パリコレクション・レポート

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★パリコレ見ました!
ファッションデザイナーを目指す者としてすごく刺激を受けました!
私は小さい頃からずっと目指しているファッションデザイナーのお仕事と共に、今は自分を救ってくれた音楽ともなにか繋がりのあるお仕事もどうしてもしたいと思っています。そこでアーティストさんの衣装デザインができるのかなとは想像出来ていたのですが、デザイナーのコレクションの方にコラボしてもらえるんだというのは私にとって目から鱗のすごく新しい発見でした!アンリアレイジの服とコレクション全体に一郎先生の音楽が加わることでできる素敵な効果を画面越しに目の当たりにして、とってもとってもワクワクしました!素敵な時間をありがとうございましたm(__)m明確に目指せる目標がひとつ増えてすごくやる気をいただいたのでこれからまた頑張ります!!!
Bookworm♪
女/15/福岡県




山口「え、15才の女の子が?すごい!真面目だね。Bookworm♪ちゃんは、15才の時点でファッションデザイナーを目指しているというのはすごい有望ですね。確かにライブの衣装とかをデザイナーさんに頼んでデザインしてもらうっていうこともあるけど、先生が今回やったコレクションに音楽を作ったりして音楽とファッションがコラボするということもある。それ以外にも、いろんな音楽とファッションの関わり方みたいなのはたくさんあるので、Bookworm♪ちゃんのためにも、ファッションと音楽というのをテーマにサカナLOCKS!でも授業をやってみようかと思っています。」

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「サカナクションの山口一郎です、ボンジュール!先月9月に行なわれましたパリ・コレ……と言えば分かりますか?パリ・コレクションです。これは、パリで行なわれているファッションのコレクション。アパレルブランドが、洋服の新作のコレクションを発表する場所です。これはどういうことかというと、先生たちミュージシャンたちで言うと、アルバムを出すみたいなもんだ。それがファッションの世界では、春夏(S/S)と、秋冬(A/W)の、1年に2回コレクションをやっているわけですね。先生は2016年のANREALAGEのS/Sのコレクションの音楽を担当したということです。ファッションブランド「アンリアレイジ (ANREALAGE)」……これは、日本のブランドなんですけど。そのサウンドディレクションとしてパリに行ったのですが、これはね、USTREAMで生中継もされておりました。見てくれた生徒もいるかな?ちょっと遅い時間だったので、結構難しかったかと思うんですが。これはYouTubeでアーカイブ放送もされているので、いつでも見ることが出来ますよ。是非見ていただきたい。これは、デザイナーの森永(邦彦)さん、演出家の金子(繁孝)さんといろいろ相談しながらいろんな工夫をしました。それを今日は授業で説明していきたいと思います。」


■ANREALAGE 2016 S/S COLLECTION


「さて、今回のパリ・コレクションのお仕事は、9月末にパリで行なうということで、ツアーの直前だったんですね。なので、オファーをいただいたときに、先生も悩みました。だけど、先生は今のタイミングでやろうと思った理由は、こういうお話って「来年お願いします。次のタイミングが良い機会にやりましょう!」って言っても、なかなかその時にお話がくるかどうか分からないんですね。なので、先生は新しいことにもチャレンジしたかったし、『NF』っていう、サカナクション先生が最近やり始めているイベント……ファッションとアートと音楽を融合して音楽の楽しみ方を増やそうっていう、音楽から他のことをいっぱい知ろうっていうイベントを東京のLIQUIDROOMでやっているんですけど、そういうこともやり始めていた時期なので、そういうことをやり始めている人間だからこそ、深くファッションのことを勉強しないといけないなって。このタイミングでやらないともう無いなって思っていたので、ちょっと無理矢理でしたけど時間を作り、やらせていただきました。……正直、本当にスケジュールはタイトだったし、ツアー(SAKANAQUARIUM2015-2016 "NF Records launch tour")のリハーサルをしながらこの準備をするっていうのは想像以上に苦しかったですけど、なんとか乗り越えてきました。」

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「実際にどんなことをしてきたかというと、ファッションショーというのは生徒諸君見たことあるかな?ランウェイと言って、モデルさん……シュッとしたひとたちがヒャッとした服を着て、スタスタスタ……と歩いてきて、カッと回って戻っていったりするのを見たことがあるでしょう。あれをしている後ろで流れる音楽を先生は作ってきたんですね。しかも、作って納品、じゃなくてLIVEで作ったわけです。生徒諸君は、ドラムとかギターを持ってジャーンってやることだけをLIVEだと思っているかもしれないけど、そうじゃないんだぞ。ラップトップ(パソコン)2台でもLIVEと言えばライブなんだ。その場で演奏するわけだから。それを先生はAOKI takamasa先生……以前サカナLOCKS!でもDJの授業をやってくださった先生ですけど。そのAOKI先生と一緒にやってきたわけです。[ 2015年5月21日 & 2015年5月28日オンエア:DJ MIXの授業 (w/ AOKI takamasa)]」

