しんどー相談室「不登校でしんどい」。不登校の君の話を聞いていった。

SCHOOL OF LOCK!

今夜の授業を職員のいとかんが振り返り!


今週のSCHOOL OF LOCK!は、「今ちょっとしんどい」という思いを抱えている生徒の声に耳を傾ける「しんどー相談室」
初日の今夜は「不登校でしんどい」
今学校に行けていない生徒、その中でちょっとしんどいな!と思っている生徒の今の声を聞かせてもらった

1人目に電話をつないだのは自分への悪口がキッカケで2週間不登校になっているという RN:ラビンラビット
「頭の良さ」でクラスのカーストが決まる進学校で過ごす中で、自分の成績が広まり、それについて言われるたびに心が傷ついていったという。
そんなRN:ラビンラビットと校長教頭は通信制という道について、そして未来の「カウンセラー」という夢について、一緒に話していった。

続いて2人目に電話をつないだのは小学校時代のトラウマが原因で自粛明けから今まで不登校になっているというRN:ハーフアップ
小学5年生の頃転校を経験したが、知らない人たちに馴染めずイジメに。その経験から見知らぬ人の輪に入ることが潜在的に怖くなってしまい、自粛中にそのことを思い出したことで学校に行けなくなってしまったという。
そんなRN:ハーフアップとは、クラスの人たちがどう思っているのか、そして一つ一つ乗り越えていく大切さを話していった。

最後に電話を繋いだのは病気をきっかけに長期休暇をした結果、クラスメイトから陰口を言われてしまい不登校になったというRN:りな
「一緒にいたら感染する」などと悪口を言われ傷つき、母親にも相談したが冗談のようにあしらわれ、味方がいないんだと不安になり1ヶ月不登校になっているという。 そんなRN:りなに校長・教頭はとにかく寄り添って、学校に再び行きたいという彼女の、次のステップへの背中を押していきました。

「不登校でしんどい」と感じている生徒の今の声を聞いていった本日の授業。
1週間限定でradikoから聴き直すことができます!学校のことで辛いと感じているみんなはぜひ聞いてみてください。

この後記の放送を聴く

聴取期限 2020年11月30日(月)PM 10:00 まで

しんどー相談室「不登校でしんどい」。不登校の君の話を聞いていった。


SCHOOL OF LOCK!


『 しんどい 』

さかた校長「今、このラジオを聞いている生徒の中で、今、とても『しんどい』思いを抱えている生徒がいるかもしれない。学校掲示板を見ている限り、“かもしれない”じゃなくて、もういるんだよな」

こもり教頭「SCHOOL OF LOCK!は、ラジオの中の巨大な学校。本当にいろいろな生徒がいます。毎日がハッピーな生徒もいれば、そうじゃない生徒もいます」

今週のSCHOOL OF LOCK!は、「今ちょっとしんどいっす!」という思いを抱えている生徒の声に耳を傾ける…『しんどー相談室』の授業を4日間かけてお届けします。

こもり教頭「進路のことを相談する『進路相談室』ではなく、“しんどい”ことを相談する『しんどー相談室』です」

さかた校長「これ、本当の学校にもそんな名前の教室があったらいいのかな? 少しでも話しやすいってなるような教室があったらな、と思うんだけども…。
“しんどい”という気持ちは様々あると思う。今回は4つの“しんどい”気持ちを抱えている生徒と話をしていきたいと思う」

月曜日が「不登校でしんどい」
火曜日が「いじめでしんどい」
水曜日が「親関係でしんどい」
木曜日が「生きることがしんどい」

こもり教頭「もちろん“しんどい”という気持ちをジャンル分けするのは忍びない気持ちではあるんですが、授業をするために、こちらの方で大きく4つに分けさせてもらいました」

今日月曜日は…『不登校でしんどい』

さかた校長「今学校に行けていない生徒、その中で“ちょっとしんどいな!”と思っている生徒、君の声を聞かせて欲しい!
例えば“学校行ってないです! 不登校です! でも、めっちゃハッピーです! 毎日APEXしてまーす!”という楽しんでいる生徒は、今日は大丈夫!」

こもり教頭「それは君の決断が君にとって良かったってことですからね。
でも、どうでしょう? 今年2020年はコロナ禍でそもそも学校に行けない日が続いたじゃないですか。僕たちがSCHOOL OF LOCK!に校長・教頭としてやってきてすぐにコロナというものにぶつかって。
生徒も“もう学校始まったのか?”、“授業はどうやってるの?”とか、たくさんいたじゃないですか」

SCHOOL OF LOCK!


さかた校長「それも全国で様々だったからね」

こもり教頭「その中で、オンライン授業に参加していた生徒もいて、実際に逆電の中で話もしたし、“まだオンラインは始まってないんです”という生徒もいたし。オンラインだったメリットもあるけど、オンライン授業から普通の授業に戻った時に、“行けなくなっちゃった”とかもあるんじゃないかな、って僕ちょっと想像してみたんですよ。
もしかしたら、“授業を普通に受けてるあの空間は苦手だけど、オンラインで1対1で画面越しに向き合ってる自分だったら、授業受けられる”っていう生徒もいたんじゃないかな、とか」

さかた校長「そうだね。自分の安心できる家だったり部屋からだと、気楽に授業が受けれます、っていう生徒はいたと思う」

こもり教頭「そう。だから“ずっとオンライン授業だったら良かったのに!”って思ってる生徒がいるのかな、とか。もしかしたら“オンライン授業すらしんどいな”って思ってる生徒もいたのかもしれないし。
本当にいろいろな想いの中で2020年があって、学校もコロナ禍の中で『私語が禁止』になったりとか、“もし万が一自分がコロナで友達にうつしたらどうしよう?”って不安になった生徒と逆電したこともあったじゃないですか。それでなくても学校生活ってすごくいろいろなストレスを抱える場所なのに、今までに感じたことのないストレスを感じてる生徒もきっとたくさんいると思うんですよ」

さかた校長「そうな。楽しみであったイベントごとがどんどん中止になったりして。“文化祭実行委員で、去年を超える文化祭をするのが楽しみでした”っていう子たちもおったしね。
そういう中で、本当に日常のささいな楽しみとかどんどん奪われちゃって、それで“ああ、学校に行くの全然楽しくないな”みたいに思った生徒もいると思うんだよ」

こもり教頭「そうですね」

さかた校長「だから今日は、“とにかく学校に行くのが、学校に関わるのがしんどい”。そういう生徒たちと話をしていきたいなと思ってる」

SCHOOL OF LOCK!



