残る権利両方が認められていた。避難を選んだ場合は相応の住宅、雇用、生活支援を受けられるという法律。これと同じものを福島でも作るべきだと動いている。


お話にあった“日本版チェルノブイリ法案”=「原子力事故による子ども・被災者支援法案」は、警戒区域などの国の避難指示の有無に関わらず、“避難する権利”を認めるものです。
この法案は今日にも衆院本会議で成立する見込みです。



◆被曝と付き合っていく
 避難を選ばない人、選べない人が相当数多い。こうした方々も被曝という共通の問題と向き合っている。ここになんらかの手当をしなければならない。
 避難を選ばない人からの要望で多いのは、給食のこと。
 給食による内部被曝を避けるため、調理場に線量検査キットを国のお金で設置しようというのが法案に盛り込まれている。うまく被曝と付き合っていくという発想の転換が必要。被曝手当という考え方もあり得る。




明日も、河崎弁護士のインタビューをお送りします。


【福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク Official blog】

2012年6月19日

6月19日「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(2)」

すでに福島県では、警戒区域の一部が解除されました。
一方、もともと避難指示は無かったものの比較的線量の高いとされる地域では、目に見えない放射線をめぐって、様々な不安、葛藤が続いています。

不安を抱える福島の方のために、福島県内や全国の避難先で活動を続けている「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク」の河崎健一郎弁護士にお話を伺いました。



◆放射線をめぐる、悩ましい現実
 健康に害があるかどうかは、今もグレーゾーン。グレーゾーンだから、子どもを芝生で遊ばせることについて「まあいいや」と考える親、「やめておこう」と考える親がいる。性格などが影響するし、人それぞれ。そこで「芝生で遊ばせるのはやめておこう」という親は、避難できるなら避難したいと考える。
 そんな背景で、2つの意味の“避難”が起きている。
 …秬量被ばくの懸念からの“避難”
 △海量簑蠅巴楼茲分断、話すことすらタブーという空気から逃げたいという“避難”
 直接の被ばくではなく、それに伴う人間関係に頭を悩ませる生活から逃げたい、という“避難”も増えてきている。



自主避難した方の数は、昨年9月の段階で約5万人。
この半年間で見ても、自主避難を選ぶ方は増え続けています。
例えば新潟県だけでも、福島県民約6000人の避難者中、約3000人が自主避難をしています。

福島から別の都道府県に避難した家族の中には、「自宅と避難先の二重生活」に苦しむ例も少なくないと言います。


◆家族を苦しめる、悲しい事態
 今年3月までは原発被害者に対して高速道路無料化措置があった。被災者なら高速道路に無料で乗ることが出来たが、これが3月で打ち切られた。典型的な自主避難例は、父親が福島に残り、週末ごとに高速道路を使って避難先の家族に会いに行くというケースだった。しかし高速道路が有料に戻り、帰るのが難しくなり苦しい状況に追い込まれているというのが事実。
 女性の方が放射線被ばくに対してセンシティブ。男性で仕事をしている人は、会社や地域の人間関係があり避難に踏み切れない。そうした中で夫婦関係が悪くなり、別居、離婚という形になる例も多い。本当に悲劇。どちらも悪くない。原発事故さえなければそんなことはなかった。
 間接的ではあるが深刻な被害。しかしこれは東電の賠償対象にはならない、やられ損。悲しい事態。




明日も、河崎弁護士のインタビューをお送りします。


【福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク Official blog】
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