
今夜の授業を職員のジェーンが振り返り!
SCHOOL OF LOCK!今夜は、開校当初からレギュラー講師を務めてくれていた わが校の“ロックの講師”ASIAN KUNG-FU GENERATION先生が登場!!
アジカン先生と共に送る授業テーマはようこそ!アジカン先生!!!!
先週の水曜日に『アジカンNIGHT』を開催して、そこで初めてアジカン先生を知った生徒も、ずっとアジカン先生が大好きな生徒も全員参加でアジカン先生に聞いてほしいこと、相談したいこと、今抱えている悩みなどをアジカン先生本人に聞いていきました。
1人目に電話をつないだ生徒はアジカン先生の事が大好きで、先週のアジカンNIGHTで『アフターダーク』を選曲してくれた RN:たっぷり野菜炒め 。
彼が相談したい事は『本番前の気持ちの作り方』について。演劇部で部長をしているというRN:たっぷり野菜炒め は来月に演劇の大会が控えていて、コロナの影響もあり10ヶ月ぶりの人前なので緊張も相まってちゃんと出来るか不安だという。その話を受けて後藤先生と喜多先生からは「全国大会がかかっていると考えると緊張するけど、それは一度置いておいて仲間と良いものを作りたいという気持ちで劇をするほうが良いと思うよ!」とアドバイス!
続いて2人目に電話をした生徒は2年前に生放送授業でアジカン先生の曲を聴き、そこからアジカン先生を大好きになったという RN:バニラガール 。
彼女の相談したい事は『周りに夢を認めてもらうにはどうすればいいのか?』ということ。中学生の頃から音楽が好きで将来はPAさんやレコーディングエンジニアになりたいと思っていて、行きたい専門学校も決めているけど三者面談で先生と両親には「もう少し考えてみたら?」といわれてしまい、どうすれば認めてもらえるのか分からなくなってしまったという。その話を聞いて後藤先生は「専門学校じゃなくても大学でも音楽に関われることはあるし今、急がなくても10年スパンで夢への計画を立てて長い目で見て、例えば30歳までにとかで考えるのも良いと思うよ。」とアドバイス!
そして最後に電話をつないだ生徒は、この春に大学生になり一人暮らしを始めたけどコロナの影響を受けて人と関わることが出来なくなってしまったという RN:キジハタ 。想像していた大学生活とかけ離れてしまい、不安を抱えて一人で過ごしていた時にアジカン先生の新曲『ダイアローグ』に支えられたと、アジカン先生に感謝の気持ちを伝えてくれました( ˘ω˘ )
今日は生徒同様にアジカン先生の事が大好きだという こもり教頭が特に嬉しそうにしていたのが印象的だったなぁ。。
聴取期限 2020年10月21日(水)PM 10:00 まで
アジカンNIGHTから一週間!!!ASIAN KUNG-FU GENERATION 先生が来校!!!
『 ロックの講師 』
さかた校長「もうね…目の前に、います!」
アジカン先生が来校するのをリアルタイムできくのは初めてなので凄く楽しみです!
個人的に好きな曲と校長・教頭のおすすめで初めて聴いた曲を聴いて予習してます!
男性/14歳/神奈川県
2020-10-14 21:23
アジカンキタ━(゚∀゚)━! 自分が親の影響で好きになったアーティストのうちのひと組です!歌詞がとても心に響きます!
男性/14歳/東京都
2020-10-07 22:14
こもり教頭「他にもたくさんの生徒が楽しみにしてくれてます。
僕は今平静を装って書き込みを読んでますが、ゆっくり喋るのに精一杯です」
さかた校長「教頭の鼓動みたいのは、ビシビシ僕にも目から伝わりましたよ(笑)」
こもり教頭「校長が言ってくれましたが、もう、同じ空間にいます。そして目の前にいます」
ということで、今夜のSCHOOL OF LOCK!、ゲスト講師は…!
我が校の“ロックの講師”、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤先生と喜多先生が来校ーーーー!!!!!

後藤正文先生(Vo.&Gt.)
喜多建介先生(Gt.&Vo.)
ASIAN KUNG-FU GENERATION先生「よろしくお願いしまーす」
さかた校長・こもり教頭「よろしくお願いします!」
さかた校長「ちょっともう、僕たち、ドキドキが…!」
後藤先生「そうですか。さっきからずっと2人ともよく声が出てるな〜って」
一同笑い
こもり教頭「普段はもう少し声の調整ができるんですけど、なぜか声を張ってしまって申し訳ないです(笑)」
さかた校長「チューニングがぶっ壊れてます、もう。
さあ、アジカン先生ですけれども、2005年のSCHOOL OF LOCK!開校当初から、レギュラー講師としてアジカンLOCKS!で授業を届けてくれていました。
当時どんな授業をやっていたか、覚えていらっしゃいますか?」
後藤先生「当時、なんだろね? 山ちゃん(山田貴洋先生)の一問一答みたいな」
喜多先生「悩み相談みたいな」
後藤先生「すっごいドライでつまらないことを言う天才なんですよ」
一同笑い
喜多先生「悩み相談に対して、バサバサ一言で斬っていくという。基本的には一応“ロックの講師”ってことで、10代のリスナーのみんなにロックや洋楽とかをかけたり」
後藤先生「音楽を紹介したりね。でも、かなり前だからね。15年ぐらい前でしょ? それで色々若いロックバンドが売れてきて、僕たちも肩を叩かれてね」
こもり教頭「ちょ! その表現だとまた色々とあれですよ!」
喜多先生「“そろそろだぞ”ってね(笑)」
後藤先生「インターネットではやらせてもらったんですよね。アジカンLOCKS!の続きを」
喜多先生「たまにね」
後藤先生「あれも僕らの中では、ネットへの左遷かなって思って」
一同笑い
後藤先生「だから今日、戻って来れて嬉しいよ」
喜多先生「この教室にね」
後藤先生「俺たちもここに来れて嬉しいんですよ」
さかた校長・こもり教頭「ありがとうございます!」
さかた校長「しかも、毎日SCHOOL OF LOCK!が始まる時に流れるギターチャイムね。あれは実は喜多先生が弾いてくれたギター音ですから」
喜多先生「そうなんですね。まだ使ってくれて嬉しいです」
さかた校長「あれがかかると、僕たちもギュッと引き締まってね」
<ギターチャイムの音>
さかた校長「これで“カッカッカッ”と、黒板を書く音がね」
こもり教頭「僕たちも半年以上、平日はこのギターチャイムを聴いて“ここから始まるんだぞ”みたいな感じがすごくしてるんですけど、当時これを弾かれた時って、どういういきさつだったんですか?」
喜多先生「もうあんまり覚えてないですけど、多分これはちゃんとしたレコーディングスタジオで録ってもらったバージョンがずっと使われてて。でも、最初の頃って、俺のボロアパートでMDかなんかで録ったやつが、多分最初の何回かは使われたんじゃないかな、という」