♪ 人生上手に生きられない / Karin.


まずはこちらの書き込みから!

学校に行きたくない
校長、教頭始めまして。
僕は今2週間学校に行けていません。1番大きな理由はクラスの女子がとてもうるさいからです。うるさいだけはでなく、僕は僕の悪口を言われているのを直接聞いてしまった時があってそれから学校に行くのを拒むようになってしまっています。このような状況になっていることが僕自身もすごく苦痛で、行った方が良いとも思わなくもないんですが、どうしても行けていません。
ラビンラビット
男性/16歳/長崎県
2020-11-23 19:24


ラビンラビット 長崎県 16歳 男性

RN ラビンラビットは高校2年生! 行くぞ!

こもり教頭「中2高2は当たって!?」

ラビンラビット「(砕けろーーー!!)」

こもり教頭「突っ走れ!!」

ラビンラビット「(おーーー!!)」

こもり教頭「よく言った! ありがとな!(笑)」

ラビンラビット「(笑)」

現在2週間学校に行けていないと言うRN ラビンラビットが通っているのは、進学校。
クラスは頭の良さで決まるのだが、RN ラビンラビットが言うには、その中でも下の方のクラスで、更にクラスの中でも成績が下の方なのだそう。
そして、その噂が広まってしまったことが、学校に行けなくなった大きなきっかけとのこと。

さかた校長「成績が貼り出されたりとかするの?」

ラビンラビット「いえ、貼り出されたりはしなんですけど、僕は誰にも言ってないのになぜか噂で広まってしまって…」

こもり教頭「なるほどな」

さかた校長「クラスと言うか、学校の感じも、貼り出しはされなくても、大体みんなの話とかで“あの人が点数良かった”みたいな感じで、結構順位が見えちゃう感じなの?」

ラビンラビット「はい、そうですね」

こもり教頭「成績とか、テスト終わった後とか、そういうのが話題になるような学校の空気でもあるんだ?」

ラビンラビット「はい。基本的にテストの点数を言い合ってて、言わない人でも無理やり聞こうとする、みたいな」

さかた校長「なるほどな。隠そうにも、ちょっとバレちゃう環境ではあるか。それで自分の成績が噂になった感じか?」

ラビンラビット「はい」

さかた校長「それは…嫌やな…。ラビンラビットはバレたくないわけやもんな」

ラビンラビット「はい。なるべくバレないようにしてるんですけど、例えばテストの返却の時とかに、先生によってはみんなに見えるような状態で返す人とかがいて」

こもり教頭「まぁな…。返す時に“〇〇!”って言ってピラって見せるだけでも、1番前の子とか絶対見えちゃったりするしな」

RN ラビンラビットによると、配る時に見えないようにしていても、先生にバレないように後ろから見る人もいるのだそう。

さかた校長「ラビンラビットは今学校に2週間行けてないって言ってるけど、行けてないのは初めてなの?」

ラビンラビット「これが初めてじゃなくて、実は高1の時にもこういう経験があって。1年生の時は夏休みが終わってから1か月ぐらい学校に行けなくて、その時も今みたいな点数で馬鹿にされる、みたいな(ことがあった)」

さかた校長「その時はしんどかったでしょ?」

ラビンラビット「本当にすごいしんどかったです」

さかた校長「中学の時はどうやったの?」

ラビンラビット「中学の時は普通にしてて、むしろ今みたいに点数のことを気にすることはほとんどなくて。聞く人は何人かいたけど、高校の時ほど点数を聞くような人はいなかったです」

こもり教頭「数字だけで全部左右されるっていうのも嫌気も差すし、ましてや周りからそういうふうに言われるとなおさらな。しかも、自分が仲いいグループじゃなくて、ちょっと外からわざわざそういうふうに言われるのも嫌だしな。しんどいな」

ラビンラビット「本当にしんどいです」

さかた校長「ラビンラビットがこの進学校に進んだ理由は何なの?」

ラビンラビット「進もうと思ったのは、実は僕の姉も同じ高校に行ってるんです。姉に中学生の時に聞いた話では、“課題とかも多くて、人のこととかも気にする暇がないぐらい勉強ばっかりしてる学校だよ”みたいな話を聞いてて、勉強は苦手だけどそうやって噂されないならいいのかな、というふうに思ってたんですけど、姉の学年の時と僕は違って、普通に勉強の噂とかする人もいて、という感じです」

SCHOOL OF LOCK!


