先週は長渕LOCKS!がお休みだったため、とーやま校長がここを訪れるのは2週間ぶり!久々に剛先生に会えるということで、とーやま校長もだいぶ浮かれているようだが…?
校長「いやーここに来るのも2週間ぶりか…てことは“コカンがGO!GO!GO!"ぶりか!」
校長「コカンがGO―♪GO―♪~コカンが…」
ガラガラッ・・・
長渕「「うるせぇよ!!」
校長「あ…すいません…。」
はい。やっぱり怒られましたね。
廊下は静かにするのが常識。ましてや生活指導室の前で騒ぐなんて言語道断!!
校長!反省してください。
長渕「まったく。なんなんだその変な歌は。」
校長「いや、これは剛先生の新曲の『コカンがGO!GO!GO!』なんですけど…」
長渕「俺そんな歌出してねぇぞ。それにその曲少しメロディが違くないか?」
校長「え?」
長渕「いいか?『GO!GO!GOGOGO!♪コカンが♪コカンがGOGOGO!♪』」
校長「GO!GO!GOGOGO!♪コカンが♪コカンがGOGOGO!♪」
長渕「~♪…っておい! なんて歌うたわせるんだ!」
校長「まさかの先週聞いてない“Aメロ"が追加されててびっくりしました笑」
放送後記ではメロディーが伝わらないのが残念!先々週に引き続き楽しそうな二人ですが…校長そろそろ部屋に入って授業を始めて下さい!
長渕「で?今日はどうしたの?」
校長「はい! 実は剛先生が悩んでらっしゃると聞いたもので…」
長渕「あ、俺の話?」
校長「はい。」
長渕「……実はさ、【富士合宿】の件で悩んでてさ。」
校長「富士合宿ですか?」
長渕「そう。最近毎晩夢を見るんだよね。その夢の内容っていうのがさ『富士合宿に100人しか来てなかった』っていうやつなんだけど…。」
校長「つまり10万人の会場にたった100人しかきてないって夢ですか…?」
長渕「そうなんだよ。そこでいつも目が覚めて『夢で良かった』って思うんだけど、最近思うことがあってさ。」
校長「一体何なんですか?」
長渕「それは『この富士合宿にどうやってSCHOOL OF LOCK! の生徒を参加させようか』ってことなんだよ。」
校長「なるほど! つまりSCHOOL OF LOCK! の生徒をライブに招待して頂けるってことですね!?」
長渕「違うよ校長!」
校長「…え?」
長渕「俺は『合宿』って言ったよな?」
校長「はい。」
長渕「ただ招待してライブを見るだけなら、他のお客さんと変わらないでしょ。」
校長「確かに…。ということはライブの前に一緒に何かやったりできるってことですか!?」
長渕「…まだ言えない。けど、今必死に進めてるところだから、生徒のみんなにはもう少しだけ待ってて欲しい。これ、校長も相談に乗ってくれよ。」
校長「もちろんです!」
長渕「ありがとう。まぁ、俺としては富士の大自然の中に生徒のみんなを連れて行きつつ、地元の酪農の素晴らしさや大自然の素晴らしさを感じてもらえればいいなって言う風に考えてるんで、楽しみに待っててもらいたいなと思います。」
校長「これは、かなり楽しみですね!!」
というわけで! なにやらとんでもないプロジェクトが進行中らしい!
ひとつだけ言えるのは、“ただライブを見るだけ"ではないということ!
いずれ長渕LOCKS! の中で発表するので、生徒諸君はしっかり授業に参加して待っててくれ!!
それでは今夜も“炎の生活指導室"が開講です!!
まずは富士合宿に参加するための条件である
【道場訓】を復習するぞ!!
生徒諸君はこの
【道場訓】をしっかりと覚えて富士合宿へ備えるように!!
剛先生! 授業をよろしくお願いします!
長渕「よし! じゃあ今日も点呼から!」
長渕「【福島県 19歳 男の子 ラジオネーム 電撃少年】!