こもり教頭「(スタッフが)そうですそうです、って」
後藤先生「通称“ロックアパート”って言われてたんだよね」
喜多先生「ロックアパートに住んでた頃に録ったやつが」
さかた校長「聖地巡礼したいですよ!」
喜多先生「(笑) まだあるみたいですよ」
後藤先生「案内しますよ、いつでも(笑)」
こもり教頭「15年前、このSCHOOL OF LOCK!が開校してギターチャイムが鳴って…って時に、僕はまだ10歳とか小学校の頃だったんですけど、アジカン先生には高校1年生の頃に出会ってから10代を支えていただきましたし、色々思い出のある曲もありますし、校長もね」
さかた校長「僕もちょうど16歳の高校1年生の時に、友達からアジカン先生のCDを借りて、最高のバンドが出てきたなって。福岡の田舎の山で何もないところで教えてもらって、そこから僕も10代にずっと聴かせていただきまして」

こもり教頭「この間、僕と職員のみなさんと普通にご飯を食べてる時に、すっちゃん先生から“教頭は10代の頃に支えられた曲は何なの?”みたいな話になって。ご飯を食べながらわーっと話しててアジカン先生の話をした時に、かなり盛り上がって。
で、僕と校長でアジカン先生の話はずっとしてたいきさつもあって、“これってどうにか『アジカンNIGHT』ができないですかね?”って話になって。僕と校長って8歳違うんですけど、お互いが10代の頃に聴いてた曲が合って、そういう共通点があるなら、今の10代とも、当時自分たちが聴いていたあの景色だったり思い出だったりを共有したいっていう思いで、勝手に『アジカンNIGHT』っていうのをやらせていただいたんですけど」
<⇒『ASIAN KUNG-FU GENERATION先生の曲をかけまくる2時間!!アジカンNIGHTを開催!!!』>
喜多先生「聴かせていただきました」
こもり教頭「うわ!」
さかた校長「ありがとうございます!!!」
喜多先生「でもすごく感動しましたよ、本当に。下手に僕らがゲストに来ない方が10代の人たちに伝わるんじゃないかなと思ったぐらい。たくさん曲もかけてくれたし」
こもり教頭「2時間では時間が足りなかったんですよ」
さかた校長「お互い10曲ずつ絞るのもめちゃめちゃ悩みまして。結局お互いのは3曲ぐらいずつしかかけられなかったんです」
こもり教頭「で、ゴリゴリにお願いしまして、LINE MUSICさんにプレイリストを作ってもらうっていう」
後藤先生「見ました見ました。コメントとかと一緒に曲紹介とプレイリストが載ってる記事を見させてもらいまして。ありがたい」
こもり教頭「ここで言うのもあれなんですけど、めちゃめちゃ考えて作らせてもらいました。自分の中では1個のライブを作っているような感じで」
さかた校長「すごく楽しかったですね。自分の人生での節目の曲たちを自分の好きな順番で作るっていうのは。
ほんともう、あの〜、自分のプレイリストの話を聞いてもらいたすぎて」
一同笑い
こもり教頭「わかる! だから俺も今わーっと話しながら、“やべ、俺の話ことばっかり話してんな”と思って」
さかた校長「そしてアジカン先生は、先週10月7日に両A面シングル『ダイアローグ / 触れたい 確かめたい』をリリース! おめでとうございます!」
ASIAN KUNG-FU GENERATION先生「ありがとうございます」
さかた校長「もう早く感想を伝えたいんですけれども、ちょっと新曲の話はのちほどたっぷり聞かせていただきたいなと思います。
今夜、アジカン先生を迎えて送る授業テーマは…!」
『ようこそ!アジカン先生!』
さかた校長「ずっとアジカン先生が大好きな生徒も、はじめましての生徒も、今夜はアジカン先生に聞きたいこと、聞いてほしいこと、相談したいことや今抱えている悩みごとを送ってきてほしい!」
こもり教頭「どんなことでも大丈夫ですか?」
後藤先生「大丈夫ですよ」
喜多先生「大丈夫だと思います(笑)」
さかた校長「ちなみに、僕たちからも軽く聞いていいですか? 純粋に個人的な質問になっちゃうかもしれないんですけど、曲を作る際に、音楽から、同じ文化から取り入れてインプットしてアウトプットしてます? それとも、音楽じゃないところから刺激を受けて作ることが多いですか?」
後藤先生「両方ですね。音楽はすごい聴きます」
こもり教頭「音楽は何で聴くことが多いですか? やっぱりサブスクですか? それともテレビとかラジオとか」
後藤先生「僕はラジオも聴いてるし、ラジオは車乗る時に聴いたりとか、あとは家にいて、書き物の仕事をしてる時とかにラジオを付けっぱなしにするのがけっこう好きで。
そうすると、時々ヒット曲が聴けるじゃないですか。ヒット曲って、意識しないとなかなか聴かないから。そういうのはラジオの方が紹介してくれたりしますよね。
あとは、サブスクもやっぱり使いますよね。それはもう便利で。
あと、趣味はレコード収集なので、レコード屋に行って、いいのを買ってくるとかね。POPを読んで買うとか。友達の店長に時々いいのを教えてもらうとか。
あとは友達が定期的にメールをくれたりとか」