こもり教頭「じゃあ、ラビンラビットは中学の時から、テストの順位で、とか、成績の順位で周りを比べるという空気は嫌だったんだ?」

ラビンラビット「嫌でしたね。いちいちそうやって“勝負しよう”と言ってるわけでもないのに、テストが終わって結果が出た時に言ってくるような人がいるのがすごいつらかったです」

こもり教頭「でも、お姉ちゃんの話を聞いてる中で、黙々と勉強に取り組めることに惹かれた、っていうことは、やっぱりラビンラビット自体は勉強するのは好きなの?」

ラビンラビット「勉強すること自体はどちらかと言うと嫌いではあるんですけど、姉の勉強する姿がすごいかっこよかったんですよ」

こもり教頭「向き合ってる姿がな」

ラビンラビット「それで今も大学で頑張っているところを見ると、尊敬して、いいなって思ってます」

こもり教頭「打ち込めてる姿とか頑張ってたりとかするところに、ってことだね」

さかた校長「勉強が大変だというのは知ってたけど、姉ちゃんの姿に心打たれたわけやもんな」

ラビンラビット「はい、そうですね」

さかた校長「1年生の夏休み後に行けなくなって、そこからまた行けるようになったわけやろ?」

ラビンラビット「行けるようになったきっかけは、ミセス先生のLIVEに行ったことです」

RN ラビンラビットによると、その時初めてMrs. GREEN APPLE先生のツアーで『In the Morning』という曲を聴いて、その曲の『こんな処で亡くすなよ』という歌詞に心打たれたのだそう。
それで「また頑張ろう」と思い、つらかったけれど学校に行くことができるようになったとのこと。

さかた校長「それはすごいよ。1回行けなくなって、なかなかまた一歩踏み出すって、0から1じゃなくて、マイナスから踏み込んだわけやから。その一歩は勝ちが全く違うすごい一歩やからね」

ラビンラビット「ありがとうございます」

さかた校長「ミセス先生の曲に、お前がバッチリ一緒になったと言うかな。そこから学校に行けて、1年生は大丈夫だったの?」

ラビンラビット「1年生は、たまに1日2日とか休むことはあったんですけど、それでもとりあえず1年生が終わるまでは行けました」

こもり教頭「ラビンラビットの中にその経験もありながら、テストとかどうしても数字で評価されるものって、結果が出るわけじゃない。もしクラスが40人だったとしたら、どうしても1位の人がいれば40位の人もいるっていうのが、絶対に出て来ちゃうじゃん。その中でラビンラビットの中では、“できる限り1位になりたいな”と思って勉強とかもしたの?」

ラビンラビット「最初はしてたんですけど、実際結果がそんなに良くなくて。もともと勉強が好きではないから、心が折れてしまった部分があって、勉強する気をなくしてしまいました」

こもり教頭「じゃあ、今の自分の気持ちとしては、成績が伸び悩んでいるのももちろん嫌なんだけど、その成績が悪いからどうこうというより、その背景も知らないのにみんなから成績だけで“あいつって落ちたな”とか陰で言われるっていうその感じが気持ち悪いのか」

ラビンラビット「はい、そうですね。“点数だけで評価する”っていうのが気に食わない」

こもり教頭「そうか、それは気持ち悪いな」

SCHOOL OF LOCK!


さかた校長「ラビンラビットは、学校に行けてない2週間、どういうふうに過ごしたの?」

ラビンラビット「2週間の間は、もうずっと漫画読んだり曲聴いたりとか」

さかた校長「漫画は何を読むの?」

ラビンラビット「漫画は今『鬼滅の刃』を読んでます」

さかた校長「おお〜(笑)!」

こもり教頭「いいやん! めちゃくちゃ旬やん!」

ラビンラビット「(笑)」

親に勧められて『鬼滅の刃』を読み始めたら嵌まってしまったと話すRN ラビンラビット。
ジャンプではなくコミックスで読んでいるので最終話はまだ知らない、さかた校長と一緒とのこと…。
もちろん映画も観たそうで、お姉さんと一緒に観に行ってふたりで号泣したそう!

さかた校長「まぁ、いいよね。漫画読んだり、好きな音楽でミセス先生もそうやし。気持ち的には、2週間、家で少し気晴らしはできたか?」

ラビンラビット「だいぶできましたね。あえて触れないようにするために、なるべく勉強しなかったりとか」

こもり教頭「なるほどね、そこの時の空気感を思い出さないようにね。ラビンラビット自体が、わざと触れないようにした2週間があったわけじゃない。その中で、今『学校』というものに対してはどう思ってるの?」

ラビンラビット「実際この2週間の間で、特に夜とかには、“学校に行きたい”って思う時間もあったりして。女子は嫌だけど、男子とかは面白いことをする人もいっぱいいて、そういうのも思い出したら行きたくなったりしたし」

さかた校長「そうか。じゃあちょっと休んで、お前の心がちょっと回復して、少しだけ俯瞰と言うか、つらいことばっかりじゃなくて、ちょっと良かったことかも思い出せたんやな。そう考えたら、2週間しっかり休んで心回復したなら良かったな」

ラビンラビット「ありがとうございます。逆に気づけたことも本当にいっぱいあったし…。
クラスの友達がいきなり家に来たんですよ。で、“(学校に)来いよ”みたいな。学校でずっと俺のことを話してるみたいなことを言われて、そこで“けなさないで気にしてくれてる人もいるんだな”っていう、そういう味方みたいな存在がいたのかな、って思いましたね」

さかた校長「友達が来てくれた時、素直にどうだった?」

ラビンラビット「一瞬“余計だな”と思ったんですけど、話してるうちに笑いが止まらなくなりました」

さかた校長「やっぱり心のどこかで、休み時間とか楽しく遊びたい、大笑いしたいってあったんやろな。お前も“楽しい友達もいる”って言ってたもんな」

こもり教頭「2週間いろいろあって、今日はラビンラビットが本当にいろいろ細かく話してくれたじゃない。改めて、今、どう? “学校行きたい”って思う?」

ラビンラビット「学校…、行きたいとも思うし、逆に別の考えで『学校を変える』とかそういうのも思います」

さかた校長「『学校を変える』というのはどういう選択肢になるの?」

ラビンラビット「現役生から通信制の高校に変わる、っていう。学校自体が、確かにそういう(気にしてくれる)人がいたっていうことに気づけて嬉しかったけど、やっぱり高校に通う一番の理由が“将来のため”だったんです」

