衆院選直前!“未来”の授業!

「これからの未来に大きな影響を与える」と言われている、衆議院選挙まで、あと3日。
この学校の生徒には、選挙権がまだ与えられていないけれど、政治がつくりだす未来を生きるのは、これから大人になる10代のキミたち。
つまり、この選挙の先にあるのが、キミたちの未来。
 
今夜はそんな生徒のみんなへ向けて、政治のスペシャリストを迎えて、『政治』に関する授業をお届け!
 
『未来の鍵を握る3つの質問』
「10代のキミに選挙権があったら、選挙に行く?」
「今の日本が抱える問題って何だと思う?それは、どうすれば解決できるんだろう。」
「今の政治を動かしている大人へメッセージを!」
 
これらの解答を紹介しながら、未来について考えていきます。
 
そして、今夜はオンエアする曲の“選曲権”を生徒のみんなに託します!
キミの想いを代弁する曲や、政治家に向けて、そして同時代を生きる仲間に向けて、届けたい音楽を選曲してほしい!
 
政治にまつわる、素朴な疑問や質問も受け付けています。
 
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今夜のSCHOOL OF LOCK!は、10代のみんなと一緒に、政治と未来について考えていきます。
 
衆議院選挙まで、あと3日!
今回の選挙は、「これからの未来に大きな影響を与える」って言われてるんだけど…
その“未来”を生きるのは、ここにいる生徒のみんな。
 
つまり、この選挙の先にあるのが、“みんなの未来”。
だとしたら、この学校でもこの話題を避けて通るわけにはいかない!
そう思って、今回の授業をすることにしました。
 
今日の授業のために、この学校の生徒に向けて、SCHOOL OF LOCK!のサイトで『政治』にまつわる質問をしていました。
それが、『未来の鍵を握る、3つの質問』
 
今日の授業開始までに、生徒のみんなからたくさんの答えが届きました!
みんな、本当にありがとう!!
 
みんながくれた、その答の一つが、最初の黒板です。
 
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『 77.1% 』
 
これは、3つのうちの1つ目。
「10代のキミに選挙権があったら、選挙に行く?」という質問に対して、「行く」と答えた生徒の割合です。
77.1%は結構多いな…!!
 
今日はこうやって、みんなからもらった答えをもとに、2時間丸ごと、政治と未来の授業をしていきます。
 
そして、今夜オンエアする曲は、生徒のみんなにゆだねます。
選挙権ならぬ、“選曲権”!
 
キミの想いを代弁する曲、政治家に向けて、そして同時代を生きる仲間に届けたい音楽を選曲してほしい!
 
 
♪ ラブソング / amazarashi
(千葉県18歳 RN ちょこれいといれっとの選曲)
 
 
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さて、政治と未来の話をしていきます…が!
 
校長・教頭2人だけでは心細いので…
今日は、“政治のスペシャリスト”に来てもらっています!
 
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東海大学 政治経済学部 政治学科 秋本 富雄 准教授!!!!
 
秋本先生は、以前この学校で授業をしてくれた、ミスター・カワカミやドクター・アキヤマと同じ学校の先生。
 
(なんと!秋本先生の息子さんがSCHOOL OF LOCK!の生徒だということが判明!! いつもお世話になっております!)
 
大学では、政治の一般的なことから、秋本先生の専門分野であるイギリスの政治やヨーロッパの政治について講義をしているとのこと。
今夜は、政治のことについて、秋本先生にたくさん質問していきます!よろしくお願いします!!
 
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まず、今日の授業のために、この学校の生徒から『未来の鍵を握る、3つの質問』を募集していました。
 
その中の1つ、「10代のキミに選挙権があったら、選挙に行く?」という質問に対して、77.1%の生徒が「行く」と答えています。
 
とーやま校長「この結果は、先生にとっては多いですか…?」
 
秋本先生「驚きましたね。今、新聞社や様々なところで世論調査をしてるんですけれども、基本的には“行く”と答える人が60%台半ばなんです。それと比べると多いなと思いましたね」
 
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例えば、実際に選挙に行ったとき。
たくさんの政党がある中から、何を基準に選ぶべきなんだろう…?
 