こもり教頭「そういう情報交換みたいなこともするんですね」
後藤先生「昔はメンバーともそういう話をよくしたんですよ。大学生の頃とかはCDを貸し合ったりとかね。だんだん会わなくなっちゃったから」
一同笑い
後藤先生「仕事の時は会うけど、昔は普段からつるんでたけど、学生じゃなくなったらそうでもなくなって。まあ、そんなに一緒にいたら気持ち悪いでしょ?」
こもり教頭「そうですね。時代とともに関係性も変化していくということですもんね」
後藤先生「でも、年に1回、“みんなのベスト10”みたいのを僕のレーベルで発表したりするんで、そういうところで“あ、建さんこんなの聴いてんだ”みたいな」
喜多先生「年間ベストね」
後藤先生「意外と山ちゃんのベストは良かったりするよね。
でも、音楽作りとかには別のこともしないとなんで、本読んだり、美術館行ったり、映画を観たり、旅行したり…創作ってなんでもきっかけになりますよね」
こもり教頭「しかも、今の世の中って情報がけっこう溢れてるじゃないですか。そこって精査したりするんですか? “ここは別に掘らなくてもいいな”とか。それとも見たもの、触れたものはとりあえず吸収する感じですか?」
後藤先生「僕は意外と、友達とか信用してる。友達がいいって言ってる本とか映画とかは大体いいんだろうなって思う。
だから、フィーリングが合う仲間たちっているじゃないですか。みんなで好きなやつって、やっぱりなんかヒントになることがあったりとか。
喜多君が昔僕にすすめてくれたのが、村上春樹。僕が全然本とか読んでない頃に、“村上春樹面白いよ”って言ってすすめてくれて、ハマっちゃってね。すごい読むようになったりとか。
意外と僕は“文学的”とか言われるけど、喜多君の方が昔は読書してて。今はもう、野村監督の野球の本とかばっかり読むようになっちゃって」
一同笑い
後藤先生「“お前は野球でもやるのか?”みたいな」
さかた校長「戦術を(笑)」
喜多先生「何にでもあてはまるんですよね」
さかた校長「確かに。野村監督は名言も多いですからね」
後藤先生「で、スポーツ選手は、だいたいメンタルじゃなくて技術が救ってくれるって言うでしょ? でも、こいつはいつまで経ってもメンタル連想してんだよね」
喜多先生「読んでるはずなのにね(笑)」
後藤先生「“技術だっつってるんだから、お前はギターを練習すれば?”みたいな。左右されなくなるのに、メンタルのことばっかりやってる。だから学んではないですね。その本からは何一つ」
一同笑い
こもり教頭「…というような感じで、生徒からもね」
さかた校長「本当に聞きたいことは素直に聞いたほうがいい(笑)」
こもり教頭「どストレートすぎてね(笑)」
後藤先生「いいのかな、これで(笑)」
さかた校長「それではアジカン先生、今夜2時間、よろしくお願いします!」
ASIAN KUNG-FU GENERATION先生「よろしくお願いします」

さかた校長「改めまして、アジカン先生は先週10月7日にシングル『ダイアローグ / 触れたい 確かめたい』をリリース!
こちらが両A面シングルになっておりまして、3曲目には山田先生が作詞された『ネクスト』が収録されておりまして。僕たちはもう聴かせていただきましたけれど、『ダイアローグ』も『触れたい 確かめたい』も、両方同じように大好きな曲になりました。
アジカン先生には、いつも不安とかに弱い気持ちの自分をすごい肯定してもらってたので、今回の『ダイアローグ』も、淡々と“そのままでいいんだぞ、そのままでいけよ、大丈夫だぞ!”っていうのをすごくいただいて。
『ダイアローグ』は、どこかに向かう時の、出発していく時の曲で、逆に『触れたい 確かめたい』は、僕が感じたのは男女の別れてからの切ない気持ちで、今の季節の帰り道に聴きたいなと思って。行く時は『ダイアローグ』、帰る時は『触れたい 確かめたい』で1日を終えるという、そういうサイクルの曲にもうなってしまいました」

こもり教頭「(笑) 長いよ、校長のターン(笑)
『触れたい 確かめたい』のところで言ったら、今のこの世の中って、リモートワークとか、それまで聞き慣れなかったものが今年1年ですごく聞き慣れたというか。で、心なしか人との距離がすごく遠くなったような気がして、“人と話す時には距離を”ってなった時に、僕は物理的な距離もそうですけど、ちょっと心の距離も離れてる瞬間ってあるなっていうのを、今年1年ずっと感じていて。
その中で、この『触れたい 確かめたい』っていう曲が、“彼女・彼氏”の関係でもいいですけど、これが“友達”でもいいなとか、誰かと離れてる距離感みたいなものに、僕はすごく共感を覚えました。これを聴いた時に、誰かのことを想って、“そうえいば考えてたな”とか。
今年になってからリモート画面でしか会えない人が多くなって、“そういえばあの人は何をしてるんだろうな”とか考えるきっかけにもなりましたし、そういう意味では、今の日々変わりゆく生活の中でもんもんとしてる気持ちみたいなものとリンクして、僕はすごく好きな曲です。
そして、3曲目の山田先生が作曲した『ネクスト』。これはリモートワークで制作されたということなんですけど、リモートワークで制作するって、どうですか? けっこうやりづらいものですか?」

