「"もしも" の『一問一郎』」

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2021年7月30日(金)PM 10:00まで




先日、およそ2年ぶりの全国ツアー開催を発表したサカナクション先生。2021-2022年、6会場12公演のアリーナにて行われます。



サカナLOCKS!のオープニングは、毎回、山口一郎先生と職員(カヲル先生)の雑談からスタートしていますが、今回はコロナ禍で生活する日々が続いている中で、音楽にまつわる話で最近思っていること───

山口「絶賛コロナ禍でね。これどうなるんですかね……。実は、年末から年明けにかけて、アリーナツアーをやれたらいいなって、チーム全体で動いているんですけど、年末とかはどうなっているのかも分からなくなっていますよね。」
職員(カヲル先生)「ミュージシャンって、ライブできるかなって思って、ちょっと先を見越してツアーを組むじゃないですか。発表したらまた中止になったり、発表する前にできないよねってなっちゃったりとか、形を変えてやるとか……すごい続いているじゃないですか。皆さん、メンタル大丈夫かなってちょっと思うんですけど……」

山口「音楽って、ミュージシャンだけじゃなくて、本当にいろんな業種があるじゃないですか。その業種によってダメージって違うと思うんですよね。あと、所属とか。フリーでやっている人と会社でやっている人で全然ダメージ違うでしょうし、会社経営者とその社員でも全然違うでしょうしね。だから、一概に音楽のダメージって一言で言えないところはあるんですけど。ただ、音楽業界だけじゃないじゃないですか、苦しいのって。お客さんも生活が辛いわけですよね。だから、今までの一本のライブに対するお客さんの気持ちって全然違うと思うんですよ、いろんな意味で。一本のライブの価値が違ってきているのに、規模をちょっと縮小したりとか、演出を抑え目にしなきゃいけないとか、クオリティ、規模を下げなきゃいけないのに、チケットの値段は上げなきゃいけないっていう……そこの葛藤もあるんですよね。」

職員「あー……」

山口「音楽業界だけの話をすると、コロナ禍で起きていた負の連鎖みたいなものを一回ドロップアウトしないとだめな気がしますよね。」

職員「ドロップアウトっていうのは?」

山口「つまり、ツアーをやる、そのために1年先の会場を押さえる……押さえるはいいけど、キャンセルになるかは分からないままやっていく、会場の人数を半分にする、チケットを値段上げなきゃいけない……っていう、ネガティブ、ネガティブ、ネガティブでライブをやっていかなきゃいけない状況を一旦ドロップアウトする中で、リスナーにも、音楽業界的にも、何か新しい取り組みとして、コロナ以降でも使える新しいシステム、表現方法を見つけなきゃいけないっていうのは、僕はずっと前から思っているんですけど。それを積極的に取り入れていかなきゃいけないんじゃないかなっていうのは、より感じているんですよね。」

職員「うん。」

山口「何よりも一番重要なのって、今までのシステムとは違うシステムで音楽を伝えていく、表現するっていうことを見つけることなんじゃないかなって気はするんですけどね。」

職員「見つけて、提案する。」

山口「そう。それって発明だから。コロナ以降も使えるんですよ。」

職員「うん。このチケットとっても、また中止になるかもな……みたいなことを思っているかもしれないですよね。」

山口「だから、すごい特別なものになっちゃっているんですよね。」

職員「それは、『NF OFFLINE』のライブツアーで感じていますか?」

山口「めちゃめちゃ感じていますし、やっぱり、感謝を伝えるっていうコンセプトでやって、採算度外視でやったんですよ。ただ、ツアーは大赤字ですけど、その前にオンラインライブを披露したことで、ライブに行けない人も、コロナの影響を危惧してライブ会場に行けない人も、家庭の事情で行けない人も、みんなが見られる環境を一個作ったことで、そこで得た収益がリアルライブの赤字補填にできるので、全体としては大丈夫っていう。ひとつそういう表現方法を付加することで、今までと変わらない、今までよりラグジュアリーなライブを提供できる可能性が生まれているっていうか。だから、僕はそれが僕らの答え……このコロナ禍で、音楽を発信していく上でのひとつの答えになっているのかなって気がしているんですけどね。どんな業界も、今試行錯誤しているんだと思います。」

