NOEVIR Color of Life

EVERY SAT / 09:00-09:30

今、仕事も家庭も自分磨きにアクティブな生き様を実践する女性達。そんな女性達がいつまでも輝く心と勇気を失わず、体も心も健康な毎日を送るため、各界を代表して活躍する女性ゲストが自らの言葉でメッセージを送るのが、このノエビア カラーオブライフ。「生きること、輝くこと、そして人生を楽しむこと」をテーマにした、トークや音楽、話題、情報などが満載です。

TOKYO FM

NOEVIR Color of Life

EVERY SAT / 09:00-09:30

唐橋ユミ

今、仕事も家庭も自分らしく、いきいきと生きる女性たち。いつまでも輝く心を失わず、心も体も充実した毎日を送るため、各界を代表して活躍する女性ゲストが自らの言葉でメッセージを伝えます。“生きること、輝くこと、そして人生を楽しむこと”をテーマにした、トークと音楽が満載のプログラムです。

Guest大貫妙子さん

大貫妙子さん

東京都出身。1973年に山下達郎、村松邦男らとシュガー・ベイブを結成。
1975年のシュガー・ベイブ解散後、ソロアーティストとしての活動を開始。
1976年にファーストアルバム「GREY SKIES」でデビュー。
1987年サントリーホールでのコンサート以降、バンド編成とアコースティックのライブを並行して継続、
現在までに27枚のオリジナル・アルバムをリリース。CM・映画・TV・ゲーム音楽関連作品も多く、映画「Shall we ダンス?」のメイン・テーマ、「東京日和」の音楽プロデュースほか数多くのサウンドトラックを手がける。また、「メトロポリタン美術館」「ピーター・ラビットとわたし」など子どもにも親しみやすい楽曲でも知られている。近年のシティポップ・ブームで2ndアルバム「SUNSHOWER」が話題となり、2010年代には多くのアルバムがアナログで再リリースされた。

50年の音楽人生を支える「心地よい生活」と「ライブへの情熱」

2025/07/26
今月は、シンガーソングライターとして活動50周年を迎えた大貫妙子さんのライフストーリーをお届けしてきましたが、
今回はその最終週。

長いキャリアの中で、常に音楽と向き合い、時代を超えて愛される楽曲を生み出し続けてきた大貫さん。今回は、その音楽活動を支えるプライベートな時間や、長年向き合ってきたライブへの想いなどについて伺いました。

◆緑豊かな生活と愛猫との時間
自然に囲まれた環境にお住まいの大貫さん。「音楽にというよりは、普通に生活している環境の一部なので、その生活が大事だと思うんですよね」と語ります。
以前は東北や北海道にも拠点を持ち、畑仕事もされていたそうで、現在は猫との暮らしを楽しんでいるとか。愛猫との会話も癒しの時間になっているそうです。「(猫は)会話にはならないから話しかけているだけでも癒されます」と微笑みます。

多忙な音楽活動の合間のリフレッシュ方法としては、「飲んでる時」なのだとか。特にコンサート後の打ち上げで解放されて飲む時間が一番楽しいそう。また、長年のゲーマーでもあり、レコーディングで長時間スタジオにこもった後には「どうぶつの森」をプレイして癒されているとのこと。「どうぶつの森って何も嫌なことが起こらないんですよね。いじめとかないし」と、その魅力を語りました。

◆「歌う」ことへの葛藤とライブへの情熱
50年という長いキャリアを持つ大貫さんですが、実は人前で「歌う」ことには長年葛藤があったのだとか。
「山下(達郎)君と一緒に音楽を始めたことで、歌に対してのトラウマから長い間抜けることができませんでした」と驚きのコメントも。「ステージの幕は上がっているのに、私の目の前にはいつも緞帳が下りているような感覚で(笑)、なんで自分の声が届かないのかなって、うまく表現できないけれど、声が飛んでいかない感じが40代頃までずっとあった」と、苦悩の日々を振り返りました。
しかし、2010年に坂本龍一さんとアルバム『UTAU』を制作し、ピアノと歌だけのツアーに挑んだことが大きな転機に。「よく考えればこんなに恐ろしいことはない!私の歌がこけたらライブ自体が台無しですよね。自分にとって究極のライブ。独特の緊張感と静寂の中で、もうあれ以上の試練はないと思います」と当時を振り返ります。この経験が「歌の神様に背中を押された感じ」となり、「あれから歌うことがとても楽になりました」と、長年のトラウマを克服できたのだとか。
レコーディングはやり直しが効くが、ライブはそうはいかない。「そこに向かうまでのやっぱ体調とか、バンドのメンバーとの人間関係とか、すべてがすべてが大事」と、大変さはありながらも、現在の素晴らしいバンドメンバーの支えで「気持ち良く歌わせていただいている」と言います。

◆音楽は「キャッチボール」
「音楽ってキャッチボールみたいなところがあって、ちゃんとした球を投げれば返してくる球もいい。その連続なんです」と語る大貫さん。煮詰まった時は「休憩〜!」と気分転換をはかり、「常に“空気”が大事なんです。それを作るのも私の役割なんです」と、制作現場の雰囲気作りの大切さもお話くださいました。