後藤先生「そうですね。メンバーに会わないで作るって、バンドではなかなかやらないことなので、僕たちはやってこなかったんで、難しいというか、なんか不思議な感覚」
喜多先生「最後に全部録り終わった後に、ゴッチがけっこうミックスをまとめてくれたんですけれども、そのやり取りがね」
後藤先生「それぞれ自分のパートを録って、僕に送るようにみたいな感じで、だからメールとかLINEでやり取りをしながら、ああして、こうして、とか言いながらやるようにしましたけど」
喜多先生「多分、実際に会ったら早い話も、なかなか文面だとね」
こもり教頭「そうですよね」
後藤先生「1日で終わるようなことを1週間かけてやり取りしながらやるわけで」
こもり教頭「いろんなインタビューで読ませていただくと、この両A面の2つに関しては昨年制作されていたという」
後藤先生「そうです。年末かな。ヨーロッパツアーに行って、そのついでにスタジオを借りて録音してきたんですけど」
さかた校長「アジカン先生は、10月26日からKT Zepp Yokohamaで3Days公開収録ライブを開催されるということで。全国ツアーに出演予定だった全ゲストアーティストも出演されるんですよね。
『触れたい 確かめたい』のゲストボーカルである羊文学の塩塚(モエカ)さんもゲストで」
後藤先生「そうですね。塩塚さんも一緒にやる日があるんで、歌ってくれるんじゃないかなとはね」
喜多先生「期待してますけどね」
さかた校長・こもり教頭「うわ〜〜〜〜!!!」
さかた校長「後日、収録ライブとして有料配信することが決定したということで、すごく楽しみにしてるんですけれども。
アジカン先生にとって、改めてこのニューシングル、どういった作品になりましたか?」
後藤先生「とにかく、“出せた”っていうのが良かったなっていうね。僕たちも不安の中で、ツアーも延期になって中止になってるんで、その中で会場を借りて、“じゃあ、お金をどうしよう?”みたいな中で色々考えて、こういう配信に着地できたっていうことは、この歳でも安心することはあるなって(笑)
配信ライブでも、出来た時って本当に嬉しかったんですよ。“やっと戻ってこれた”みたいな。今回は少し観客も入れるしね。一足飛びにはいかないので、少しずつ進んでいくしかなくて。
だから、『ネクスト』って山田君が付けてくれたけど、困難な時代だけど次の何かになるきっかけになってくれたら俺たちも嬉しいな…っていうシングルだよね」
喜多先生「うん」
♪ ダイアローグ / ASIAN KUNG-FU GENERATION
さかた校長「改めて、“全然大丈夫だよ、ありのままのお前でいいんだよ、ゆっくり進んでいいんだよ”っていう風に僕は感じました。僕は16の時に『君の街まで』で、同じようなメッセージというか、“お前で大丈夫だぞ”と言われたんで、この曲が今の10代の生徒たちに、そういう後押しをしてくれる曲になってくれたらなと思います」

こもり教頭「それと、気張らなくていい感じもあるじゃないですか。当時の“焦っちゃう感じ”とか、“ちょっと背伸びしたくなる感じ”もありますけど、何かを届けたいと思った時に、その時なりの1番カッコいい瞬間ってあると思うので、そういうところも、自分の本当に思っていることを信じれば良いんだ、とも思わせてくれる楽曲だなって思いますね」
アジカン先生のシングル『ダイアローグ / 触れたい 確かめたい』、ぜひみんなもじっくり聴いてみてほしい!
さあ、それでは本日の授業『ようこそ!アジカン先生!』を行っていくぞ!
たっぷり野菜炒め 千葉県 17歳 男性
さかた校長「今、アジカン先生がおられるぞ!」
たっぷり野菜炒め「ヤバイです!」
さかた校長「先週、『アジカンNIGHT』で、このたっぷり野菜炒めが『アフターダーク』をみんなに聴いてほしいと言ってくれて。
今日はアジカン先生がおられるから、今、どんな気持ちよ?」
たっぷり野菜炒め「いやもうちょっと、ヤバイです。なんかどうしましょう(笑)」
こもり教頭「わかるよ!」
さかた校長「家族みんなでアジカン先生のことが大好きで」
ASIAN KUNG-FU GENERATION先生「嬉しいですね」
さかた校長「今、家族はどうしてるの?」
たっぷり野菜炒め「今、多分聴いてると思います」
後藤先生「自分の子供のラジオネームが“たっぷり野菜炒め”だった両親の気持ちを聞いてみたい」
一同笑い
さかた校長「たっぷり野菜炒め、アジカン先生に聞いてみたいことがあるんだろ?」
たっぷり野菜炒め「聞きたいことは、本番前の気持ちの作り方というものを聞きたくて。僕は演劇部に入っていて今度大会があるんですけど、コロナで10ヶ月近く舞台をやれなくて、久々の本番というのと、主人公を演じるんですけど、緊張もしていまして。それでライブとかもたくさんされているアジカン先生に、どうやって本番前に気持ちを作っていくかっていうことを聞きたいです」
こもり教頭「たっぷり野菜炒めは演劇部の中ではどういう立ち位置なの?」
たっぷり野菜炒め「部長をやってます」
一同「うわ〜!」
こもり教頭「それはまた緊張するな!」
さかた校長「部長で久しぶりの舞台で主人公もってなるとな。けっこう背負ってるね」
後藤先生「しかも脚本も自分でしょ? クリント・イーストウッドみたいなことしてるね」
一同笑い
喜多先生「脚本、監督、主演(笑)」
さかた校長「全部やってるな!」
後藤先生「スーパーマン」
こもり教頭「アジカン先生って、緊張するんですか?」
後藤先生「いや、しますよ。昔よりは減りましたけどね」
喜多先生「しますします」
こもり教頭「それって、慣れていくものですか? それとも自分の緊張のほぐし方がわかってくるんですか?」
後藤先生「確かに、“どうして緊張するか”っていうのは自分でわかってきます。でもそれは簡単で、“良く見せようと思ってるから”なんですよ。思っている以上のものを出そうとするから緊張するし、固くなる、みたいな。
なので、十分に準備をすれば緊張しなくていいし、あとは音楽って楽しむためにあるから、僕はこの場を楽しむ。それが僕の一番いいパフォーマンスになると思う。観ている人もそれが観たくて来てるから。完璧な、ノーミスの僕を観に来たんじゃなくて、バンドが楽しく、僕らがのびのびとやっているところを観たいんじゃないかと思って、そうやって考えれば緊張しなくなったりしますね」
さかた校長「それはやっていきながら、途中でマインドが変わったってことですか?」
後藤先生「発表してないけど、僕は1回調子が悪くなった時期があって。それは、観に来てくれた人たちの思いを引き受けすぎたというか。
毎日毎日辛くてね。“あのコンサートまで生き延びよう”と思って、“来てくれた人がいたとして、どうやって返したらいいだろうか”とか思っちゃったりすると、ちょっとしたギターのミスとか歌詞のミスとかを許せなくなっちゃうんですよ。そうやっていくと、どんどんステージが怖くなっちゃって。だから、楽屋から(ステージに)行けなくなっちゃうから、1回トイレに籠ってから行く…みたいな時期があったんですよ。
でも、今から思うと“え?”って思うわけですよ。“それって本当に自分にとっても観客にとっても幸せな時期だったか?”って。
だから今は楽しみたい。お客さんと一緒に。すごいいい空気を作りたいから。そう思うと、“そういう場所に緊張しながら出ていくのっておかしくない?”みたいな。これから楽しいことをするのに、これから友達と飲みに行ったり遊びに行ったりするのに緊張する人、そんないないでしょ? それと同じような感覚で最近は出ていけるようになった。
まあ、でも少しのテンションはありますけど。姿勢を正すような気持ちっていうのはあるけど。
でも、喜多君は逆にガチガチなんですよね?」
一同笑い
喜多先生「僕もずっと緊張しないでステージに上がりたいと思ってたんですけど、やっぱりちょっとした緊張はあった方がいいなというか、“あってもいいんだ”と思えるようになってから、そんなにガチガチという状態じゃなくなりましたね」