「どんなことを先生が今回のショーでやったかというと、生徒諸君におなじみのバイノーラル……360度その空間の音を拾えるレコーディング技術があるという授業を以前やったぞ。このバイノーラル音源を流そうと。日本の音をパリで流そうっていうのをテーマにしてやってきたんですけど。生徒諸君は知っていると思うが、バイノーラル録音を体感するためにはヘッドホンが必要なんですね。つまりパリ・コレクションの会場で、ヘッドホンを使ってショーをやらないといけないわけです。会場にいるお客さんたち全てにヘッドホンを配り、音楽を聴いてもらうというコレクションをやってきました。これはちょっと、今までにはなかったことです。[ 2012年10月22日の授業:バイノーラルの授業 ]」

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「なぜヘッドホンをして、バイノーラルを使うことにしたかというと、ANREALAGEの森永さんが今回の服のテーマを「REFLECT」つまり、「反射」ということをテーマに服を作ったんです。生徒諸君、お父さんやお母さんが運転する車の助手席に乗っている時に、夜、ライトが標識に当たったときに、やけに光ってみえることはないか?あれはリフレクターって言うんだぞ。そのリフレクターの技術を使って服を作って、ケータイとかカメラのフラッシュをピカッと光らせて写真を撮った時に、光った時にしか見えない柄が出る服を作ったんだ。そういう普段は見えないものが、あることをすることによって見えたりするっていう二面性みたいなものを、「鏡は自分を映す」というテーマで作ったんだ。じゃあ、そのふたつの世界を音楽でも作ろうということで、先生は森永さんにバイノーラルの技術を説明し、ショーをヘッドホンでやりたいんですと提案してみたところ、それは面白いですねって言ってくださり、実現しました。」

「サイレント・ディスコっていうパーティがあって、ヘッドホンをしてクラブミュージックを楽しむというパーティが、日本ではSUMMER SONICとかでもありますし、海外でも行なわれているんですけど、その人たちにヘッドホンを500個、その技術ごと貸してください!ってお願いして、パリにその技術を持ち込んでやりました。いろいろ難しい部分もありましたけど。パリ・コレに来ている人たちは、オシャレなハイソな人たちが多いので、でっかい帽子をしている人たちが多かったらどうしようとか(笑)、ヘッドホンをしてくれなかったらどうしようとか、いろんなことを考えて。低音だけ出るサブ・ウーハー……大きいのを8発用意して、ヘッドホンをしていない人は低音だけで聴けると。で、ヘッドホンをしている人はバイノーラル・サウンドを駆使した音楽を聴けるという。ヘッドホンをしている人もしていない人も、同じショーを見ているのに音の世界が違うという二面性を表現してやってみました。」

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「実際にパリ・コレのお仕事をして感じたことは、やっぱり、会場にいる人はみんなオシャレだね(笑)。その中に自分がいるということに対する良い違和感みたいなのも感じたし、自分たちとここにいる人たちとの違いも感じたけど、音楽という分野で、こういうファッションに対してすごく知識がある人たちに対しても驚かせることが出来るんだっていう自信が湧きました。一緒なんだなーと思って。オシャレで見た目が素晴らしい人でも、音楽に対してハイセンスで自分たちの音楽に対して、「ケッ、私はそんな音楽なんて聴かないわ。」っていうんじゃなくて、自分たちがしっかり磨いてきたことを聴いてもらえば、通用するんだなってことが分かりました。それは日本に限らず、世界でも。意外と近いなって思いましたね。感覚の違いはもちろんあるんだろうけど。それは本当に、パリ・コレやってみて良かったなと思ったことのひとつです。」

「強行スケジュールでしたが、いろいろ面白かったですよ。まずね、『情熱大陸』がびったり同行してきたんですよ。……そうなんです。サカナクション先生は、なんと今『情熱大陸』に密着されています。びったりですよ。僕らは3日くらい寝ないで制作していたんですけど、靴下も履き替えず、びったりついてきてくれていて(笑)。もう仲間になっちゃいましたね。先生にとってもすごく緊張感のある時間だったので、いてくれたのはすごくありがたかったなと思いました。また、こういうパリ・コレに限らず、ファッションに限らず、音楽と他のものを結びつけるタイミングに、先生たちはそういう機会をいただけたらどんどんチャレンジしていきたいなと思っています。映画音楽も楽しかったし。生徒諸君に新しい音楽の伝え方みたいなのを、先生を通して教える……って言ったらおこがましいけど、知っていってもらえたらと思うので、先生は体力が保つ限り、楽しみながら頑張っていきたいと思います。」

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さて、授業もそろそろ終了の時間です。

「今回、生徒にパリ土産を買ってきました。……落ち着け。生徒諸君、落ち着け。パリ土産ということで、生徒諸君が何万人これを聴いているのか知らないが……1個しか買ってきていません!忙しかったし。パリと言えば、エッフェル塔。知ってるか?エッフェル塔。このエッフェル塔のちょっと重ための、大理石に乗っているシュッとしたやつ。これを生徒1名にプレゼントしたいと思います。」(※プレゼントの受付は終了しました!)

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さて来週は、パリ・コレでもお世話になりました、ANREALAGEのファッションデザイナー、森永邦彦さんをゲストにお迎えします!『音楽とファッション』をテーマに、山口一郎先生と対談していきます。お楽しみに!

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