自身の音楽活動については、「自分の世代や、自分だけで何かを成し遂げようという思いに固執しない」という大貫さん。
「私はヒット曲のひとつもないですけど、1970年代に女性のシンガーソングライターなんて本当にいなかったんです。でも、ずっとやり続けたことで、細い道くらいはできたと思うから、それでいいと思っているんですよ」と、謙虚な言葉も。

年齢を重ねても「歌える間は続けたい」と語る大貫妙子さん。50周年の節目を迎え、さらに多くのファンを魅了し続けるようです。
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時代を超えて愛される「映画音楽」への思い

2025/07/19
今回もシンガーソングライターの大貫妙子さんのライフストーリーをご紹介。
活動50周年を迎える大貫妙子さん。その独自の音楽は多くの人々を魅了し続けていますが、さらに広く、そして深く人々の心に届くきっかけとなったのが「映画音楽」でした。今回は、映画音楽との出会い、そしてその制作秘話、さらには大貫さんの考える「時代を超えて愛される音楽の条件」について伺いました。

◆「Shall we ダンス?」から始まった映画音楽への扉
大貫さんの音楽が世に広く知られるきっかけの一つが、1996年の大ヒット映画『Shall we ダンス?』のメインテーマ。
「これは元々ある曲を歌っただけなんですけど、映画音楽そのものがすごく好きで。音楽だけでシーンが変わってしまうくらい(影響力がある)ので、すごく興味深い」と語る大貫さん。この曲は、映像を見ながら社交ダンスのイメージを作り上げて歌ったのだとか。「すごく嬉しかったですね。テレビでも何度も放送されていて、『今日やるんだ』と思うと、毎回見ちゃう」とお話くださいました。

◆映画「東京日和」で念願の音楽プロデュース
そして、念願だったオリジナルでの映画音楽制作が実現したのが、竹中直人監督作品『東京日和』。
「この話がきた時はものすごく嬉しかったです。オリジナルとしてやっぱり書かせていただいているので」と喜びを語ります。「ふっとこう口からついて出るメロディーで、優しくて、日常を描いているつかず離れずみたいな、そういう感じで作りたかった」と、制作時のイメージを明かしました。
実は、撮影前に音楽が全曲出来上がっていたというこの作品。「台本をいただいて、撮影に入る時に音を流しながら回したいっていう話を受けたので、台本を見ながら、どんな感じになるか聞きながら書きましたね。音楽が出来上がったものを流しながら撮影するっていうのは珍しいけれど、やりやすかったと言われました。音楽があったから、監督も安心だとおっしゃっていた」と、竹中監督との制作秘話も教えてくださった大貫さん、この作品で、第21回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞されています。

◆音楽は「感情として湧いてくるもの」
無類の映画音楽好きでもある大貫さん。ご自宅には、サントラの棚があるほどで、たくさんのサントラのレコードをコレクションされているのだとか。
そこで、「時代を超えて愛される音楽の条件」についても聞いてみました。
「難しいですね、それが分かったら苦労しないんですけど」と笑いつつも、「いい映像は音楽が聞こえてくる。それだけだと思うんですよね。だからそんなに頑張ってメロディーとか探さなくても、感情として湧いてくるというか」と語ります。インスピレーションの源は、映画などの「感情を動かす、揺さぶられるような映像」に出会った時に、思わずピアノに向かうという大貫さん。「音楽って簡単そうで奥深くて。必要な時に本当に大事な部分があればいい」と、語ります。
現代の音楽シーンについては「分析したことも考えたこともない」としつつ、70年代と比べてコンピュータを使った制作が可能になったことにも言及。「簡単にピューって作れるもんじゃないんですよね、きっと。人を動かすものって何度も悩んだり、苦しんだり、でも突然生まれてくるものもあって。だからもっともっと何かあるんじゃないかなって時々思いますね」と、技術の進化と創造性の関係に思いを馳せました。

音楽は「キャッチボール」のようなものだと語る大貫さん。「ちゃんとした球を投げれば返してくる球もいい。その連続なんです」。
デビュー50周年の節目を迎え、これからも素敵なキャッチボールが続きそうです。
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ソロ活動への転身、坂本龍一との出会い

2025/07/12
日本の音楽シーンにおける女性シンガーソングライターの先駆けとして、今なお多くのアーティストに影響を与え続ける大貫妙子さん。今日は、そのライフストーリーに迫るインタビュー2回目。
伝説のバンド「シュガーベイブ」の解散からソロ活動、そして坂本龍一さんとの創作活動に至るまで、その音楽制作の源泉と哲学に迫ります。

◆シュガーベイブ解散とソロ活動への道
山下達郎さん、村松邦男さんと共に結成し、わずか3年でその活動に幕を閉じたシュガーベイブ 。解散の理由について、大貫さんは「仲が悪いとかそういうことは全くなかった」と語ります 。一方で、山下さんとは音楽の趣味が必ずしも同じではなかったとも明かしました 。互いの理想が高まるにつれ、「このバンドじゃできない」という思いが双方にあったのかもしれないと、当時を振り返ります 。