後藤先生「“リラックスしよう”って呪縛もあるもんね」
喜多先生「意識しすぎるとっていう」
後藤先生「そうそう。“寝なきゃ寝なきゃ”って思うと寝れないみたいな」
こもり教頭「あと、自分がいいと思ってたルーティーンが崩れた瞬間の不安だったりとかっていうのもありますよね」
喜多先生「わかります(笑)」
後藤先生「“今日、なんかスタッフが呼びに来るタイミングが違う”みたいな(笑)」
一同笑い
喜多先生「ちょっとしたことがすごい気になるよね」
こもり教頭「たっぷり野菜炒めは、周りの演劇部の部員の子たちとはうまくコミュニケーションとかは取れてるの?」
たっぷり野菜炒め「それは取れてます」
こもり教頭「周りの子たちはどんな感じ?」
たっぷり野菜炒め「上の大会とかもかかってるので、一丸となって頑張ってる感じです」
後藤先生「1番いいのは、“全国大会に向けて”とか思わない方がいいんじゃないかな? 演劇の本質はそんなところにはないわけで。大会に勝った者が素晴らしいってわけじゃないから、自分が書いた脚本が仲間で実現するというところに美しさがあると思うんで、そっちに気持ちを向けていくと緊張しないんじゃないかな。
“仲間といいものを作りたい!”って方に気持ちを向けて、審査員の感想とか観客にウケるとかっていうのはその次の話なので、そこはあんまり意識しないで、楽しく、高校の1つの成果としてね。楽しくやるのがいいことですよ」
たっぷり野菜炒め「はい」
さかた校長「どうだ、たっぷり野菜炒め」
たっぷり野菜炒め「今本当に“ハッ!”ってなりましたね。結果を出さないといけないかな、みたいなことに囚われすぎてたかなって」
後藤先生「そう。だから、演劇の良し悪しなんて数字にはできないはずなんで。参加したみんなの中で“これはいい劇だ!”っていう確信さえあればそれは美しい作品だと思うので、そこに向けて頑張ったら、きっといい思い出にもなるし、“もしかしたら結果もついてくる”ぐらいの方がいいですよね」
こもり教頭「確かに。とはいえ緊張する部分はあると思うけど、みんなとコミュニケーションを取りながら、10ヶ月ぶりの久々の舞台だから、一生懸命頑張ってほしい。頑張ってね!」
たっぷり野菜炒め「はい、頑張ります!」
♪ 触れたい 確かめたい / ASIAN KUNG-FU GENERATION feat.塩塚モエカ
こもり教頭「確かに後藤先生がおっしゃったみたいに、演劇のものを数字で表して、確かなものってないじゃないですか。やっぱり“不確かなもの”だからこそ、みんなが“これだ!”って思ったものが正解だったりするってこともあると思うんで。たっぷり野菜炒めと演劇部のみんなで作った、“最高のものだったな”って言い切れる劇を、ぜひやってもらいたいなって思いますね」