職員「うん。」

山口「でも、最近本当に思うのは、みんなストレス抱えているんだなって。すぐ炎上するし(苦笑)。サカナLOCKS!でも、ネタバレの話をした時に、僕がネタバレを気にする人は古いって言い方をしたことに傷ついちゃった人もいたらしくて。僕ら発信する側も気をつけなきゃいけないなって思うところもあるし、説明できる時代だからこそ、ちゃんと説明していかなきゃいけないなって気がします。」


今回の授業は、一郎先生がどんな質問にも答えていく【 一問一郎 】の授業をお届けしていきます。

山口「はい、授業を始めますから席に着いてください。Twitterを開いている生徒はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている生徒は、サカナLOCKS!のインスタアカウント(@sakanalocks_official)をフォローしなさい。授業が始まりますよ。今回は、生徒からの質問にNGなしで答える『一問一郎』をお届けします。音楽のこと、音楽以外のこと、なんでもOK!質問にはタブーなしで答えていきます。……しかしね、みんなは真面目だから際どい質問が来ないのは知ってる(笑)。際どいのがきても答えるつもりはあるんだけど、みんなあんまり際どいのはしてこないから。ギリギリのところを狙ってもいいんですよ?このコーナーはね。」

「今回は、リモート授業ということで、目の前にカードはないんです。僕が数字の1から5までのどれかを言うと、あらかじめ用意されていた質問がオンライン会議アプリの画面共有を通じて現れるという仕組みになっております。そして、今回の質問は、"もしも"というキーワードがあった質問を集めているそうです。じゃあ早速、"もしも"の一問一郎をやっていきましょう!」

「じゃあ、やっぱり数字は……一郎の1からいってみましょう!」


Q:もしも、年内にアルバムをリリースするというのが本当なら、どんなアルバムになりそうですか?また、山で例えたら今何合目?
佐賀県 15歳 魚民トモ


「魚民トモ……僕は、魚民トモに質問するぞ。登山に魚民トモが行って、一合目から登っていくわけじゃない。一合目から二合目までは調子良く登っていて、二合目から四合目に行くまでにすごい辛くなってゆっくりになる場合もあるじゃん?だから、何合目って例えても、ペースが違うからまず何の参考にもならないっていうことがひとつね。で、どんなアルバムになりそうかっていうのも、作っている最中だから、今現時点のことを話しても説明できないじゃない。もしできているんだったら、こういうコンセプトで、こういうものだよって言えるじゃん。あの……アルバムの話をするってなると、一郎先生もすごくセンシティブな気持ちいなっていくから(笑)。厳しくなっていくよ、この質問は(笑)。以上!」

「次いってみよう。じゃあ……3いってみましょう。」


Q:もしも、今100%の有観客ライブが行えるとしたら、サカナクションはどんなライブを行うと思いますか?
東京都 18歳 進撃のミオ


「こんなの……いつも通りのライブをやりますよ。いつも通りの最高のライブをやりますよ。どんなライブっていうのは、もっと具体的に演出とかの話をしてほしいってこと?……それは、次のライブをやる上で、アルバムならアルバム、シングルならシングル……そのコンセプトに合わせた演出になっていくわけだから、今現時点でこういう風にやりたいっていうのは言えないじゃない。だから、すごく大きなことを言うと、6.1chサラウンドでやっていたように、音響は素晴らしい環境でやりたいし、演出はみんながびっくりするようなことを必ずひとつは持ち込みながらすごいライブをやると思いますよ。赤字になるやつ(笑)。どっちにしろ赤字になるから、サカナクションは。コロナ禍だろうが、コロナ禍じゃなかろうが、どっちにしろ赤字バンドだから(笑)。そんなライブになると思うから、楽しみにしていて欲しいと思います。……大丈夫かな、そんな感じで。」

「ちょっと一発目の質問が癪に触っちゃったから、全部が強めになっちゃってるけどね(苦笑)。次いってみよう。じゃあ……5!」


Q:もし、一郎先生がサカナクションではないバンドを組むとしたら、どんなバンドがいいですか?
神奈川県 14歳 バンビと小娘


「そうね……どんなバンドがいいか……。いや、もうバンド組まないでしょ、サカナクションやめたら。だって、サカナクションをやめるとなると、ゆらゆら帝国がやることなくなったって言って解散したように、我々もやることなくなったって思って辞めるわけだから。一からバンドを組んで、スタジオ入って……って気持ちにならないだろうし、先生たちのポジションって中堅だから、中堅の我々がバンドを辞めて……辞めずとも、バンドを組むってなると、本気度が違ってきちゃうから。やってきたことを全くやらないってなるから、違う種類になりすぎちゃってあんまりイメージが湧かないなって思いますけどね。だから、どんなバンドがいいかっていうと、サカナクションみたいなバンドをまたやりたいって思うんじゃないですかね。まだやる気もあるのにサカナクションが続けられなくなったっていう前提で、もう一個バンドを組まなきゃいけないっていうケースはないと思うから。そうなると、やっぱりサカナクションみたいなバンドを組もうって思うんだと思う。僕はサカナクションの一番のファンですから。そう伝えたいと思います。」

