8月に「高齢者に適した安全運転と円満な免許返納のために」という情報サイト
「高齢ドライバードットコム」がオープンしました。
今週は、このウェブサイトを紹介しました。





高齢ドライバードットコムを立ち上げたのは、
トヨタ自動車が母体となって創設された
一般財団法人トヨタ・モビリティ基金。

より良いモビリティ社会の実現や
モビリティ格差の解消に向けて活動する組織です。

今回は、そのプログラムマネージャー 
富井雄三さんにお話を聞きました。





年々、交通事故の発生件数は減っています。
東京都を例にとると2010年のおよそ5万5000件が、
2019年はおよそ3万件。

しかし、65歳以上の高齢運転者が「第一当事者」の
交通事故発生件数の減少は他の世代と比べて緩やか。

そのため、交通事故全体に占める割合は上昇しています。
2010年のおよそ13%が、2019年には18%。

そんな状況を踏まえ
高齢ドライバードットコムが発信している情報は大きく2つ

1つは高齢ドライバー本人向けの情報。
高齢ドライバーの免許更新制度、安全に車に乗り続けるための運転習慣、
車の安全装備とその購入助成制度、マイカー以外の移動の選択肢などが紹介されています。





例えば「高齢ドライバーの事故を知る」という項目に
死亡事故の「人的要因比較」があります。
        
75歳以上と75歳未満でかなり違うのが「操作不適」。
75歳未満だと「人的要因」全体の16%ですが、
75歳以上は30%とほぼ2倍です。

その内訳で多いのは「ハンドルの操作不適」17%。
「ブレーキとアクセルの踏み間違い」5.4%。
75歳未満の「ブレーキとアクセルの踏み間違い」は1.1%。
75歳以上は、その5倍です。

また「自分の運転能力を調べる」という項目では、
交通安全関連のウェブサイトに掲載されている
チェックリストへのリンクが多数あります。

高齢者事故の実態を知り、自分の状態をチェックして、
あらためて安全運転に臨む、あるいは潮時だと感じたら、
免許返納を考えることができます。





そして、2つめは高齢者ドライバーの家族向け情報。
高齢ドライバーの車に同乗した際、運転能力を観察するチェックポイントや
免許返納までの検討の流れなどがアドバイスも交えて紹介されています。





目に留まるのが「免許返納に応じてもらえない!」
この悩みを抱えている方、多いかもしれません。
九州大学 大学院 教授で交通心理学協会 副会長
志堂寺和則さんのインタビューが掲載されていて参考になりそう。





高齢者の運転について、富井さんが特に伝えたいことは2つ。
1点目は安全に長く車に乗れるよう高齢ドライバー自身や家族との運転ルールを作ること。
「運転能力」「体調」「天気」「道路状況」を鑑みて危ないと判断した時には運転を避ける。

2点目は高齢ドライバーの交通安全の取り組みには
本人の努力と同じくらい周囲のサポートも重要だということ。

「加齢による運転能力低下は、誰しもが避けられない問題です。
今はまだ、自身やご家族の運転に心配がない人でも
ぜひ一度高齢ドライバードットコムのウェブサイトを見て、
10年先、20年先のご自身やご家族の移動のあり方について
考えるきっかけにしていただければと思います」。
富井さんは最後にそう話して下さいました。


今年も「秋の全国交通安全運動」が、
来週水曜日、9月30日まで実施されています。
今週は、その大切なポイントをお伝えする後編。
警察庁 交通局交通企画課 大竹和美さんにお話を聞きました。





今週、大竹さんが話してくださったのは、
今回の重点ポイントの中でも特に強調したい2つのこと。


①夕暮れ時と夜間の交通事故防止

10月から12月にかけて交通死亡事故は増加する傾向にあり
7月から9月と比べて夕暮れ時の16時〜18時台の死亡事故の割合が高くなります。

これからの季節は暗くなるのが早くなり、
早朝も暗い時間帯が長いので歩行者や自転車の発見が遅れがちになるからです。
ドライバーも歩行者や自転車もこれらの時間帯は注意が必要です。

年末の慌ただしい時期とも重なり
目的地に急ぐあまりスピードを出し過ぎたり
注意が散漫になったりすることも考えられます。
ドライバーは早めのライト点灯とハイビームの上手な活用を心がけ
スピードを抑えて運転しましょう。

また、歩行者の立場で歩いて出かける時には明るく目立つ服を着る、
靴、衣服、鞄、つえ等に反射材を付けたり、ライトを活用するなど、
ドライバーから見えやすいよう工夫することが大切です。