秋本先生「まず、“原発のことについて”と限定して考えてもらうと、基本的には原発を新しく作ることはできない、ということだけは確か。それを前提条件として考えたとき、次に考えることは、再稼動するかしないか。
でも現実には、すでに再稼動している発電所はあるわけじゃないですか。その後、実際に再稼動する発電所を増やしていくのか増やしていかないのかということについて、それぞれの政党が判断せざるを得ない状況に追い込まれたとすると、実はなかなか難しいんです。
“○年後にやめます”とは言っているけれど、もし、中東で戦争のような非常に厳しいことが起こったときに、石油や原油の価格は一気に上がったりするわけです。それを使って実際に発電をしている「火力発電所」で、たくさん発電していかなくてはならないとすると、払う電気料金もどんどん増えていってしまうじゃないですか。
そう考えると、日本の経済やそういうところで、実際にたくさん電気を使って生産を行っているような工場は、ずっと日本で生産していこうと思うかな…?と。
とすると、原子力発電所の再稼動を決めるのは、そのときそのときの状況で判断しなければならないんです」
 
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とーやま校長「例えば、自分が望む公約を打ち出している政党があって、その党に投票したとして、その党の誰かが受かったとする。でも、その議席数が他の党より少ない場合、その党が受かったとしても、果たしてその公約は反映されるのか?という疑問もあるんですよね」
 
秋本先生「それは非常に重要なことですよね。小さいところは候補者の数が非常に少ないので、どんなにたくさんの人が当選したとしても、議会の中で過半数にならない可能性が非常に高い。
そうなると結局、過半数を取ることを狙っている政党が、どんなことを言っているのか?ということになってくる。言い方を変えると、党首の人が総理大臣になる資格を持っているような政党の中から選択しなければならない、ということになってしまう。」
 
とーやま校長「なるほど…!」
 
 
♪ さよならロストジェネレイション / ASIAN KUNG-FU GENERATION
(大阪府15歳 RN 水上の弾丸、石川県17歳 RN 電気泥棒の選曲)
 
 
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RN みなみのこ 富山県 18歳 女
 
もし憲法9条が改正されたら、戦争できるようになっちゃうんですか?
 
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秋本先生「今の憲法で、はっきりと決めていることは、日本が自分から戦争を仕掛けることは絶対にありません、ということ。ただし、他の国が日本を攻めてきたときには戦う、というふうに解釈しているんです。
実際に、憲法9条を変えようという人たちには、色んな考え方の人がいるけれど、1つキーになっているのは、“集団安全保障”という考え方です。わかりやすく言うと…どこか1つ自分の領土を無理やり広げていこう、などと悪いことを考えている国があったとすると、それに対して、みんなで一緒に対処しましょうという考え方。
ただ、それは国連の考え方で、今、集団安全保障は色々なあり方があります。
 
例えば、日本がアメリカと同盟を組んでいるとすると、アメリカがもしどこかの国に攻められたとして、日本に助けてほしいと言ってきたときに、今の状況だと日本は、“後方支援”といって、物資を補給したりすることまではできるけど、戦場に行くことはできません、ということになっているんです。
ところが、国連の考え方と同じように、これから日本も集団安全保障の考え方を採用して、例えば、アメリカと同盟関係を続けていこう、と思うんだったら、アメリカが攻められたとして、日本に助けてくださいと言ってきたとき、戦場に行くこともありうるかもしれない。
それはもちろん、例えば日本がどこかの国に攻められたとき、アメリカに助けてくださいと言ったら、アメリカの兵隊さんは助けに来てくれる、ということでもある。
 
ですから、集団安全保障の考え方を、国連で言っているような形で、日本の憲法9条の中に位置づけることになると、戦争する可能性もあるということですね」
 
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とーやま校長「さっきの話で思ったんですが…議員が多くない党に投票するという行為は、あんまり意味がないんですか?」
 
秋本先生「そういうことは、選挙制度の問題と非常に関係があるんです。
日本の衆議院の選挙制度は、1つは“小選挙区”という、その地域の代表を選ぶ選挙があって、それは候補者の名前を書く選挙。もう1つは、“比例代表”という制度で、それは政党を選ぶという選挙。さらに、比例代表というのは、それぞれの政党が獲得した票の数を、なるべく正確に反映する形で、それぞれの政党が議席を取れるという制度なんです。
 
そうなってくると、例え小さい政党であっても、自分たちの取った票数の割合分は議席が取れるということです。
それがポイントになってくるんですが、例えば、もしどこの政党も過半数が取れなかったら、1つの政党だけでは政権を作ることはできないんですよね。そうすると、“連立政権”と言って、どこかの政党と組まなければならない。そのときに、どこの政党と組もうと思うか。
例えば、もし選挙で1番だった政党と2番だった政党が組んだとすると、すごくたくさんの人たちが政権に関わることになりますよね。そこで、大臣をどういう形で分け合うのか?ということを考えると、1番目の政党と2番目の政党をお互いに分けることになるので、せっかく1番目の政党になったとしても、半分くらいしか大臣がまわってこない、ということになってしまいます。
なので勝った党は、連立政権を組むときに、なるべく少ない数の党と組んで過半数になればいいなと考えるわけです。
 