さかた校長「将来の夢? ラビンラビットは何になろうとしてるの?」

ラビンラビット「はい。カウンセラーになりたいな、って」

さかた校長「心理学、的な? それは高校に行って進学することが必要なのか」

ラビンラビット「はい。大学院まで行かないといけないので、どうしても勉強が必要になってくるんですよね」

さかた校長「なるほど。大学、大学院まで行かないと、資格とか(が取れない)のか」

ラビンラビット「はい」

RN ラビンラビットがカウンセラーを目指すようになったのは、高校1年生の時の不登校から戻った時からとのこと。
自分の経験からか、その夢への想いは強いのだそう。

ラビンラビット「実際に不登校になったことで、中学校の時とかにも不登校の人がいたんですけど、そういう人たちの複雑な想いとかもわかったし、実際不登校中にカウンセリングを受けたりして、カウンセラーという存在がどれぐらい大きい存在なのか、っていうのもわかったから、そういう困っている子供たちを助けれるような仕事をしたいな、っていうふうに思ってます」

さかた校長「ラビンラビットが自分で経験したことだから話せることも絶対にあるし、そういうふうに助けたいって思ったってことは、自分だけじゃなくて自分と同じような想いの子たちも、ってことだもんね」

こもり教頭「もともと俺も高校1年生の時は全日制に通ってて、高校2年生の時に通信制に編入してんのよ。俺はダンスがしたくてしたくて、将来ダンスで生きていきたかったし夢を叶えたかったから、通信制に行くのを選んで、ダンスにいっぱい向き合って、で、結局通信で高校も卒業したし。
その時って、正直すごい覚悟がいったのよ。何がって、高校1年生の時にできた友達とか、先生とか、毎日授業に行く感じとか、“俺ここで通信に行っちゃったら、もう味わえなくなっちゃうんだ”っていう覚悟だったのね。俺の中では“捨てる”っていう覚悟にすごく近くて、“夢を叶えたいがために、今学校に持ってるポジティブな気持ちをここで置いて行って一歩先に進むんだ”っていう覚悟を決めた瞬間だったの」

ラビンラビット「あー…」

こもり教頭「だから、今たぶんラビンラビットが感じてる、“クラスに面白いことをするヤツがいて”とか、“嫌なこともあったけど、まぁちょっと学校行ってみてもいいかな”って思うようなポジティブな気持ちを、一旦自分でそこの整理をつけて、新しい一歩を踏み出すっていう決断の時だと思う。
でも、俺はラビンラビットに“だから全日制っていいんだぜ”って言いたいわけじゃなくて。俺は通信制に行くって決断をして一歩踏み出した時の、あのヒヤヒヤ感だったりとか、先生に話す時とか、友達に言う時とか、“行く!”って決めたあの力強い気持ちは今も覚えてるし。
でもその気持ちがあったから夢にすごく向き合えたっていうのもあるから、今ラビンラビットが言ってくれたみたいに、“将来カウンセラーになりたい!”“でも、今もし学校を離れたらなれないかもしれない”“でも、自分はなりたいんだ”“違う子たちに新しい光を”っていうふうに今思ってる強い覚悟があるんだとすれば、絶対にその決断って間違いじゃないと思う。
逆に、『今の環境下で戦う』っていうことも、俺は間違いじゃないと思うから、今持ってる、いっぱいある選択肢の中でいっぱい悩んで、自分にベストな道を見つけるっていうのはすごくいいこと。
今それを聞いてて、2択っていうのもあって。結局どっちも辛いのよ(笑)」

SCHOOL OF LOCK!


ラビンラビット「(笑)」

こもり教頭「だから、“自分が今何がしたい”みたいな大きな決断をするっていうことが大事なのかなって、自分の経験談ですごく思う。だから、『もう1回学校に行きたい』という気持ちと、『新しい決断をしたい』っていうその気持ち、どっちも間違いじゃないな、ってすごく思った。どっちもすごく強く感じたな」

ラビンラビット「ああ…」

さかた校長「ラビンラビットの、ポジティブ・ネガティブ思ったことは全部本当の気持ちやからな。だから全部受け入れていいことなんだよね。周りの人とかには通信制とか考えてるって話してるの?」

ラビンラビット「家族と担任には話をしました」

さかた校長「親御さんは何て言ってるの?」

ラビンラビット「お母さんはやっぱり不安な感じなんですけど、お父さんは“社会人になった時に『逃げる』っていうのはなかなかできないことだから、どうしても今は逃げたいと思ったら逃げてもいいと思うし、逃げることにも勇気がいるから、どうしても通信に行きたくなったらそっちでもいいと思うよ”って言ってくれてます」

さかた校長「夢のこととかも話してるの?」

ラビンラビット「はい、話しました」

さかた校長「そうか。だからお前の覚悟とか想いを知ってるからね。『逃げる』っていう言葉、俺はあんまり好きやないんやけど…。お前が違う方に進もうとしてるだけやからね」

こもり教頭「そうよ。『逃げる』って、角度を変えれば、それはものの見方だからそういうふうに捉えられるかもしれないし。逆に『逃げる』っていう角度で見た時に、通信に行くと、よりもっとやらなければいけないことが増えるわけよ。自分で単位をやらなきゃいけないし、今までのテストひとつでも、“これをひとつ落としたら、もしかしたら卒業できない”ってリアルに出て来ちゃう。あと、自分のやりたい夢も、より幅を広げて向き合わなきゃいけないようになってくるから。
だからそっちの角度だけで見ると、相当いっぱいネガティブな要素が出るけど…。これもまたものの見方で(笑) 180度逆から見れば、それだけ自分と向き合えるってことだし、時間も有効に使えるし、もっと明確なビジョンを見つけることができるってことだから」

ラビンラビット「はい」

こもり教頭「だから、親御さんだったりとか担任の先生っていうのはやっぱり不安に思うし、全部が全部、そっちが正解だっていうことはないから、もうこれの繰り返しだと俺は思う。特に通信に編入するっていうことは、俺は経験したからやっぱり思うけど。
お互いに“よっしゃ、納得!”ってもしかしたらないかもしれないけど、この質問と答えをラリーし続けるっていうことがすごく大事だし、もしかしたら答えだったんじゃないかな、って今は思う」