「じゃあ、次は4!」


Q:最近、ミュージシャンの俳優デビューが相次いでいますが、もし一郎先生が俳優をやるならどんな役がいいですか?
岩手県 17歳 やわらかフェイス


山口「もう……お前……本当な……。先生は、何度となく、俳優はやらないって言ってるわけ。俳優に命をかけてやっている人たちを知っているから、ミュージシャンごときの僕が俳優をやるのは失礼だと僕は思うから、俳優の仕事はやらないって言っているのにも関わらず、俳優をやるならどんな役がいいですかって聞いているのは、たばこ吸わないのに『たばこを吸うならどの銘柄がいいですか?』って言っているようなもんだからね。これは質問が的を得てない。やらないって言ってるんだから。やらないって言ってるのに何の役をやるのって言ってるんだから(笑)。一個言うとしたら、『釣りバカ日誌』のハマちゃん役だったらやるよって僕は思ってる(笑)。西田敏行さんがやってた役ね。あのオファーがきたら僕はやる。100%全力で、バンド活動を一時ストップしてでもやるけど、そんな未来線はないじゃん。この日本に、サカナクションの山口一郎が『釣りバカ日誌』のハマちゃん役をやるっていう世界線はないから。やらないよね。敢えて言うなら、『釣りバカ日誌』のハマちゃん役ならやりますと言っておこうかな(笑)。」

「じゃあ、次。最後は2番。」


Q:もしも、一郎先生がアイドルをプロデュースするなら、どんなコンセプトのアイドルにしますか?
栃木県 19歳 黄色い閃光


「あー……これはな……そうね……。でも、今ここでこんなコンセプトでこういうことをやりたいって僕ごときが言っても、もうそういうアイドルいるじゃん。もういますよって言われると思う。例えば、昭和のアイドルっぽい感じをリバイバルでやりたいって言ってもそういう人たちはいると思うのよ。そうなるともうちょっと抽象的な表現になっていくじゃない。アイドル界の中でも少しアナーキーな存在……とか言っても、イメージ沸かないじゃん。だから、現時点で僕ごときがアイドルをプロデュースするとしたらって言っても失礼な感じがするかな。ただ、アイドルだけじゃなくても、プロデュースをすることになる場合、その人の才能に僕が惚れていないと。売れる売れないじゃなくて、この才能に関わってみたいって思う人がいれば、それに対して関わっていって、道標じゃないけど……背中を押してあげることはできるんじゃないかなって気がする。自分が型を作って、そこにピースをはめて、さあデビュー!っていうのは、僕には向いてないんじゃないかなと思いますね。だから、本人の個性を押し上げられるようなアイドルグループだったらやれるかもしれない……かな。」

「……結論、一郎先生に"もしも"は通用しない(笑)。なぜならば、偏屈おじさんだからです!(笑) もしもとか言ってる場合じゃないよって言うから。だから、一問一郎に質問をぶつけてくる生徒諸君、気をつけてね(笑)。ぐいぐい詰めていくからね。特に、リモートで家でリラックスして授業してる場合はぐんぐんいくから(笑)。」

ということで、今回の授業も終了の時間となりました。

「ごめんね、質問してくれたみんな。"もしも"っていうところに僕が引っかかっちゃったのかな。それで強めになってしまったかもしれない。でも、一人で勝手にプロレスしているような感じだから。強く言い過ぎているのは本気じゃないからね!その辺は理解してもらえたらと思います。でも、質問に関してはみんな真面目ですよ。先生的にはもっと際どい質問をしてくれると、ぐっと入り込んで答えられるかもしれないからね。相談でもいいですからね。『こんな状況で、私はこうしました。一郎さんならどうしますか?」っていう質問にも答えますからね。」


一郎先生に聞いてみたい質問 (や相談)は、[サカナLOCKS!掲示板][メール]で送ってください。お待ちしています!

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