そのときに、ただ組むわけではなく、お互いに話をして“政権で何をやるのか”をちゃんと約束をする。
そうすると、小さい政党が“これだけはやってほしい”と思っていることは、ちゃんとやらなければならない、ということになります」
 
よしだ教頭「その小さい政党の考えもちゃんと組み込まれる、ということですね」
 
秋本先生「そういうことです。なので、小さい政党でも当然いる意味があるということです」
 
 
♪ ギルド / BUMP OF CHICKEN
(宮城県14歳 RN 足のない幽霊の選曲)
 
 
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RN 純じゅん 静岡県 18歳 女
 
どうして選挙権は二十歳以上の人しかないの?
 
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秋本先生「憲法を改正するときには、最後に“国民投票”を行うことになっているんですけれども、その国民投票については、18歳以上が選挙権を持っているんです。ですから、なぜ他の選挙権が18歳以上じゃないのか…その根拠はよくわからないということになってきているんです。
そこで、“18歳以上”という形で年齢を下げてもいいんじゃないか?という意見は出ているんですけれども、今回の選挙において、そのことをはっきりとマニフェスト等に書いている政党はないですね」
 
 
ここで…そろそろ最後の黒板のお時間になりました。
 
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今夜は、秋本先生に黒板を書いていただきます。
 
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『 みんなの夢 わたしの現実 』
 
政治というのは、基本的には“未来をつくっていく作業”です。
それは、みんなの夢を叶える作業でもあります。
 
ただ、問題はその“みんな”とは何か?ということでもあります。
 
“みんな”とは、一人ひとりから始まることで、
一人ひとりが自分でものを考えて、自分自身の現実を見つめながら、“社会はこうあってほしい”と考えていく。
 
政治はみんなの夢を実現するけれど、
そのために政治家を選ぶのは、一人ひとり、個人です。
 
個人が自分でものを考えるためには、まず自分の現実を見つめなければならない。
 
つまり、自分の現実から始まって、ものを考えて、自分自身の夢、そして将来の世代の夢を考えていく。
 
それは結局、次の世代の皆さんにかかっているということになります。
 
 
♪ 未完成交響曲 / ONE OK ROCK
(茨城県14歳 RN luckya-nya、三重県16歳 RN 完全感覚ドラマーの選曲)
 
 
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とーやま校長「選挙になかなか興味を持てない自分がいて…俺のせいでもあるなと思いました。俺が行かなかったから、こういうことになってるんだな、ということをもっと思いたい。
これを聴いてるみんなも、俺の意見を押し付けるわけではないけど、そういうことを思ってほしいなと。
自分が選挙に行って、自分の想いを誰かに伝えたい。そしたら、それが国会に行って、日本がよくなるかもしれないということじゃないですか。小さなことかもしれないけど大事なことだなと、先生のお話を聴いて改めて思いました」
 
秋本先生「ありがとうございます。
日本は、どこの国も経験していないような事態に直面しています。少子化や高齢化…そんな問題を抱えている国は、世界のどこにもないし、歴史的にもないんです。
そうなると、本当に自分たちでものを考えていかなければならない。そのきっかけが、“選挙に行く”ということですよね」
 
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秋本先生!
今日はわかりやすい授業、ありがとうございました!!!!
 
 
そして最後は、一番多くの生徒が選曲してくれた、この曲!
 
 
♪ マニフェスト / RADWIMPS
 
 
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【オンエアリスト】
22:07 ラブソング / amazarashi
22:27 スターライトパレード -CAN'T SLEEP FANTASY NIGHT Version- / SEKAI NO OWARI
22:43 さよならロストジェネレイション / ASIAN KUNG-FU GENERATION
23:13 時の針 / Perfume
23:40 ギルド / BUMP OF CHICKEN
23:49 未完成交響曲 / ONE OK ROCK
23:53 マニフェスト / RADWIMPS
 
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【FAXイラスト】
 
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RN うるりんぞ
 
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RN ろすとちきん(仮)
 
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RN コナ
 
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RN \実志華/
 
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俺が、君が、変えられるし、変えないとダメなんだな。
 
校長のとーやま
 
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自分で考える、これが大事
 
よしだ教頭
 
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