ラビンラビット「あー」

そんなRN ラビンラビットに、こんな書き込みが来ているぞ。

ラビンラビットさん
わたしは元不登校で大学で心理学を専攻してます。
当時は学校行けなかったら人生終わりだと本気で思ってたけど全然そんなことなかったなって今は思ってます!
どんな道でも本当にやりたいことがあれば追い続けられると思いますよ!
さくさく★
女性/20歳/神奈川県
2020-11-23 22:33


さかた校長「本当にお前よりちょっとだけ先に進んでる先輩やなぁ。今まさに大学で勉強してるってことだからな」

ラビンラビット「はい…」

さかた校長「まぁ、ラビンラビットは、今、その真っただ中やからな」

こもり教頭「今はその場にいるから、見渡せばいっぱい見えるよな」

さかた校長「でも、お前がもう1回学校に行ったこともすごい勇気を使ったし、夢を持って親御さんに話して、そういうふうにちゃんと向き合ってるのはマジですごいことやからね!」

ラビンラビット「(笑)」

さかた校長「だから、本当にそこは自信持っていいと思う。お前は“勉強が…”“点数が…”と思うかもしれんけど、むちゃくちゃすごいことやからな」

こもり教頭「本当にそう思う!」

ラビンラビット「…ありがとうございます」

さかた校長「またいろいろ考えて決断しなくちゃいけないのはお前本人やから。お前のその想いの強さがあれば大丈夫やと思うから。信じて決断してくれ!」

SCHOOL OF LOCK!


ラビンラビット「はい!」

さかた校長「また何かあったら、いつでも言ってこいよ」

ラビンラビット「ありがとうございます!」

RN ラビンラビット、話を聞かせてくれてありがとう!


まだまだ生徒の話を聞いていくぞ。

ハーフアップ 神奈川県 13歳 女性

RN ハーフアップは現在中学1年生。
さっそく詳しい話を聞いていこう。

ハーフアップ「小学校の時に、人間関係があまりうまくいかなくて…。小学校5年生の時に一回転校してるんですけど、転校してから一部の女子からハブられたりしちゃいました。6年生では、男子から見た目に対しての悪口とか暴言を言われて、それでトラウマみたいなのがあるんです。それプラス自粛があって、いろいろネガティブに考えるようになっちゃって、どんどん学校が怖くなってしまって、行けなくなっちゃったっていう感じです」

さかた校長「じゃあハーフアップは今中学1年生だけど、入学してから行けてない感じなの?」

ハーフアップ「入学式と始業式は行きました。そこから自粛明けてからは行けてなかったんですけど、9月から1回保健室登校をしたんです。
でも、10月末ぐらいに文化祭がなくなった代用みたいなもので、ハロウィンパーティがあって、その準備の時に初めてちゃんと教室に行きました。だけど周りの目とかがすごく気になってしまって、そこからまた行けなくなっちゃって、今また不登校になってます」

こもり教頭「10月の末ぐらいから、またずっと学校に行けてはないんだね」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「その『周りの目が気になる』っていうのは、どういった感情になっちゃうの?」

ハーフアップ「1回SNSで『不登校に対する気持ち』、みたいなのを見たことがあって、そこに“イベントの時だけ来るのはおかしいんじゃないか”とか、“学校頑張ってるのに、不登校の人たちは行ってなくてずるい”みたいなことが書いてるのを見たんです。そういうこととかいろいろ思い出しちゃって、“クラスの人たちも同じように思ってるのかな?”っていうふうに考えちゃって、怖くなっちゃいました」

さかた校長「別にクラスの子たちのSNSというわけじゃなくて、ふらっと見たやつだよな?」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「SNSはすごい難しいから、当事者が本当に書いてるかわからないし、大げさに書いてる場合もいろいろあるけど…。そういうのを見ちゃうと、せっかっく勇気出して行けたけど、そういうふうに見てるんじゃないかな、って思っちゃうよな」

こもり教頭「気になるよな。それでなくても自粛期間の時に、改めて1か月すごく自分と向き合う期間で、そういうふうに感じた経験もあるからこそ、より、人と目と目を合わせた時にどう思ってるかなんてわかんないもんね」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「学校に行けてない間、お家とかではどういうふうに過ごしてるの?」

ハーフアップ「家では、動画とかを観たり、漫画読んだり。あんまり学校のことを考えたくなくて、なるべく考えないようにしてましたね」

さかた校長「そうか。やっぱりちょっとでも考えると、ずっと負のループじゃないけど、わーってそっちのことばっかり考えちゃうか」

ハーフアップ「そうです。制服とか教科書とか、学校に関するものもできるだけ見たくなくて。勉強もあまりしてなかったので、勉強してなかったこととかもクラスの子が知ったら、すごい嫌な気持ちになるんじゃないかな、とかもすごい思ってました」

こもり教頭「何かで見た、“勉強もしてないのにイベントだけ、ずるい!”って目にしてしまった言葉が、本当に自分に向けられるんじゃないか、っていう怖さもあるしね」

SCHOOL OF LOCK!