さかた校長「すげー好きなことだからね。楽しんでほしいと思います」
それでは次の生徒に話を聞いていこう!
バニラガール 鹿児島県 17歳 女性
RN バニラガールは、現在高校2年生!
こもり教頭「じゃあ、いきましょうか(笑)
中2高2は、当たって!?」
バニラガール「砕けろ!」
こもり教頭「突っ走れー!」
バニラガール「おー!」
こもり教頭「よく言った!」
さかた校長「中2高2はこういう儀式がありまして」
後藤先生「そうなんですね」
さかた校長「バニラガール、もうアジカン先生がおられるけれども」
バニラガール「はい。ウフフ」
さかた校長「ウフフって。かわいらしい!」
後藤先生「おじさんたちなんて答えていいかわかんないね!」
一同笑い
こもり教頭「バニラガール、新曲はもう聴いた?」
バニラガール「聴きました。なんかもう、すごいカッコいいし、私はすごいジャケットが好きで、綺麗で素敵だなと思いました」
こもり教頭「わかるよー。しかも両A面だからどっちも楽しめるしな!」
さかた校長「先週の『アジカンNIGHT』も聴いてくれたの?」
バニラガール「聴きました」
さかた校長「最高の夜だったよな!」
バニラガール「はい!」
一同笑い
さかた校長「バニラガール、アジカン先生に聞きたいことがあったら教えてほしい」
バニラガール「はい。自分の夢を周りの人に認めてもらうにはどうしたらいいのか聞きたいです」
RN バニラガールの夢は、音楽に関わる仕事に就くこと。学校の三者面談で安定した仕事に就いた方がいいと言われて、“それもそうだな”とも思ったけれど、やっぱり好きなことを職業にしたいという気持ちが捨てられず…。
さかた校長「音楽の仕事っていうのは、何か専門的なこととか決めてるの?」
バニラガール「PA(音響エンジニア)とかレコーディングスタッフとか」
こもり教頭「大事だからね」
さかた校長「アジカン先生は、自分が今の道を選んだ時って、親御さんとか周りの人はどうでした?」
後藤先生「俺たちはけっこうフラフラしてたからね。勉強する気もないのに大学行って、やることないからバンド始めちゃって出会ったみたいな感じだから、偉そうなことはことは言えないんですけど、社会人になってまでバンドをやってる時は、それは親とか家族からは“ホントにやるのか?”みたいな反対はされましたよ。でもまあ、“なんとかなるだろう”って思ってたから、ここに来れて良かったけど。まあ、親は大体反対しますよ」
さかた校長「愛ゆえに心配してしまうっていうのはありますから」
後藤先生「そうそう。コロナで、ライブハウスのPAさんとかは本当に仕事が安定してるかって言ったら、確かに難しい時代になっちゃったなっていうのはありますよね。ただ、レコーディングスタッフとかだと、レコーディングの現場は動いてる感じもあるので、まだ少しいいのかなと思ったり。まあ、風向き的に音楽業界っていいのかって言われたら、ちょっとね。
でも、勉強したい気持ちがあるんだったらそれはとても大事なことなので、しっかり話すのがいいと思う」
バニラガール「はい」
後藤先生「あとね、大学にも音楽の勉強ができるところがあるんで。例えば僕が知ってるところだと、京都にある京都精華大学っていうのがあるんですけど、そこはくるりの岸田(繁)君が先生をしてたりとか、ポップミュージックを学べる大学も実はあるので。僕のソロバンドを手伝ってくれるギタリストもそこの卒業だったりするので、ホントにちゃんとした人がどんどん出てきてる、これからの大学なんじゃないですか。
でも、他のところにも調べたらあるような気がするので、そういうところに行って、長い目で音楽の準備をするっていうのもアリかなと」

バニラガール「ありがとうございます」
後藤先生「もう1個言うとね、40を過ぎても僕たちも学ぶことがあるんで、例えばハタチそこらで音楽業界で頭角を現すことってあんまりないんですよ。やっぱり下積みが長いから。となると、エンジニアとかになって、あなたが成果を出すのって、多分30になってたり、20代後半とか、今から10年以上かかることなんで、そんなに今、どこの学校行くかを急がなくても、30に向けて、10年スパンとかで計画を立てて、長い目で学校選びとかをしてった方がいいんじゃないかなって僕は思います」
バニラガール「ありがとうございます」
さかた校長「バニラガール、話を聞いてみてどう?」
バニラガール「今まで自分が考えなかったようなアドバイスをいただけて、すごい嬉しいです。ありがとうございます」
さかた校長「音楽の道を志すとしても、視野を広げたらいろんな選択肢があると思うから。ちょっといろんな選択肢があるということを踏まえて、ちょっと色々考えてみてくれ」
バニラガール「はい!」
さかた校長・こもり教頭・アジカン先生「頑張ってね!」
バニラガール「ありがとうございました!」
♪ 荒野を歩け / ASIAN KUNG-FU GENERATION
こもり教頭「言っていただいたみたいに、今、コロナで社会自体も揺れてるじゃないですか。今は10月なので、受験生もいっぱい悩んでる時期だと思うんですよ。今のバニラガールみたいに、三者面談とかで自分の夢を言った時に、ちょっと周りとうまくいってないのかな、伝わってないのかな、って不安な生徒も、今SCHOOL OF LOCK!を聴いてくれてる生徒の中にもけっこう多くて。
そういう意味では、“今だけ”っていうのに絞らずに、10年後とかを見てやるっていうのは、僕の中でもハッとしましたね」

さかた校長「好きなことは、辛いこともあるけど絶対に楽しいから、貫いてほしいなと思います」

さて、ここからは、我が校の学校掲示板に届いた書き込みを紹介していきます!
今、部活から帰ってきたんですけど、家の鍵を忘れてきたことに気づきました。
何故か妹もいないしお母さんが帰ってくるまであと10分20分かかります。
妹は電話にも出てくれない…。
暗いし私の家の周りは街頭も少ないので結構怖いです( ;∀;)
素振りして待ってよ…………。
女性/13歳/宮城県
2020-10-14 17:31
こもり教頭「これ、ちなみに17:31の書き込みなんですよ」
さかた校長「5時半でもう暗いか」
こもり教頭「この時期はもう暗いですよ」
さかた校長「素振り? なんの素振り?」
こもり教頭「わかんない。だから素振る部活なんじゃないですか」
さかた校長「素振る部活ってなんだよ! 野球部だったらバット、剣道部だったら竹刀」
こもり教頭「テニスだったらラケット」
さかた校長「けっこう素振るな。
ていうか10分、20分、パッと時間が空いた時に、何をする?」
こもり教頭「卓球もありますね、素振り」
さかた校長「あれ、俺10分20分の話を展開したよな? ちょっとした時間があったら何する?」
こもり教頭「でもその後はどうなったんでしょうね?」
さかた校長「入れたんじゃねーの? もう今23時だから、入れてなかったら可哀想すぎるって」
こもり教頭「…あ、あ!」
さかた校長「ん?」
私の家はトイレの小窓を開けていても外からは気づかれないので基本的に網戸にしているんです。
その事を思い出してトイレの窓から入ろうと思ったのですが、、、、なんと!
ちっさい!
でもこーゆーときに役に立つ私の運動神経と体が柔らかいこと!(股関節だけw)
いろんなものを重ねて足の踏み場を作り体をいれていくと何ということでしょう!
30分以上待っていたことが嘘みたいにすぐ入れました!
最初からこうすれば良かった…
女性/13歳/宮城県
2020-10-14 18:02
さかた校長「いや、何部!? 体が柔らかいって。バレエ部ってこと? 新体操部とか?」
こもり教頭「どうでしょうね?」
さかた校長「どれくらいの小さいところから忍び込んだんだ?」
こもり教頭「手で人差し指と親指を両方合わせたぐらいの大きさ」
さかた校長「人間じゃ無理だろ、それ! 今、教頭がりんごぐらいの大きさの輪っかを作ってるけど」
こもり教頭「うわ、りんごみたいなって、あれ? iPhone12が発表されたからって、そんな。入れてくるね〜」

