2013年2月25日

2月25日 気仙沼の「カニ物語」

宮城県気仙沼から、水産加工業の復興を目指して立ち上がった新たなビジネスの話題です。

今月22日、『かに物語』という、インターネットショッピングサイトが立ち上がりました。これは、気仙沼の水産加工会社がスタートさせたもので、ディープシ―レッドクラブ(まるずわいがに、オオエンコウガニ)と呼ばれるカニと、その加工品を扱っています。先日、東京都内でこのオンラインショップで扱う商品の試食会も開かれました。

◆幻のカニ・ディープシ―レッドクラブ
【参加者・お客さんの感想】
毛ガニっぽく細かいが、それがギュウっと詰まっていて食感も良い。大味じゃない。おいひい、ふがふが。溶かしバターとレモンを絞って食べる方法など新しいカニとの付き合い方ができるきっかけをもらえた。

【ディープシーレッドクラブとは】
スペインでは人気のカニ。日本ではなじみがないが、溶かしたバターが非常に合い、洋風な食べ方が適している。が、見た目が悪い。色は赤でなく茶色。日本ではあまり受け入れられていない。アメリカやヨーロッパでは評価が高いのに流通していないカニ。食べれば美味だということを発信していきたい。

ディープシ―レッドクラブは“幻の蟹”とされ、日本で扱っている会社は非常に限られています。その一つが、「かに物語」を運営する、気仙沼のカネダイという水産加工会社。水産食品部の熊谷公男さんに伺いました。


◆気仙沼からオンラインで全国へ
気仙沼は遠洋マグロ船の基地。我々も遠洋マグロ船を持っており、遠洋へ出ていた。40年前、遠洋に出たナミビア沖で、若かりし頃の社長がディープシ―レッドクラブの存在を知った。この、すごく美味なカニを、日本でも食べてもらおうと、販売を続けていた。カネダイは15の営業所が全て被災。40年前から獲り続け、国内で唯一当社が扱っているこのカニは商売になると考え、2011年11月、復興屋台村・気仙沼横丁に「かに物語」を出店。お店で出しているのはビスク、クラブケーキ、フレンチカレー、カニの足だけの部分を殻つきでカットして盛ったセクション盛り。オンラインショップで販売するのは、冷凍商品と、カニ物語の店舗で出している料理のレシピ。白ワインに合うのでカジュアルに日常的にカニを食べる日を提供していきたいと思っている


オンラインショップ「かに物語」で扱っている商品の一つ、「クラブケーキ」は簡単に言えば「カニのメンチカツ」。これは、カニにお礼を言いたくなるくらい美味しいです。また、欧米では普通の食べ方として知られる、溶かしバターと絞りレモンという食べ方も、カニを抱きしめたくなるくらい美味しいです(試食した番組スタッフ談)


気仙沼の復興商店街にある「カニ物語」の店舗は、2015年には閉鎖される予定。気仙沼の水産加工の将来を考え、インターネットを利用したビジネスに取り組む必要があるということで、オンラインショップがスタートしたということです。

"幻の蟹 Deep Sea Red Crab(オオエンコウガニ/まるずわいがに)"




カニ物語 (株)カネダイ

2013年2月25日

2月22日 福島の女の子たちによる任意団体、ピーチハート(5)

今週は、“福島”で生まれ育ち、様々なことに思い悩みながら生きる女性たちの いま をお伝えします。

将来、結婚や子育てしたいと考える、福島の20代・30代の女の子たちによる任意団体、ピーチハート。

仕事や恋愛、自分の将来や福島の未来。彼女たちは、そうした悩みを共有しながら、それぞれの生き方を模索しています。

自主避難先から福島に通うという選択。
復興のため福島に戻る選択。
線量の低いとされる地域で支援活動を続ける選択。
お互いの選択を尊重しあいながら、前に進みはじめています。

福島市出身・佐藤詩織さん26才。彼女が選んだのは、福島の子どもたちのために生まれ育った土地で生きていくという選択です。

◆福島で生きていきたい
「放射線が放射線が」といわれてだいぶ経過してしまった。私は福島で生きていきたいと決めている。放射線の情報を全くシャットアウトするつもりはないが、「安心だ」と言われるものは信じて、地場産のものを食べて地元を応援していきたい。「放射線で可愛そうな福島」ではなく、“良い土地・福島”として見て欲しい。そのためにはまず自分が、「放射線怖い、放射線怖い」と言わない。最初は怖かったし、放射線は目に見えないから背中が寒いような気は確かにする。震災直後の当時は、学習塾に勤めていて、受験を控えた子どもたちをケアしなければと思い、職場に戻った。それからは必死。教え子たちをある程度見送って、改めて私はこの土地にいたいと感じた。そこで、チャイルドラインという活動を知り、子どもの心に寄り添う仕事へ行こうと転職。ようやく自分の生き方を考えるターニングポイントに来たなと感じている。この世界で、子どもや若い世代、次の世代を助けながら、活動拠点は福島でありたいという思いは強くなるばかり。


                  
福島の女の子たちによる任意団体、ピーチハートのイベントに参加していた佐藤詩織さんのお話でした。佐藤さんは塾の先生を経て、悩みを抱える福島の子どもたちをサポートするフリーダイヤル『チャイルドラインこおりやま』の職員として、県内で働き続けています。


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パーソナリティ 鈴村健一

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