ハーフアップ「はい」

さかた校長「勉強が全く嫌いわけでもないやろ?」

ハーフアップ「はい。今は“学校のものを見たくない”っていう気持ちは、なくなって来てはいます」

さかた校長「そうか! ちょっとずつ、そういうネガティブな気持ちはなくなった?」

ハーフアップ「はい、少しずつなくなって来てます」

さかた校長「うん。それって、何かハーフアップの中で変化があったの?」

ハーフアップ「学校行ってない時に、いろいろ“何か行動に移さなきゃいけない”っていうのはわかってても、どうしたらいいかわからなくて。その時に小さい頃からずっと仲良かった友達とか、家族とかに“大丈夫だよ”っていうふうに声をかけてもらったりとかしました。それで“学校のものを見たくないな”っていう気持ちは減りました」

さかた校長「そうか。じゃあ、家族の人とかにはちゃんと話せてはいるんだね」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「やっぱり話すことで少しは楽になったか」

ハーフアップ「一旦楽になったんですけど、やっぱり教室に入った時にまた不安が戻って来ちゃって。今“教室に戻りたいな”っていう気持ちはすごいあるんですけど、もし授業を受けるとしても、勉強をしてなかったから周りの人に迷惑をかけるかな、っていう気持ちとかもあったりします」

こもり教頭「じゃあ、自分と言うよりかは、もしそこに入った時のクラスみんなの反応だったりとか、みんなに対して自分が何か不穏な感じにしてしまうんじゃないかな、っていう心配の方が大きいんだ?」

ハーフアップ「そうです」

さかた校長「でも、そういうことがあっても、クラスに戻りたいっていう気持ちが強くなってるんだもんね」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「本当に思ってる以上に迷惑なんてかからんけどな。別に授業が止まったりとかはせんしな。“ちょっとお前のために時間を割こう”ということはあるかもしれんけど、それはお前がそんな思わんでいいよ」

こもり教頭「うん」

そんなRN ハーフアップにも、掲示板にたくさんのメッセージが来ているぞ。

さかた校長「掲示板見たか? いろいろ書き込みあったと思うけど、何か気になる書き込みとかあったか?」

ハーフアップ「見ました。SNSで書いてあったことについて、『そんなこと思ってないよ』って書き込んでくれてる人がたくさんいて、すごい嬉しかったです」

さかた校長「やっぱり掲示板のみんなは全然そんなこと思ってないし、何なら『何でそんなこと言うかな』みたいに、すごく怒ってくれてるんだよね。そういうこと言ってくれたら、すごい嬉しいと言うか、ちょっと楽になるよな」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「ハーフアップはさっき“学校に行きたい”って言ってくれたもんな。その気持ちっていうのは、掲示板のいろんな書き込みとか読んだ今でもそう思ってる?」

ハーフアップ「はい、思ってます」

さかた校長「ハーフアップが教室に行った時に周りの目が気になったりとか、勉強で“私だけ遅れてるから”って気にしちゃうって言ってたけど…。今ハーフアップはここ何年も、ちゃんと学校で1日ずっと過ごせた、っていう日がないやんか。たぶんそれで不安なのは絶対に当たり前のことなのよ。最近うまくいけてないんだから、俺はそんな中でも(学校に)行ったことすらすごいと思うしね。だから、不安になるのは当たり前なんだから、そこで自分をネガティブに卑下(ひげ)することは全くないよ。
ハーフアップが“それでも学校に戻りたいです”って言うんだったら、お前の不安を解消する方法のひとつじゃないけど、例えば、『1時間だけでも無事に授業をちゃんと受けれました』みたいな。『ちゃんと先生の授業を聞いて漢字の読み書きができました』みたいな。そんなんでいいんよ。ちょっとずつそういうのを、1時間、2時間。『今日は給食の時間まで行けました』みたいな。ちょっとずつ、お前が“学校に行けた、良かったこと”を積み重ねて、自分の中の成功体験と言うか“ああ、良くできたな”というのを積み上げて、“あ、気づいたら、私、今日は普通に1日学校に行けてたやん!”みたいな、そういうふうになれたらいいな、と思うな」

SCHOOL OF LOCK!


こもり教頭「今ハーフアップが言ってたみたいな、SNSで言ってた『行事の時だけ来るのはずるい』っていう言葉を上げてるのを目にして、すごく不安に思ったって言ってたじゃん。不安に思うっていうのは、俺は人として絶対にある感情だと思うし、そういうのを“持つな”とは言わないし。そういうのがあるから、“誰かのために”とか“誰かを大切に”とか、あとハーフアップがさっき言ってた“自分が行ったら誰かに迷惑をかけちゃうんじゃないか”っていう気持ちに繋がるから、俺はそういうふうに感じれてるのって、大切な自分の心の表現だと思うんだけど…。
そこだけに引っ張られ過ぎて、ハーフアップが“学校に行きたい”ってピュアに思ってる気持ちに嘘をついて欲しくないな、と思うわけ。だからもし、本当は行きたいのに、どんどん不安な気持ちだけに引っ張られ過ぎて、“学校に行きたい”っていう気持ちに蓋をして欲しくないな。
さっき校長が言ったみたいに、『自分ができたいいこと体験』をどんどんいっぱい重ねていって、もしまたしんどくなった時は、もう1回立ち止まって、自分が今までできたいいことを数えてく。もし10個できてたんだったら、明日はそのうちの1個目からまたチャレンジできるかもしれない。
思ったよりも毎日って長くないから、そういういいことを重ねていって、1回立ち止まって深呼吸して1から始めると、意外とまた行けたりするっていう経験って、俺も感じたことあるよ。平日も5日間学校に行けば、もう気づけば土日になっちゃうから、校長の言ってたみたいな向き合い方もひとつの手だと思うよ」

ハーフアップ「はい」

さかた校長「ハーフアップ。超甘々でいいよ。例えば、教室に行けなくて保健室でもいいよ。『保険の先生に“おはよう”って言えた』。これも1。1って言うか、10ぐらいすごいけどね。
『学校に向かう時、靴の紐を上手にちょうちょ結びできました』。これでもいいわ。
学校に向かう上で、ちょっとでも“いいな”と思った、“私いいことしてるやん”みたいなのも何でも数えて行って、“私今日結構楽しいし、いいことしたな”“細かく見れば100個ぐらいあったな”みたいな、それくらいめちゃくちゃ甘いところからやっていいから」

ハーフアップ「はい!」

こもり教頭「今、校長の言葉を聞いてどう思う?」

ハーフアップ「“勉強とかついていけないかも”とかいろいろ心配あったんですけど、“行って、少しずつでも頑張ってみようかな”って思いました」

さかた校長・こもり教頭「うん!」

さかた校長「めっちゃ少しずつでいいからな。1ミリとかでいいからね」

こもり教頭「そう。いきなり大きな一歩を踏むんじゃなくて大丈夫だから」

ハーフアップ「はい、わかりました!」

さかた校長「ちょっとずつ行こうな」

ハーフアップ「はい!」

RN ハーフアップ、話を聞かせてくれてありがとう!


