「……はいはい。もう1回聴いてみましょうか。(もう一度聴いて……)はいはい。聞こえるね。何かしら聞こえたね。これは……理屈っぽくてモテない、オリコン1位にもなったけどまだ結婚もできない(笑)、サカナクション山口一郎先生が感じたことを発表します。」
「これは……幽霊の声ではない!」
「多分コーラスだね。コーラスの人の声。それがディレイやリバーブ(音響効果)で濁っているというか滲んでいるのね。これは先生の予想ね。普通は、メインの歌を録ってからコーラスを入れるのよ。だけど、多分トラックの状態で歌が入る前からコーラスが入っていたんじゃないかな。で、後から歌を入れたのよ。絢香さんの声ってすごい特徴的でしょ。良い声しているし。こういう歌ものの人たちって、声の音量をグインとあげるのよ。声のレベルを上げるから、コーラスとのバランスに差がつくのね。だから一聴するとコーラスが入っていないように聴こえるでしょう。だけど、先生はずっとコーラスが入っているのが聴こえていたから。だからこれは幽霊ではない。なぜかというと、メロディがあるもんね。しゃべっている風だったら、まだ、怖ってなるけど、これはもうコーラスねって感じでしたよ。」
「では、そこのところを、EQと言って……前も授業でやったけど、生徒諸君は覚えているか?音の帯域を聞きたいところだけ飛び出して聞かせる技術をサカナLOCKS!の職員は持っている。元DJだから!その、サカナLOCKS!の職員がEQで特徴的に仕上げたものを聴いてみるぞ!」
♪ 三日月 / 絢香 (EQで気になる音域を持ち上げたバージョン)
「……ほらね。完全にバックコーラスの女性がマイクの前でリズムをとりながら歌ってたでしょう?結構いい声だったもんね。……ということで、これは幽霊ではない!ほら怖くない。ビクビクしていたか?生徒諸君。どんどんミュージシャン目線で検証していくぞ。次。」
「B’zさんの「東京 -Mixture mix-」。1995年 アルバム『B'z The Mixture』、これはベスト盤ですね。それに収録されている曲です。このアルバムのバージョンのみ、ギターソロ中(2’50”~)変な声が入ってるという。ボーカル稲葉さんのフェイクやシャウトではないっていう……フェイクっていうのは「ウッ!」とか「アッ!」っていうやつね。そういうのではないやつが入っているらしい。聴いてみましょう。」
♪ 東京 -Mixture mix- / B’z (アルバム『B'z The Mixture』)より
「……どこや!(笑) どこに入ってた?どの部分だ?その部分だけちょっと聴かせてもらえますか?
(もう一度聴いて……)
「ヒュッってやつ?はー……。これは幽霊の声じゃありませぇん!」
「これはどう考えてもギターの弦をきゅっと触った音なのよ。これはギターを弾いている人なら分かるね。ギターを弾いたことがない人は何このヒューって音……ってなるかもしれないけど。松本さんとか上手い人はそれも含めてプレイしてるからね、その音も。"ゴースト"っていうんだけど。……はっ。……ゴーストっていうんだよ、そういうのを!ドラムでもあるんだけど。音として認識されない音、それもグルーヴの一部として捉える。そういう音を音楽業界やレコーディング業界ではゴーストと呼ぶんだよ。……これは、オバケのほうのゴーストじゃなくて、音楽業界的なゴーストの音であってオバケではない!(笑) これはもう……松本さんに謝らなきゃいけないレベルだぞ。」
「……もう少し手ごたえのある、歯ごたえのあるやつがきてほしいなー。なかなか今回は渋いぞ。この理屈っぽくて、最近は家でどんなパジャマを着るのかが楽しみな(笑)、35歳の理屈っぽさナンバー1の好青年からすると、これは全部オバケではないね。」
「サカナクションにもそういう風に話題になった曲もある。「Ame(B)」って曲もだけど、「目が開く藍色」という曲で、「ホゴォッ!」っていう音が入っていますけど何ですか?ってTwitterで話題になったことがある。ちょっと聴いてみるか?」
■ サカナクション 「目が明く藍色」
(※この動画上では、6’18”~ の部分)
「聞こえたか?ホゴォッ!って (笑)。もう1回聴いてみるか? (もう一度聴いて……) ホゴォッ!って言ってるな。これは先生の声なんだけど。こういうことがあるのよ、レコーディングでは多々。これは、「ここ!」って言っているのね。ドラムの江島に合図しているのよ。レコーディング中に、ここの展開で変わるから、その前にドラムのフィルを入れてくれよって。エジーが分かっていなさそうに叩いていたから、「ここ!」って言ったのよ。その声をそのまま残しているの。テンションを保つために。そういうことがレコーディングでは多々あるので、一概にもあなたたちが怖い声とか怖い音って言っているのは、レコーディングで入り込む音だったりするんだけど……世の中には絶対に謎の解けない怖い音源もあるのです……。前回の特集のとき、怖いっていう人が多かったからちょっと優しくしてみたんだね。優しくしすぎたかな、どうも。カルトクイズは難しくしすぎたけど(笑)。あくまで僕が言っていることは仮説であって、本当に幽霊の声かもしれないし、幽霊の声じゃなくても言ったことが違うかもしれない。だけど、こういう風に話をすると、どうやって音源が作られていくのかが解説できるのでいいなと思います。」
「まあ、世の中解説できないことがたくさんありますからね。先生もUFOを見たことがある。オバケはないけど。UFOあるよ。結構低い位置を飛んでいたね。車を運転していたのよ。先生は窓のゴミ、汚れだなーと思って、不思議に見えた……と思ったら、ピュン!って雲を引いていなくなったの。……先生、思わず、一人だったけど「あっ!!!」って言ったね(笑)。あれは多分……U・F・O!」
「そして、ここで生徒のみんなに新しい宿題を出したいと思います。以前、人類初の月面ロボット探査レースの日本唯一のチームを応援するプロジェクト『au × HAKUTO MOON CHALLENGE』にサカナクションが参加されることが発表されていましたが、来週このことに関して発表ごとがあります。ニュースなどを気にしていてください。何やらかんやらでドンと出るぞ。そして、宿題なのですが、生徒のみんなが「宇宙」や「月」と聞いて思い浮かぶ曲を教えてほしいと思う。とりあえず、BUMP OF CHICKEN先生の「天体観測」は禁止だぞ!(笑) あれ多分いっぱいくるだろうから、あれは禁止にしておいて、「宇宙」や「月」と聞いて思い浮かぶ曲を教えてほしい。もちろんサカナクション先生の曲もOK。どういうところに宇宙や月を感じるのかを教えてほしいと思う。生徒諸君が宇宙や月をどう思っているのか音楽で知りたいと思うので、宿題を提出してください。」
宿題の提出は、[⇨ コチラ]!
LOCKS!SCHOOL OF LOCK!の講師陣
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