さかた校長「いやいやいや。iPhone楽しみすぎてりんごの例えするわけがないじゃん」
さあ、それでは11時台もアジカン先生と一緒に『ようこそ!アジカン先生!』の授業を行っていきます!
キジハタ 島根県 18歳 女性
さかた校長「キジハタ、もうアジカン先生がいるぞ?」
キジハタ「クフっ…(笑)」
こもり教頭「僕もそうなんですけど、やっぱり好きな人に会うと、基本、人って笑うんですよ」
さかた校長「笑うんだよな〜。今キジハタ、爆笑してる?」
キジハタ「そう…ですねっ(笑)」
一同笑い
こもり教頭「わかるよ!」
さかた校長「アジカン先生がおられるから、聞きたいこと、聞いてほしいことがあるなら、ちょっと教えてほしい」
キジハタ「私は大学1年生で今年から授業が始まるってことだったんですけど、コロナの影響で入学式がなくなってしまって。授業も、前期の間は全部、対面授業がなくなってしまったり、私は理系なんですけど、実習とかも全部なくなってしまって、人との交流が全部断たれてしまった状態でスタートしてしまったんですけど。
前期で学科の人と誰にも会えないような状況で、ずっとすごく不安だったりとか、あとは自分がちゃんと勉強できてるのかっていうのがすごく心配で過ごしてたんですけど、後期が10月に始まって、アジカン先生のシングルもちょうど10月7日に届いて、届いた時に聴いたんですけど、『ダイアローグ』の歌詞だとか『ネクスト』の“君らしく歩めばいい 君らしく戸惑えばいいだろう”っていうところとかに、すごく胸を打たれて、前向きな気持ちになれました」
さかた校長「キジハタは今島根にいるの?」
キジハタ「はい。島根にいます。大学から一人暮らしです」
さかた校長「そうなんだ。まあ、学校っていうと交友関係が広がったり、サークルだったりさ、楽しい大学生活みたいのを想像してただろ?」
キジハタ「そうですね…」
後藤先生「島根に来て一人暮らしも始めたのに、学校にも行けないでアパートで授業っていうのは辛いってことですよね」
キジハタ「はい」
こもり教頭「ちょっと孤独な感じもするってことだよな」
後藤先生「おじさんになって思うのは、案外おじさんになると1人ぼっちの時間がなかったりするんで、味わってみてもいいかもな、みたいな(笑)。開き直るしかないですけどね。これはね…」
キジハタ「はい(笑)」
後藤先生「ゆっくり本を読むとか、これから何を研究するのかじっくり考えてみるとか。
大学生って多分、3回生とかぐらいから研究室を選ばなきゃですよね。そこに向けてもう先回りをして考えておく。そういう風に時間を使うしかかなって。
どうする? 建さんは」
喜多先生「でも、けっこう辛いよね。僕らも、大学で最初に会った日に結成したんで(笑)」
さかた校長「“会った日に”っていうのはどういうことですか?」
後藤先生「“バンドやろうよ”って言ってたのはうっすら覚えてて、そしたら次の日待ち伏せされてね」
喜多先生「“待ち伏せしてた”っていまだに言うんですよ」
一同笑い
後藤先生「僕は夜学で、昼間働いて大学に行ってたんで、夜の部の時、暗がりで(高い声で)“後藤君“って言うの(笑)。“バンドやるって言ったよね?”っていう確認を、すごい高い声で。まだ出会った頃は声変わりしてなくて」
さかた校長「(笑) いやいや、そんな遅かったんですか!?」
後藤先生「そうそう。大学の広場で缶コーヒー飲みながら、日が暮れてからの授業を待ってたら」
喜多先生「暗がりだったっけね?」
後藤先生「暗がりで。怖くてね」
喜多先生「今から22年ぐらい前なんで」
さかた校長「その待ち伏せのおかげで今がある」
後藤先生「喜多君は、大学1年目はなんとゼロ単位だった」
さかた校長「ええ!?」
喜多先生「今その話はいいじゃん(笑)」
一同笑い
後藤先生「だから、希望があるじゃん。1年目、大学でね。喜多君はだって、前期の試験を1個も受けなかったんですよ」
喜多先生「そうなんですね」
後藤先生「で、頭が…僕が言うのもなんですけどバカだから」
喜多先生「今、“頭が”って言ったな(笑)」
後藤先生「後期全部頑張って受けたら、単位をもらえると思ってたんですよ。だから俺はそれはないって言って、前期1個も受けてないならもうゼロだから、後期来ても意味ないよって」
喜多先生「でも後期は全部授業も出て、テストも受けて」
後藤先生「全力で講義も全部出て、頑張って頑張って、ゼロだったんです」
一同笑い
喜多先生「でも、2年の時と3年の時は、もうフル単位だったんですよ」
後藤先生「そんな話はどうでもいい。この…」
さかた校長「いやいやいや(笑) でも聞いたことないですよ、1年目にゼロって」
後藤先生「だから、キジハタの方が、まだ1年を棒に振ってない。希望がある」
こもり教頭「向き合ってるってことですよね」
後藤先生「ちゃんと頑張って戸惑って自分なりに進んでるから、これは絶対身になるけど、コイツみたいにただドブに捨てた1年もある。でもコイツは今、アジカンのギターを弾いてるというこの希望」
こもり教頭「なるほど。…なるほどって言ってもいいのかどうかもわかんないですけど(笑)」
さかた校長「いや、これは大きな希望ですよ!」
後藤先生「喜多先生もそうやって無駄にした1年があるけど、身になってることあるでしょ?」
喜多先生「そうね〜…」
後藤先生「ないのか」
一同笑い
喜多先生「戸惑ったりしてたよ、多分。その頃なりにね」