♪ イルミネーション / SEKAI NO OWARI


さかた校長「本当に甘々でいいんよな。めちゃめちゃ褒めればいいんよ。俺も自分を褒め過ぎるところあるけどね。それでいいと思うしね」

こもり教頭「そこで自分と向き合うことができて、その一歩が新しく踏めるのであれば、それは新しいし正解な“自分に合った道”だと思うんで、何も間違いじゃないと思う」

SCHOOL OF LOCK!



まだまだ話を聞いていこう!

りな 新潟県 17歳 女性

RN りなは高校2年生! さあ行くぞ!

こもり教頭「よっしゃー! じゃあ行こうか! 中2高2は当たって!?」

りな「砕けろー!(笑)」

さかた校長・こもり教頭「おお!」

こもり教頭「突っ走れ!!(笑)」

りな「おー!(笑)」

こもり教頭「よく言ったーーー!! ありがとうーー!」

SCHOOL OF LOCK!


あたくだ世代と無事に絆を確認できたところで、RN りなの話を聞いていこう。
10月末ぐらいから1か月ほど学校に行けていないと言うRN りな。その理由は…。

りな「もともと生まれつきで病気を持ってたんです。状態があんまり良くなくて、7月ぐらいに検査して、その日から10月の中間ぐらいまでずっと入院していました。学校に復帰して行けた初日に、教室入った時に、隣の席の男の子に、本当は感染する病気じゃないんだけど、“お前が来たら病気に感染するから、来るな”みたいなことを言われて…」

さかた校長「うーん…!」

こもり教頭「それは今のこの時代も相まって、そういうふうなことを言われたっていうことだよね」

りな「そうですね」

こもり教頭「そのひと言を言われた時に、自分はそういうのじゃないのに、そういうことを周りの子にも言われるし、周りの子たちも言われてるのを“何か言ってるわ”みたいなのが、ちょっとどしっときちゃったんだ」

さかた校長「…何で言うかね、ほんとに! ムカついたっしょ?」

りな「はい」

さかた校長「ムカついてるっていうことは伝えられた?」

りな「言われた時に、感染する病気じゃないっていうことは伝えたんだけど、全く聞いてくれず、みたいな」

こもり教頭「向こうは、馬鹿にする…じゃないけど、はやし立てて来る感じで無視してくるの?」

りな「そうです」

さかた校長「そいつはからかう感じのノリなんかな?」

りな「う〜ん…」

さかた校長「でも、ムカついたし」

こもり教頭「違うしな」

さかた校長「そもそもな。でも嫌やったろ」

りな「はい」

さかた校長「それは傷つくな」

こもり教頭「そういうことじゃないよ、っていう自分の意思もちゃんと伝えたんだもんな。言われるのも嫌だ、っていうのも伝えてるのに、向こうはそういうのも聞かないし。自分のこともわかってないのに、期間があいただけでそういうふうに言ってくるっていうのが、やっぱりしんどかった?」

りな「しんどかったです」

こもり教頭「しんどいな。それが10月末にあって、そこからまだ1日も行けてないんだ」

りな「はい」

さかた校長「その日も、ムカつく悲しい感情になったまま帰って、それはずっと残ってたか」

りな「はい、ずっと」

こもり教頭「その悲しくなってしんどいなって思った気持ちって、たぶん学校の子たちには話せなかったかもしれないけど、周りの人たちにはその気持ちを伝えたりとかできたのかな?」

りな「唯一話せるのがお母さんしかいなくて、お母さんに伝えたんだけど、“病気なんだから、それ言われるのは仕方なくない?”みたいなことしか言われなくて…」

さかた校長「そういうお母さんの言葉は、りな的にどういうふうに思ったの?」

りな「お母さんなら、もうちょっとこっちの気持ちを考えて言ってくれるのかな、と思ったら、そんなことしか言われなかったから…」

こもり教頭「“もうちょっと歩み寄ってくれても良かったんじゃないの?”って、お母さんにも思った?」

りな「はい」

さかた校長「そうな。だって“仕方ない”わけじゃなくて、別にお前は一個も悪くないからな。
俺たちは今、お前にそういうことを言ったヤツに対してめっちゃムカついちゃったけどな。お前が実際にお母さんにそういう言われ方をしてしまって、お前が傷ついてしまってるってことは、もちろんお前の本当の気持ちやからね」

SCHOOL OF LOCK!


りな「はい…」

さかた校長「たぶんお母さんはお母さんで、お前が“唯一話せる人”って言うぐらいやから、ずっと一緒にいて、たぶんお前の病気のことも知ってくれてるし、一番心配してくれてるしね。うん、難しいな。
その時の言葉かけは、お母さんは本当に思ってる以上に強い気持ちで言わずに、お前の心を軽くする言葉のつもりで、ちょっと間違えちゃっただけかもしれんし。
…でも、それでお前は傷ついちゃったわけやからな」

りな「はい」

こもり教頭「だからお母さんもすごく、病院でね。7月から10月までだったら、3か月間学校を休んでたっていうのを見てたから、もしかしたら、そこのところでりなの背中を押したかったのかもしれないしね。もしかしたら、『向き合う』っていうことに対してのベクトルだったかもしれないからね。
その角度もあるけど、りなからすればやっぱりつらい状況の中で帰ってくるところだから、その“悲しい”を半分こしたいな、と思う気持ちもあったしね。そこも届かなかったな、っていうのがあったってことは、じゃあお母さんに話して以降は、あんまりこの気持ちって誰にも話せてなかった?」

