2012年9月7日

9月7日「災害社会学・関谷直也准教授インタビュー(5) 〜災害時の連絡手段と情報収集〜」

今週の「LOVE&HOPE」は、東洋大学社会学部・関谷直也准教授(災害社会学)に災害への備え、災害時の適切な行動について伺っています。

今日金曜日のテーマは<災害時の連絡手段と情報収集>


◆普段使っている通信手段が使えない場合
 NTTは「災害用伝言ダイヤル171」、携帯各社は「災害用伝言板」を用意している。
 また、携帯電話のショートメッセージサービスは普通の電話よりは繋がりやすい。
 そもそも携帯電話自体を壊してしまうということも考えられる。いざという時に遠くの親戚に連絡をする、必ずここの避難所に避難するようになど、最終的な避難場所、連絡場所を決めておくことも、災害時の連絡手段などの問題を回避できる。


◆情報収集と情報発信の仕方
 大規模な災害時は動揺し不安。新しい情報がきたら、人に伝えようとするのはやむを得ない。その際確認すべきは「どこからの情報なのか(情報の発信源)」と「いつの情報なのか(タイムスタンプ)」。ツイッターなどで支援物資の情報などが流れても、時間が経つと実際には使えない情報になってしまう。「誰がいつ流した情報なのか」を徹底的に確認することが大事。
 そういった情報発信は被災地で情報を確認した人が発信すべき。伝言ゲームのような転送は控えるべきなのでは。

2012年9月6日

9月6日「災害社会学・関谷直也准教授インタビュー(4) 〜避難場所と地域情報の確認〜」

今週の「LOVE&HOPE」は、東洋大学社会学部・関谷直也准教授(災害社会学)に災害への備え、災害時の適切な行動について伺っています。

今日木曜日のテーマは<避難場所と地域情報の確認>


◆自宅や職場の周りの避難場所
 意外と私たちは住まいや職場、学校の近くの一時避難場所、広域避難場所を知らないのではないか。
 東京の避難場所は、火災から逃れるための避難場所。そこに向かうための広い道路も併せて覚えておくことが必要。一時避難場所、広域避難場所は確実に覚えておくべき。
 意外と知られていないのが、池袋や新宿など大きな駅の周辺は火災が発生する可能性が少ないエリア。そこからあわてて避難する必要もないので、そういったことも併せて覚えておくのも大事。


◆「防災マップ」と「ハザードマップ」の役割
 市町村が出している災害関係の地図には「防災マップ」と「ハザードマップ」の2種類がある。
 まず押さえてもらいたいのが「防災マップ」。避難所、避難場所が書いてある。いざというときの連絡先や、市町村からどういうふうに災害情報が流れるかなどが書いてあるので、必ず持っていてほしい。
 「ハザードマップ」は、火災の危険度を記したり、津波や浸水の危険を記したりしたもので、過去の事例に基づいて危険性を算定したもの。あくまでも過去の想定に過ぎない。その地図では問題無いとされても、本当に問題無いかどうかはわからない。ハザードマップはあくまで想定でしかない。シミュレーションとして認識するのが「ハザードマップ」の正しい理解。それをわかった上でハザードマップを読んでいくことが大事。



明日は東洋大学社会学部・関谷直也准教授に、災害時の連絡手段と情報収集について伺います。
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パーソナリティ 鈴村健一

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