解散後は自然な流れでソロ活動へと移行 。バンドでは表現しきれなかった、シンセサイザーなどを取り入れた音楽への挑戦が始まりました 。

◆坂本龍一さんとの出会いと創作
ソロ活動において、大きな存在だったのが坂本龍一さん 。70年代に出会い、音楽の趣味が合うことから意気投合 。「じゃあなんかやろうか一緒に」という言葉が、共同での創作活動のきっかけだったそう 。
大貫さんは坂本さんの天才的な一面を物語るエピソードも披露。大学の卒業がかかったオーケストラの課題を提出期限ギリギリまで書いていなかったという坂本さん。大貫さんが「大丈夫なの?」と尋ねると、なんと移動中のタクシーの中で書き上げてしまったのだとか。

坂本さんにアレンジを依頼する際は、大貫さんがピアノで書いたメロディとコードの譜面を渡すだけ 。坂本さんは歌詞には全く興味がなかったそう 。

◆音楽のインスピレーションは自然の中に

大貫さんのインスピレーションの源は多岐にわた流ようですが、良い洋楽アルバムとの出会いはもちろんのこと、特に大きな影響を受けたのが、ネイチャーマガジンの仕事で訪れたアフリカやアマゾン、ガラパゴスといった大自然での経験なのだとか 。

音楽の存在しない環境に身を置くことで、「音楽が聞こえる」という感覚を体験 。風の音や動物の鳴き声といった自然の音が、創作意欲を掻き立てるそうで、大自然の中で「自分たちのやってる音楽ってのは何なんだろう」と、音楽の根源的な意味を問い直す貴重な時間にもなったと明かしました 。

◆楽曲制作への揺るぎないこだわり
自身の作品だけでなく、他のアーティストへの楽曲提供も数多く手掛けている大貫さん、ですが、プロデュースは「得意じゃない」と感じているそうで、声を聞いただけではイメージが湧かず、大変な作業だったのだとか 。

また、自身の楽曲制作においては、強いこだわりを持って、「こうしたかったな」と後から思うような作品は決して世に出さないという徹底ぶり 。
そして、曲の良し悪しを大きく左右するのは「アレンジ」だと断言 。同じメロディであっても、どのコードを選ぶかによって響きは全く異なり、そのコードセンスが楽曲全体を支配するんだそう。

そんな大貫さんの最新アルバム「ピーターと仲間たち」、ぜひチェックしてみてください!
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音楽と歩んだ50年。山下達郎との出会いから、ステージへの尽きない想い

2025/07/05
日本のポップスシーンを長きにわたり彩り続けてきたシンガーソングライター、大貫妙子さん。
今月は、デビュー50周年を迎えた大貫さんのシュガー・ベイブ時代のお話から、今も変わらぬ音楽への向き合い方まで、そのライフストーリーに迫ります。

◆音楽の原体験とバンド活動に明け暮れた日々
大貫さんの音楽の原点は、クラシック好きの母親がかけていたというレコード。その影響でピアノを習い始めるも、同じことを繰り返すレッスンに面白みを感じられず、すぐに辞めてしまったと言います 。
そんな彼女が夢中になったのは、ギター。中学・高校時代はバンド活動に熱中し、他校の生徒とバンドを組むほど。
「音楽やってる時が一番楽しかった」と当時を振り返る大貫さん。喫茶店のアルバイト中に、DJブースでギターを弾き語りしていたそうで、コーヒーを運ぶよりも歌っている方が好きだった、と、当時を懐かしみます。

◆伝説のバンド、シュガー・ベイブ結成
大貫さんの音楽人生を語る上で欠かせないのが、山下達郎さんとの出会い。四谷にあった音楽喫茶「ディスクチャート」でアルバイトをしていた時、よく店を訪れていたのが山下さんでした 。
「(山下さんが)店にあったギターをぽろんと持って引き出したんですよ。それを聞いてたら、あれ、この人歌もうまいし、どういう人なんだろうって」
そこから意気投合し、バンドを結成することに 。これが、のちに伝説のバンドと言われる「シュガー・ベイブ」の始まりだったそう。当時はライブハウスで演奏するためのオリジナル曲を増やすため、大貫さんも作曲を手掛けたと言います 。

◆50周年、そして未来へ。「ステージは今も怖い」
50周年を迎えた現在も、精力的に活動を続ける大貫さん。現在も「ピーターと仲間たち」と題したコンサートを開催 。
そんな長年のキャリアでも、「今もステージは本当に怖い」と意外な胸の内を明かします 。極度の緊張と向き合うため、ライブ前にはお腹に息を溜める深呼吸をすることがルーティンになっているそう 。
「自分を今以上に見せようと思うからそういうことになるんだよ」と人に言われたこともあるそうですが、それでも観客を前にすると上がってしまうと語ります 。

そんな大貫さんの最新アルバム「ピーターと仲間たち」は7月9日リリース!
2024年7月9日、東京・EXシアター六本木で行われたライブを音源化した待望の作品です。
ぜひチェックを!
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