りな「誰にも話してないです」

こもり教頭「でも、心の中にあった“悲しい”っていう気持ちだと思ったけど、まず、それを今こうして話してくれてありがとう」

りな「はい…」

さかた校長「ありがとう! すごい勇気がいったと思う。全国のみんなも聴いてくれてると思うけどね」

こもり教頭「今、クラスの男の子に言われてすごく怒っちゃて、学校のクラスから離れちゃってるけど、離れてる期間ってりなは家で何をしてたの? 勉強とかしてたの?」

りな「勉強とかしてました」

さかた校長「それは、課題とかプリントみたいなのが来るんかな?」

りな「全然もらってなかったので、教科書に書いてある問題とかを解いたりしてました」

さかた校長「え!? 自主的に!? すごいな!」

りな「そうですね…(笑)」

こもり教頭「そうだよな。だって教科書なんて、普通は宿題出されるか授業でしか、開いて自分で問題なんか答えないんだから(笑) 高校の時の俺なんて(笑)、自分で自主的に開いたことないもん!」

さかた校長「普通に教室に置いてたからな」

こもり教頭「でも、そういうふうに学校に行ってない期間も、教科書に触れたりとか問題を解いたりとか勉強したりとかって、やっぱり学校に触れ合うことはし続けてきたわけじゃん。そこで“また学校に行きたい”とかそういう気持ちってあるの?」

りな「うーん…、“行きたい”って思ってます」

こもり教頭「行きたいんだ」

さかた校長「けど、やっぱり不安か。そうよな。今、一番何が不安に思ってる?」

りな「“また何か言われちゃうのかな?”とか、“孤立しちゃうかな?”っていうことが」

さかた校長「その男の子に言われることもありえるし。ちょっと休んだ分、他の周りのクラスの子たちがまた違った目で見るかもしれない、っていうのもあるしな」

りな「はい」

こもり教頭「さっきの校長の感情をちょっと借りるけど…。やっぱり俺はその子が言ったひと言だけに引っ張られて、りなが“行きたい”って気持ちがあるのに、“ムカつくな〜”っていう気持ちだけで行けなくなっちゃってるっていうのは、俺はそれもすごい嫌だね! きっかけがそこにあるし。
そこから離れてない、1か月間勉強もして自分で教科書も開いて、ってやってるその気持ちを、そこだけでゼロにしてほしくないな、って思うから。…どうだろうな? 無責任に“じゃあ立ち向かえ!”って言うわけでもないけど。その、今生まれてる“学校に行きたい”っていうまだ暖かいままのその気持ちを、冷めることなく持ち続けてほしいなとは思う」

SCHOOL OF LOCK!


りな「はい」

さかた校長「だって、本当にそいつからしたら、些細なひと言。ノリで言ったような言葉で、お前の大事な瞬間が奪われるのも、マジムカつくし…! かと言って、りなは本当に傷ついてしまっているから、それを“負けん気で行け”とは俺たちは力強くは言えんけど。
そんなひと言で、お前の大事なこの瞬間が1ミリでも奪われるのが、ムカついてしょうがないね…! だから、本当はお前が“何やそれ! 何だお前!”って言っていいんやけどな」

りな「はい…」

さかた校長「でも、家でちゃんと勉強できてるのはマジですごいと思うよ」

こもり教頭「うん。今のその暖かいままの気持ちを持って、今すぐクラスにじゃないかもしれないけど、何か一歩でも学校に近づける方法があるならば、チャレンジという気持ちを持ち続けてほしいなと思う。
で、まずは、こうやってずっと抱えてた気持ちを今日は話してくれて、ありがとう!」

りな「はい…!」

さかた校長「ありがとう、りな!」

こもり教頭「また何かあったら、すぐにSCHOOL OF LOCK!に戻ってきてね!」

りな「はい! ありがとうございました!」



今日の黒板



SCHOOL OF LOCK!


『 自分と向き合う授業 』

さかた校長「学校に行かないという選択をとって、家に今君はいるかもしれないけど、学校は勉強を学ぶ場所だとしたら、多分君が今不登校で家にいる時間、自分とすごい向き合ったと思うんだよ。すごい向き合って色んなことに気づいている。それは自分と向き合う授業を自分一人で勇敢にやってる。それは全然無駄じゃないんだよ。すごいことなんだよ。だから何度も自分と話し合って小さな自分の感情だったり、気持ちに気づいて、その先に君にしか見つけられない何かをどうか見つけてほしい」



♪ バースデイ / 湯木慧


さかた校長「お前たちは本当にしんどいと思うよ。ムカつくしな。いろんな感情があると思う。それでも話してくれて、本当にありがとう!」


さかた校長「SCHOOL OF LOCK!は、明日夜10時に再び開校!」

こもり教頭「起立! …礼!」

さかた校長・こもり教頭「また明日ーーーーー!!」



さかた校長の放送後記

自分とめいっぱい話してほしい。 きっと君のことを一番知ってるのは君だから。


こもり教頭の放送後記

決断した一歩を歩もう。何回も何度でも。

この後記の放送を聴く

聴取期限 2020年11月30日(月)PM 10:00 まで

Music 2020.11.23 PLAYLIST

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LINE MUSIC

「制服や教科書も見たくない」中1女子が“学校に行こう”と思った言葉

ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。11月23日(月)から26日(木)の4日間は、『しんどー相談室』と題しつらいことや悩みを抱える10代の声に耳を傾けます。初日のテーマは「不登校でしんどい」です。パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、さまざまな理由で学校に行けなくなってしまったリスナーと電話をつなぎ話を聞きました。そのなかから、中1の女性リスナーとのやり取りを紹介します。

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