視覚障害者ですが、友達の接し方が変わってしまいつらいです。
2022
放送後記

視覚障害者ですが、友達の接し方が変わってしまいつらいです。

こもり校長

毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。

今夜、声を届けてくれるのは…!

ゆうみそ

RN ゆうみそ 千葉県 14歳 中学3年生です。

私は、視覚障害を持っています。小学6年生の夏に緑内障が発覚し、中学1年生になる頃には、光が多少見えるぐらいにまで視力が落ちていました。現在は、白杖を持ち歩く生活で、特別支援学校に通っています。

そんな私は、将来の選択肢を広げるためにも東京の高校への進学を目指しており、勉強しなければならないのですが、勉強が手につかないぐらい、毎日思い悩んでしまうことがあります。
それは、自分はこのまま生きていて、視力がよかった頃のように楽しいこと、いいことがあるのだろうか? ということです。視力が落ちたことで、以前よりもできないことが増えましたし、電車の運転士になる夢は諦めることになりました。

特別支援学校は学生の人数が少ないので、人間関係も限られたものになりました。でもそれ以上に、普通学級に通っていた小学生の頃の友達と久しぶりに会った時に、視力が落ちた私に対する友達の接し方が、以前とは違うように感じるのがとてもつらいです。
以前は対等な友達だったはずなのに、一緒にいても「大丈夫?助けてあげようか?」という目線を感じます。そのたびに、自分は普通と違った人間になってしまったんだと思って、中には距離ができてしまった友達もいます。

困っている時に、声をかけてもらったりするのは、とてもありがたいです。
だけど一方で、人に守られてると感じて複雑な気持ちになる人がいることを知ってもらいたいです。

こもり校長
こもり校長

友達の接し方や目線に傷ついてしまうことがあると。どうですか?

ぺえ教頭

ゆうみそも、“自分に対してどう接してほしいか”みたいなことを、少しずつ周りのお友達とかに伝えていくことも大事なのかなと思う。

ゆうみそもこれが初めての体験かもしれないけど、周りの友達も、ゆうみそに対しての対応や反応は初めてのことだから、多分、“どう接することが一番正しいのかな”とか考えながら一緒にいると思う。
だから、そこはお互い歩み寄って、「こうしてほしい」ということを伝えることも必要なのかなと思った。

こもり校長

誰しもが、歳を重ねるごとにいろんなことを経験するし、いろんなことを思うし、その中で接し方はやっぱり変わってくると思うんだよね。ゆうみそに対して周りが声をかけるということは、きっと変な哀れみではないはずだし、「助けが必要なんでしょ?」ということではもちろんなくて、本当に“自分ができることをしてあげたい”という想いなんだと思う。

教頭が言ったみたいに、“どうすればいいんだろう?”と思っているところもきっとあるだろうから。

ぺえ教頭
ぺえ教頭

今、いろんなことと戦いながら苦しいと思うから、ちょっと心が閉鎖的になってしまうゆうみそもいると思うんだけど、きっとみんなはそれに協力してあげたいと思っていると思うから、その言葉を信じられたらいいな。

こもり校長

うん。声を聞かせてくれてありがとう。
『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!

2022.8.8視覚障害者ですが、友達の接し方が変わってしまいつらいです。
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