【山形県 18歳 女の子 ラジオネーム 愛のすけ】!
【長崎県 18歳 男の子 ラジオネーム ぎょぎょーん】!
【千葉県 18歳 女の子 ラジオネーム 青い畑のゆい】!
【神奈川県 17歳 男の子 ラジオネーム モーリーミュージック】!」
長渕「以上! 全員出席! それでは授業を始めます!!」
長渕「今夜は生徒のみんなに“富士"について知ってもらいたいことがあるので、そのことについて授業していきたいと思います。」
校長「では改めて富士の授業をしてくださるということですね?」
長渕「そういうことです。ちなみに今日は授業終了後に『感想文』を出してもらおうと思います。」
校長「つまり宿題ということですね! これはみんなしっかりやらないといけませんね!」
長渕「もちろんです。誰が出して、誰が出してないかはしっかり把握しているので、みんなきちんと提出するように! 文章は短くてもいいので、みんなの感想を聞かせてください!」
長渕「それでは今日の授業テーマを発表します。」
校長「“土"ですか?」
長渕「そうです。今回富士に込めた思いというのは一言でいえば“二面性"です。前にも一度話しましたが、富士には『東富士』と『西富士』があって、片方、東側には自衛隊の演習場があり今もなお砲弾が打ち込まれている。しかしもう片方、西側には絶景が広がっている。我々の尊敬する富士にはそんな二面性がある訳です。」
校長「僕たちもこのことはほとんど知りませんでした。」
長渕「そうだと思います。富士という雄大な自然にもこのような二面性があるんですが、今夜はその“自然"というキーワードから話を進めていきたいと思います。」
長渕「自然には『美しい』という一面もあれば、自然災害のような『猛威』『脅威』という一面もあります。我々人間がいくら科学の力を集めたところで、自然の前には無力です。自然と共存していくためには、そういったことを認めることが必要なんだと思います。」
校長「確かに…。ええと、これは科学の分野になるんでしょうか、例えば天気予報ひとつにしても、これだけ毎日試行錯誤していても100%のことは分からないですもんね。でもその埋まらない隙間をあきらめずに埋めようとすることが大事なんだと思います。」
長渕「そうですね。科学や医学に対して努力して積み重ねてきた力が人間の生命力を延ばしてきたということはあると思います。僕の母親もがんに倒れ、様々な治療をしましたが、当時は今ほどの科学力はなかったもんですからかなり辛い治療でした。今はだいぶ進歩していて、手術や投薬治療も簡単になっていますしね。」
校長「そういう一面もありますよね。」
長渕「科学力の二面性っていう意味では、例えば『アポロ11号』がありますよね。」
校長「アポロ11号ですか?」
長渕「そう。1960年代、当時僕は中学生でしたけれども、モノクロテレビで、世界中の人がアポロ11号の月面着陸する瞬間を『今かいまか』と見つめていました。」
校長「剛先生はリアルタイムでご覧になられてたんですか?」
長渕「そうですね。そして月面着陸した瞬間、世界中が万歳をしたわけですよ。」
校長「僕も映像では見たことありますけど、本当にすごいことですよね。」
長渕「当時の僕は、月面着陸を見た瞬間に外に出て月を見上げたわけです。そこで二つのことが思い浮かんだんですよ。」
校長「二つのことですか?」
長渕「ひとつは、『今まさにあそこに人類が降り立ったんだ』という驚きです。」
長渕「そしてもうひとつは、昨日まで思い描いていた月への想像…つまり『月ではウサギが餅つきをしている』といったようなものは全部嘘だったん だな…ということです。」
長渕「つまり、科学の発展や進歩は確かに良い部分もあるけれども、その対極には人間の想像力を大いに欠いてしまうという側面もあるということです。」
校長「なるほど。それが剛先生が感じた科学に対する『二面性』ということですね?」