後藤先生「辛いけど、全世界的に大学生がみんな同じ悩みを持ってることだから、“私だけ特別じゃない”って思うと少しは和らぐかもなって思ったり」
キジハタ「はい」
後藤先生「あと、僕らもけっこうね、コンサートがなくなったりしたの、本当に不安だったし、音楽で食べてる人たちも、例えばさっき言ってたPAの人の仕事もなくなっちゃったし。
だから、全世界的にみんな戸惑ってるんで、あなただけじゃないと思いますよ。
だから、どうしたらいいんだろうね?」
喜多先生「と思うとね」
後藤先生「と思うと、やせ我慢だけど」
さかた校長「アジカン先生もお前と同じような感情というか、不安だったって思うだけで、気は楽になるよな?」
キジハタ「そうですね。すごく」
さかた校長「で、喜多先生の、1年間棒に振ったっていう…」
一同笑い
さかた校長「最悪、喜多先生のこともあるしって思うだけで、心に少しだけ余裕ができたと思うから」
後藤先生「“アジカンのアイツよりマシだ”と思って生きるっていうね」
キジハタ「(笑)」
喜多先生「そう思ってください。気が楽になるならね」
後藤先生「そう。俺でよかったら踏み台にしてくれてもいいって」
一同笑い
喜多先生「俺を超えて行け」
こもり教頭「俺を超えて行け(笑)」
後藤先生「もう超えてるよ。大丈夫大丈夫。なんとかなるさ、きっと」
さかた校長「キジハタは、卒業してからの夢とかあるの?」
キジハタ「高校生の頃から、ボランティアとかでよく豪雨災害のあった地域とかに行ったりとかしてたんですけど、大学で農業土木を勉強して、将来公務員になるとかして、そういう災害が起こりやすい地域とかに、何かしら貢献できたらなと思ってます」
後藤先生「これはもう、図書館通いがいいんじゃないですか? 本を読む。学問をやるって突き詰めちゃうというね。
災害史とか民族史とか、僕はけっこう好きなんですけど、その土地土地の話とか郷土史とかって図書館でいっぱい読めたりするから、今、逆に何もすることがなかったら、本当に本を読むチャンス。
大人になると本を読む時間がどんどん仕事に取られちゃうんで。そして、今が1番読んだものが入っていくと思います。だから、これはそういう時期なんだと思って、今は勉強した方がいいと思います。絶対に」

キジハタ「はい。頑張ります」
後藤先生「勉強には“孤独”がいいですよ。絶対」
さかた校長「キジハタ、だからね。今お前は明確な夢を持ってるし、後藤先生が言ってくれたように、時間があるからね。それを夢に向かって費やすってことで、一緒の夢を持ってるみんなたちよりも一歩先、二歩先にリードできるチャンスだと思うから」
キジハタ「はい」
こもり教頭「ピンチはチャンスにっていう言葉もあるぐらいですから、逆にこの時間を全部使ってやるぞ、ぐらいでいるのもアリだなって思いますね」
さかた校長「今話を聞いて、どう思ってる?」
キジハタ「まず、大学の図書館に行こうと思います」
後藤先生「最高。で、同じ思いで勉強してる人とかに会えるかもしれないしね」
こもり教頭「確かにね。そこでの出会いもあると思う」
後藤先生「前向きに捉えて、喜多君みたいにならないように、頑張って!」
喜多先生「そうね」
キジハタ「(笑)」
さかた校長「じゃあ、最後、キジハタに向かってエールを送ってもらっていいですか?」
後藤先生「そうだね。なんとかなるさ、大丈夫!」
キジハタ「ありがとうございます」
♪ ネクスト / ASIAN KUNG-FU GENERATION
今日の黒板

『大丈夫!!』
♪ ダイアローグ / ASIAN KUNG-FU GENERATION
コロナが落ち着いたらアジカンのライブに行くのが今の夢になったなぁ、、
アジカン先生、もちろん校長教頭も体調にはお気をつけて!!
本当に素敵な時間をありがとうございました〜!
女性/19歳/愛知県
2020-10-14 23:48
こもり教頭「やっぱり、どんな時であっても、どんな時代であっても、音楽って絶対に寄り添ってるじゃないですか。だから、今、辛い時に聴いた曲は、音楽はポジティブだけじゃない、ネガティブな記憶も呼び起こすかもしれないけど、それでも音楽っていうものがあるから。
今日聴いてくれた生徒も何か1個持って、共に歩んでいけたらなって改めて思える2時間でした」
さかた校長「アジカン先生、どうでしたか?」
後藤先生「今の話に続けるなら、自分のすごい好きな曲を聴くと、“こんなカッコいい曲、こんな美しい曲があるんだったら、この世って捨てたもんじゃないな”って思うよね。“生きる意味があるんだな”みたいなね。
俺たちも、そういう曲を頑張って作り続けたいなって、誰かのそういう曲になりたいなっていう気持ちがあるので。またライブで会えたら嬉しいですね」
さかた校長「曲でも“大丈夫”っていうのは伝わってましたけど、改めて後藤先生からの“大丈夫”って言葉を聞けて、なんか“大丈夫っしょ”って気が軽くなった生徒もいっぱいいると思います。みんなも“何とかなるさ”で一緒に生きていこう!」
さかた校長「それでは、SCHOOL OF LOCK!は明日夜10時に再び開校!」
こもり教頭「起立! 礼!」
さかた校長・こもり教頭・ASIAN KUNG-FU GENERATION先生「また明日〜〜〜〜〜!!!!!」
♪ 今を生きて / ASIAN KUNG-FU GENERATION

さかた校長の放送後記
「大丈夫」あまりにもロックで魔法のようだった。
こもり教頭の放送後記
今の自分を大切にしたい。 そう思って明日を生きて行こう。
聴取期限 2020年10月21日(水)PM 10:00 まで
Music 2020.10.14 PLAYLIST
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アジカン 両A面シングル『ダイアローグ / 触れたい 確かめたい』リリース「次の何かになるきっかけに」
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・ギター後藤正文さんと、ギターの喜多建介さんが、10月14日(水)放送のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」にゲスト出演。パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、7日(水)リリースの両A面シングル『ダイアローグ / 触れたい 確かめたい』について聞きました。