②あおり運転

あおり運転を取り締まるため
道路交通法に罰則として妨害運転罪が創設され
6月30日から施行されています。

他の車の通行等を妨害する目的で、極端に車間距離を詰めたり
パッシングやクラクションで威嚇したり、急ブレーキをかけたりするなど、
10類型の違反行為をした場合に妨害運転罪が適用されます。
非常に危険な行為ですので絶対にやめましょう。

また、おおり運転は自動車、二輪車だけでなく自転車も対象となります。
心に余裕を持って「思いやり・ゆずり合い」の気持ちで運転して下さい。

もしも、あおり運転に遭遇してしまったら
人が多くいるサービスエリアやパーキングエリアなどに避難して下さい。
避難をしたらドアをロックして車外に出ずに110番通報。

ドライブレコーダーは運転行為が記録されるので
妨害運転等の悪質・危険な運転行為の抑止に有効です。
相手が現場からいなくなっても、その後の捜査に役に立つ可能性があります。





最後に大竹さんからリスナーのみなさんへのメッセージです。


「交通事故の防止は警察や政府だけで行うものでなく、
関係機関との連携・協働とともに皆さん一人一人の心構えが何より大切です。
ドライバーを始め、歩行者や自転車利用の方も交通事故の犠牲者を出さないため、
しっかりと交通ルールを守り、交通事故防止に努めて頂きますようお願い致します」
今年も「秋の全国交通安全運動」が、
9月21日月曜日から30日 水曜日までの10日間実施されます。
今週と来週は警察庁 交通局交通企画課 大竹和美さんを迎えて
その大切なポイントをお伝えします。





令和2年上半期の交通死亡事故件数は昨年同時期と比べて減少しました。
しかし、高齢者の横断歩道横断中や運転中の単独死亡事故が増加。
二輪車の死亡事故も増えています。


そんな状況で実施される「秋の全国交通安全運動」。
今年は重点ポイントが3つです。


【1】子供を始めとする歩行者の安全と自転車の安全利用の確保

交通事故死者で最も多いのは「歩行者」。
約7割が「道路横断中」に車と衝突して亡くなっています。

横断歩道が近くにあるのに横断歩道以外のところを渡る
走っている車の直前直後を渡るなど
多くの場合に歩行者にも交通違反があります。

横断歩道が近くにあるときは必ず横断歩道を渡り
しっかりと左右の安全を確認しましょう。

また、幼児の歩行中の死亡事故は約6割が道路横断中以外で発生し
ひとり歩き、飛び出しで半数以上を占めています。

子どもには車が近づいてきていないかよく見ること、
急に道路に飛び出さないことを、繰り返し教えて下さい。

また、自転車と車との交通事故は約半数が交差点での出会い頭。
自転車の約8割にも信号無視や一時停止違反、安全不確認などの交通違反があります。
交通ルールを守り、ヘルメットを着用して自転車に乗りましょう。





【2】高齢運転者等の安全運転の励行

まず、年齢に関わらずドライバーは横断歩道の手前ではスピードを落としましょう。
信号機のない横断歩道に横断しようとしている歩行者がいる時は必ず停止。
歩行者の横断を優先させなければいけません。
思いやりを持った運転を心がけて下さい。

そして、高齢ドライバーは他の世代に比べてハンドル操作の誤り、
ブレーキとアクセルの踏み間違い事故の割合が高いです。
年齢を重ねると体の機能が変化しますが、自分では気づかない場合もあります。
周囲に高齢運転者がいる場合は安全運転について話し合ってみて下さい。





【3】夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止

10月から12月は夕暮れ時や夜間の死亡事故の割合が高くなります。
夏よりも暗くなるのが早く視界が悪いので歩行者や自転車の発見が遅れます。
また、速度感覚が鈍り、速度超過になりがちです。
早めのライト点灯と速度の出し過ぎに注意して下さい。

歩行者は、車から見つけられやすいように反射材を身に着ける
明るく目立つ色の服を着るなどを心がけてください。

そして、残念ながら「飲酒運転」や、「あおり運転」など
危険運転による悲惨な交通事故は後を絶ちません。
飲酒運転は「絶対にしない、させない」との強い意思で根絶しなければなりません。
「あおり運転」については道路交通法に妨害運転罪が創設されました。
車間距離を極端に詰めること、不必要な急ブレーキ、割込などはやめましょう。


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