長渕「そうです。そして人間の想像力がなくなるということは、他人への思いやりや優しさを欠いてしまうことに繋がってしまっている訳ですよ。」
校長「確かに今はネットなんかもすごいですもんね。調べればすぐに答えが出てきますし、便利ですけど…逆に『考える』っていう部分は消えてしまってますもんね。」
長渕「そうですよね。人間が持っている想像力のチャンネルっていうのは、神様が与えてくれた素晴らしいものだと思うんだけど、そのチャンネルを失くしてしまうことによって何か大事なものが無くなってしまっているような気がするんですよ。」
校長「なるほど…」
長渕「もちろんインターネットっていうものは素晴らしい科学の産物だと思うんだけど、簡単に他人への悪口や攻撃ができるようにもなってしまってるよね。昔みたいな正々堂々じゃなくて、後ろから人を殴るようなえげつない考え方やチャンネルができてしまっているようにも思うんですよ。」
校長「まさにその通りだと思います。」
長渕「発達することで得られる恩恵という面と、発達したからこそ生まれてしまう悪い面という二面性があると思うんだけど、良いところだけ伸ばしていこうよっていうチャンネルを作っていかなくちゃいけないと思いますね。」
校長「今回の富士山麓でのライブっていうのは、そういった剛先生の想いやメッセージがたくさん詰まっていると考えてよろしいですか?」
長渕「もちろんです。僕たちは『土』の上でこの祭典を開催するんです。『土』というものは、本来は個人が所有するべきものじゃないんですよ。土地を手に入れても今や3代も続かないわけじゃないですか。だから土地を『お借りして生きているんだ』と考えるべきなんだと思います。人間が土地を買って所有しようとしたその時から、神様が罰則を与えてるようにも思うんですよ。」
長渕「富士に関しても、もともとその土地に住まわれていた方や、地方から開拓を夢見てきた方々が一生懸命今の富士を作り上げ、守ってきている場所が西富士にはたくさんあります。」
校長「大変な苦労をされて作りあげた場所だということは聞いてます。」
長渕「そういった場所をわざわざお借りしてまでやる“意義"というものをしっかりと考えて僕は『ふもとっぱら』という場所を選ばせて頂きました。」
長渕「テーマとしてはものすごく大きなものなんだけど、人間は『土』に根ざして生きていた者として『土とは本来買ったり買われたりするもんじゃない』っていう意識が本来はあったと思うんですよね。しかし、大きな土地に柵をした瞬間から人と人が別の人種に分かれたり、気持ちが離れてしまったんだと思います。もともとは大地にみんなが根ざして、兄弟として一緒に生きてきたはずなんです。それが“連帯"であり、そういった意識をみんなと共有していきたいと思ってます。」
校長「黒板の『土』という言葉に始まり、科学から人間の想像力や土地の話まで、今日は多岐に渡ってお話しして頂きました。この話を聞いていて、特に土地の話なんですけど、そういった思いはきっと富士に住まわれている方々や富士を作り上げてきた先祖の方々にもきっと届いていると思いますし、そうであって欲しいと思っています。」
長渕「そうですねぇ。その方々がいるからこそ、今の富士があるんだと思いますし、富士山も世界遺産になったんだと思います。彼らがどれだけ自然に対して敬意を表してきたかを考えることが大事だと思います。」
生徒諸君は今日の話を聞いて何を思っただろうか?君が今日の話を聞いて感じたことを感想文にして
[ 掲示板 ]と
[ メール ]から送ってほしい。
文章は短くても大丈夫。ありのままの気持ちを聞かせて欲しい。
この宿題の期限は1週間。来週土曜日(11月22日)までなので忘れずに!
剛先生はしっかりチェックしているぞ!
それではまた来週!!
長渕語・録「物事の二面性を理解する。その二面性を知って想像する。今、みんなに必要なのは、想像力から生まれる思いやり」
M JAPAN /長渕剛
M YAMATO /長渕剛