2013年4月25日

4月25日 チャレンジスター東北サミット(4) MIGAKI-ICHIGO(ミガキイチゴ)

12日(金)に行われた『チャレンジスター東北サミット』の模様をお届けしています。

これは復興のために事業を興した、東北の起業家によるプレゼンイベント。「起業家 と 支援者のマッチング」を目的としています。宮城県 亘理郡山元町からこのイベントに参加したのは、農業生産法人 株式会社GRA(ジーアールエー)の代表 岩佐大輝さん。山元町出身でご実家が元々イチゴ農家だった岩佐さんは、震災後、特産のイチゴによる復興を目指し会社を立ち上げました。

◆プレミアム苺『MIGAKI-ICHIGO』
山元町は土地が塩害の影響で、塩分が高くそのままではイチゴが作れない。そうした中でイチゴ農家は、GRAも含めて、地面で作っていたイチゴを《高設ベンチ栽培》という、ベンチの上で水耕栽培する新しい技術で復興しようとしている。

129軒くらいあった農家の半数がもう諦めてしまったが、もう半数の50〜60の農家がその技術を使って再建しようとしている。イチゴのブランディングをやっていて、《MIKAGI-ICHIGO(ミガキイチゴ)》という名前で販売している。好評を頂いており都内で一粒1000円ほどで販売された。先日、少年ジャンプの『こち亀』で、「食べる宝石」として紹介された。両さんがそう言っている。

このMIGAKI-ICHIGOを使って、100%のスパークリングワインを作ろうというのがチャレンジスターでの挑戦ということになる。




MIGAKI-ICHIGOはイベント会場でも振舞われました。山元町は、日照時間の長さ、南西から吹く冷たい風『いなさ』など美味しいイチゴを育てるのに適した環境だと言います。このイチゴに興味があって出席したという企業・団体も多かったようです。

◆会場の声
・熱い思いをもってらっしゃる。まだまだこれから自分も力になって何かやっていきたいという気持ちを改めて思った。
・物流会社からきた。新規事業の企画をしている。特に農業、作物としてイチゴはいいなと。被災地だけでなくインドでもやっているということで今回はお会いしたかった。
・フルーツ専門店。以前からお会いしたく、お話が聞きたく、食べたくて。このイチゴが相当有名になっている。岩佐さん自体に魅力があると感じた。イチゴ自体も、そういうのが積み重なってできていったんだなというのが分かった。

今週は、この山元町のミガキイチゴ、気仙沼の牡蠣やクルミを使った加工品、閖上(ゆりあげ)の朝市を復活させる取り組みを紹介しました。どれも、地元の魅力的な特産品を、若い人たちが盛り上げようとしています。東北にはこうした可能性を広げるための個人や企業の支援がまだまだ必要です。

チャレンジスター ウェブサイト

明日は、連休へ向けた東北の行楽情報をお届けします。

2013年4月24日

4月24日 チャレンジスター東北サミット(3) ピースネイチャーラボ

12日(金)に行われた『チャレンジスター東北サミット』の模様をお届けしています。

これは、復興のために事業を興した、東北の起業家によるプレゼンイベント。「起業家 と 支援者のマッチング」を目的としています。参加した4人の起業家の中には、番組で以前紹介した、宮城県気仙沼市のNPO法人ピースネイチャーラボの代表、松田憲さんの姿もありました。

松田さんは、震災後、復興支援のために東北に入り、活動を続けてきたのですが、気仙沼 唐桑半島の付け根・西舞根(もうね)の、美しい自然に対して力になりたい、と考え、現在は移住しています。


そして牡蠣漁師さんをはじめ地元の方とともに、立ち上げたのがピースネイチャーラボ。松田さんは会場の支援者に向けてこんなプレゼンをしました。

●気仙沼の海とそこで生きる人のために
本日のお願いは2つ。私たちのテーマである「復興」と「生物多様性の保全」の活動に、みなさまからの応援をお願いしたい。私たちの住む気仙沼には大川という川がある。この川の上流域から下流域までの様々な小規模の生産者の方々が作った素材で色々な商品を作って展開していきたいと思っている。一つ目が『森のクッティー』という焼き菓子。もう一つが、牡蠣の燻製をオリーブオイルにつけたもの。地元 舞根湾で作っている牡蠣を広葉樹林のチップで燻製にしたものを手作りで作っている。売り上げの30%は生産者を継続的に買い支えるため。(大川)流域の様々な生産者を買い支えることにつなげようと考えている。次の30%で、私たちとともに働いている工房のメンバー、地元のお母さんたちの雇用、地元から調達するものを含む間接的な経済効果を地元に波及出来たらなと思っている。残りの30%は輸送費、取扱店舗の経費に充てられる。最後の10%を環境面に使おうと思っている。


ピースネイチャーラボの「森のクッティー」には、地元産のクルミが入っていますが、これにはストーリが-あると松田さんは言います。

気仙沼のお母さんたちは、秋になると地元の「浜で」クルミを拾います。
なぜ山じゃなく浜なのか。山で実を落としたクルミは、川をどんぶら流れ浜辺にたどり着く。
この時間がクルミを熟成させてくれる。
だから秋になると、
一番おいしいクルミがどこにあるか知っている地元のお母さんたちや、
リスたちは、浜で一緒にクルミ拾いをするんだそうです。

〜こんなストーリー。これを小冊子にして森のクッティに同封するアイデアもあるということです。



明日も、「チャレンジスター東北サミット」の中から、東北の起業家の声をご紹介します。

チャレンジスター ウェブサイト
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パーソナリティ 鈴村健一

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