2012年5月22日

5月22日「被災地で活動する団体を支援する『忘れないプロジェクト』と『大友克洋GENGA展』」

一般社団法人「Think the Earth」と、企業やNPO、クリエイターなどが共同で、被災地で活動する団体を支援する取り組み「忘れないプロジェクト」
東日本大震災後、すぐに立ち上げた緊急支援のための基金が、昨年9月に一旦終了。
「同様の活動を続けてほしい」という声を受けて、昨年12月に「忘れないプロジェクト」が始動しました。


「Think the Earth」プロデューサー・上田壮一さんに、この「忘れないプロジェクト」について伺いました。

◆「忘れないプロジェクト」への想い
 僕は神戸の出身。17年前の阪神淡路大震災でも一年経つと報道が減り、いろいろな意味で忘れていってしまう。そのこと自体が苦しくつらい、というのがあった。
 実際、東北もそうなっている。311から1年過ぎて、報道も減り、関心も減っている。最初は大きな支援の手がいろいろ入ったかもしれないが、徐々にその波が引いていく寂しさ。
 家は流されたままで、暮らしの未来も見えず、置いてきぼりになっている中、人の関心も無くなったら、生きていることがすごく大変になってしまう。
 けれど頑張っている人はたくさんいる。その人たちのことを知ってもらうのが大事だし、持続して繋いでいくということをしたい。



忘れないプロジェクトの活動の柱は「忘れない基金」と「忘れないプログラム」の2つ。
この「忘れないプログラム」として、「大友克洋GENGA展」が開催されています。

◆「大友克洋GENGA展」で広める活動
 漫画家・大友克洋さんは宮城県出身。
 原画展を大々的に行ない、チャリティにして寄付を集め、被災した故郷を支援したいということで、一緒に(原画展を)やることになった。
 Think the Earthと大友克洋GENGA展実行委員会が、被災地で活動する6つの団体を選び、来場者がそのうちどこに寄付をするか、投票することができる。
 来場者自身に「被災地でこんな活動があるんだ」ということを知ってもらえるし、選ぶために一生懸命に活動内容を読んでくれる。さらに大友展で集まった寄付が、実際にどんな活動に使われるのかも、ホームページで公表する。
 5月13日には6つの団体の代表に会場に来てもらって、お客さんの前でそれぞれの活動について話してもらった。すごくいいイベントだったと思う。



▼大友克洋GENGA展とThink the Earthが支援しているのは下記の6団体です。

岩手県「北浜わかめ組合虹の会」
福島県「かーちゃんの力・プロジェクト」
宮城県「特定非営利法人 田んぼ」
福島県「福島の子どもの外遊び支援ネットワーク」
宮城県「ゆりあげ港朝市協同組合」
岩手県・宮城県・福島県「特定非営利活動法人 難民を助ける会」


 
 


「大友克洋GENGA展」は5月30日(水)まで開催中です。
入場は日時指定の予約制ですので、詳しくはオフィシャルサイトでご確認ください。
【大友克洋GENGA展 Official Website】

【Think the Earth「忘れないプロジェクト」 Official Website】

2012年5月21日

5月21日「東北コットンプロジェクト」

田植えの時期を迎えたこの時期、5月19日に仙台市若林区荒浜地区の水田でコットンの種蒔きが行われました。
繊維、アパレル、流通など、多くの企業が参加している「東北コットンプロジェクト」です。

水田に蒔かれた種は、なぜ米ではなくコットンなのでしょうか。


◆発起人の一人、綿の栽培を技術面からサポートする大正紡績・近藤健一さん
 太平洋の塩分率は3.5%。(津波を受けた土壌は)1ヶ月浸かると塩分率が1%ぐらい上がる。米なら0.2%、大豆は0.1%を超えると生育しない。でも綿花は1.2%でも生育する。綿花は植えると塩分が抜けるので、除塩の目的もあって提案をした。
 瀬戸内や有明海など日本の埋め立て地は、塩分が高いのでコットンを植える。2〜3年すると米、大豆、イチゴなどを植えることが出来る。自然の除染効果がある。宮城県名取でもにもコットンを植えたが、ほとんど1年で塩が抜けている。
 離農者が増えると大変。すぐに何か仕事がないと生きていけない。特に農家は体を動かすのが生きがい。その人たちの仕事を奪うのが一番残酷。
 価値の高いものを農家が作り、有名ブランドに売れば、お米の値段とは異なり、高く売れる。



近藤さんによると、1本の木から収穫できるコットンはおよそ300グラム。
これはTシャツ1枚分に相当します。
今回蒔いた種からは、およそ1万4000枚分のコットンが採れる計算になります。


◆10軒の生産者を取りまとめる、仙台東部地域「綿の花生産組合」組合長。赤坂芳則さん
 何もしないでいたら体もだめになるし、農地も荒れ放題。収入もない。だからお金になるものをやりたい。綿花がきちんと採算が取れるとなれば、やりたいというところが出てくるんじゃないか。
 この地方では初めての挑戦だし、綿花って夢がある。ここから生まれた綿花が日本中の大きな企業が商品化、販売まで手掛けてくれる。一般的に農家の悩みは「作っても売れない」ということ。
 生産者と農業と商業が一緒になったプロジェクト。これなら続けられる。こんなにすごいプロジェクトはないと思う。



今回種を蒔いたコットンは、秋に収穫し、来年の春の製品化を目指しています。




【東北コットンプロジェクト Official Website】

【東北コットンプロジェクト on Facebook】
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パーソナリティ 鈴村健一

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